シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2011年04月19日
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カテゴリ: 神秘体験空間


 太古の地球と人間(後半その1)


 太古の人体は、光の形姿で、光の働きを直に受けていた。精妙な光の人体には、エーテル体やアストラル体、幼い自我だけでなく、地球と結びついた高次の霊的存在たちもまた、受肉できた。

 人間は、いわば高次の神霊たちの手足で、その神霊たちから支配を受けていた。その項の地球の壮麗な様子を述べることは、非常に困難である。光輝く地球が、見事な色彩の戯れを生み出しながら、輝く雲に包まれている様を思い浮かべる必要がある。

 太古の地球を、もし旅することができたなら、灼熱の光輝く部分が互いに波打ち合い、熱の海の中にいることを感じただろう。その熱の海の中では、今日の人間になるべき存在の全てが霊的存在たちにとりまかれ、極まりない多様な輝きを外へ向けて放射していた。

 外には地球コスモスが多様な姿で現われていた。内には光に織りなされた人間が、神霊存在と1つになって、明るい姿を外へ向かって輝き出していた。

 当時の人間は、この地球コスモスという光の母胎と、まるで、臍の緒のようにつながっていた。同じ共通の宇宙母胎の中で、「光の植物」である人間たちは、地球が纏う光のマントと1つになって生きていた。

 この精妙な、靄のような植物の姿の人間は、母なる地球の臍の緒にぶら下がり、母なる地球全体の恵みを受けていた。今日の胎児が母の胎内で育まれているように、当時、萌芽状態の人間は、遙かに精妙な形で、育まれていた。

 この状態が太古の地球における人間の生き方だった。

 次いで太陽が、極めて精妙な成分とともに、地球から分離しはじめた。高次の太陽存在たちも人間のもとを去った。現在の太陽に含まれる全成分が地球を離れ、ただ粗雑な成分だけを後に残した。その結果、霧は水になるまで冷却され、以前の霧の地球は「水の地球」に変わった。



 このような当時の「水の地球」は、まだ固まらず、周囲では霧が次第に精妙化し、高次の領域にまで立ち昇っていた。以上が、かつての地球の姿だった。

 地球は次第に変化していった。人間もまた自らの灼熱の輝く空気体を、濁った水の中に生かす必要が生じた。かつて光の満ちた気体の中でいわば光の空気体として存在していたように、水の中で水の身体となって、生きなければならなかった。

 しかし人間が水の形姿をとるようになっても、全身がなったのではない。身体が完全に水の中に沈み込んだのではない。

 この時期は、人体の形成過程での重要期である。地球の中心は水からなり、人間も部分的には水の存在だったが、周囲の霧圏(領域)にまでつきぬけていたので、人間は半ば水で、半ば蒸気の存在だった。

 水中にある下半身では太陽光を受けることは不可能だった。水が厚い層を成し、太陽光を通過させなかった。しかし、その光は霧の中には届いたので、人間の下半身は、光を奪われ、暗い水の中で生き、他の部分は光に貫かれた霧の中に生きていた。

 (現在では、人魚伝説となっている。)

 これから詳しく述べる事情により、水は人間から奪い取られずに存在し続けた。

 地球は、はじめから灼熱し光輝いていただけでなく、音響も発していた。その音響は地球の中にとどまったので、光が外へ出ていったとき、内では水が暗くはなったが、音響に充たされ、今日の物理学の音響に対する実験により知見できるように、音響により、水に形態が与えられていた。

 (音響は、いまでは言霊と呼ばれる存在に、音響による図形形成は、クラドニ図形の実験などでわかる。)

 音響は形成力をもつ。音響を通して、様々な部分が分節化され秩序づけられる。この音響の形成力こそが、水から人体をつくり出した。人体形成は、地球の中にとどまり続けた音響の作用によるものだった。

 音響が地球全体に鳴り響き、人間の形姿が生じた。



 光は、人間の、水からつき出た部分にのみ達することができた。人間の下半身は水の形姿として、上半身は外光に曝された霧の形姿として存在したが、太陽とともに立ち去った存在たちは光を通して、この上半身の霧の形姿と結びつくことができた。

 まだ太陽が地球と結合していた頃の人間は、太陽の母胎の中にいる自分を感じていたが、太陽が分離した時期は、太陽の存在たちが光を通して人間のところまで降りてきて、自らの力を人間の中に浸透させた。

 とはいえ、太陽の分離以後も、地球にとどまり続けた中には、将来、地球が自ら引き離さなければならない力、つまり月の力も、まだ存在していたことを忘れてはならない。

 太陽が分離したとき、いわば「植物人間」が「水の地球」の中に次第に沈んでいかなければならなかったが、当時の人間が、魚の形姿を獲得した段階にあたる。今日の魚は、勿論、当時の人間の姿の退化した形態を示しているが、かつての人間の生き残った姿でもある。

 例えば、金魚を考えてみる。金魚は幻想的な植物の意識形態をもち、活発な動きを示しているが、悲しみの感情も含んでいる。なぜなら光が水から奪われたからである。光が奪われたことから深い、深い憧れが生じた。



 水のなかに、光が存在しなくなったので、光への憧れが呼び起こされた。太陽がまだ完全には地球から分離していなかった時期の人間は、上半身がまだ太陽段階にあり、下半身が魚の形に固まったまま、光に貫かれていた。

 (生物は、切り離されれば切り離されるほど、切り離された対象に憧れ、自らでそれになろうとする。光と切り離されたために、光に憧れ、自らが光となろうとする。

 神秘学では、忍耐力が、創造性につながると説いている。例えば、貧しい生活をすればするほど、金持ち、もしくは、自分が通貨の代わりになろうとするのと同じである。)

 ところが下半身が闇の中に生きていたときの人間は、低次の人間本性を示すようになった。なぜならその下半身で、月の働きを受けていたからである。

 現在の月のような熔岩にまで凝固していなかったときの月は、黒い暗黒の力を発揮していた。当時の月には、最も劣ったアストラル的存在だけが降りられた。しかし人間の上部の霧の形姿の、いわゆる頭部には外から光が輝き入り、形態を作り出した。

 以上のように人間は低次の部分と高次の部分から成り立っていた。

 人間は泳ぎ漂いながら、この霧の大気を移動した。地球の濃密な霧の大気はまだ現在の空気ではなく、靄が立ち込めているような状態なので、太陽光が浸透しなかった。熱は浸透したが、太陽光が照らすのは表面だけで、地球の大洋は暗いままだった。

 この大洋の中に、後に月となって分離する力が働いていた。光を通じ、神々も地球に作用した。従って、下には神々の存在しない、神に見捨てられた、いわゆる水のマントがあり、音響の力だけが働いていた。

 そして周囲を太陽の働きのおよぶ靄が取り巻いていた。人間は靄の姿をとって水面上につき出、霊界から働きかけてくる光と愛の存在の仲間であり続けた。

 では、なぜ暗黒の水の中心にまで音響世界が働きかけたのか?

 それは高位の太陽霊の1柱が地球にとどまり続けたからである。ヤハウエ、もしくはエホヴァと呼ばれる霊である。ヤハウエだけが地球にとどまり、自らの本質を音響として、「水の地球」に鳴り響かせた。

 しかし、その一方で、最悪の力も「水の地球」の中で成分となりとどまり、恐ろしい力を発揮し、人間の靄の部分は益々下降し、かつての植物形姿から次第に両棲類が生じた。後世の人類よりも遙かに深い所に立っていた、この形姿を、神話は龍として、人魚として、大蛇として描いている。

 光の仲間である人体上部は、低次の本性に打ち克ち、下に落下しなかったので、ミカエルとして、龍の殺害者である聖ゲオルクとして描かれている。また龍を伴ったジークフリートの姿も、勿論、形を変えた、当時の2つに分かれていた人間の姿を表現している。

 ドラゴンスレイヤー
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%A9%E3%82%B4%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%A4%E3%83%BC

 地球の上層部に、また人間の上半身に熱が浸透し、炎の龍を形成した。けれども、その上に聳えているエーテル体は、太陽の働きを受けていた。

 旧約聖書は、当時の人間の姿を、両棲類でもある「誘惑する蛇」の姿として描いている。こうして、最も低次な力(月の力)が、外へと投げ捨てられた時が近づく。

 (医学のマークであるメリクレウス「アスクレピオス」の杖の2匹の蛇は、当時の上半身が太陽の光「白」で、下半身が月の音響「黒」であった人間を象徴化している。

 上部の翼は、高次の存在、真ん中の剣は、ミカエルの龍「蛇」退治の剣で、人間の自我、つまり、意識の発展を意味しているのだろう。日本だと、スサノオの草薙の剣になる。メリクレウスの杖は、通称、生命の木と呼ばれている。)

 幾度も大きな破局が地球を襲った。秘教学者にとって、玄武岩形成は、月が地球から分離したときに地球全体を襲った浄化作用の亡骸なのである。それは地球の水が中心で次第に濃縮し、硬い鉱物に変わっていった時期でもある。

 地球は月の分離により濃縮され、上部は、重たく粗雑な成分を下部に委ねた。

 (沈殿現象と同じ)

 上部は依然として水分をわずかに保っていたが、濃縮が進むにつれ、重い成分を下部に委ね、次第に今日の空気が生じた。こうして地球は、次第に中心部に硬い鉱物を形成し、その周囲を水が取り巻いた。

 はじめはまだ霧が太陽光線を遮っていたが、霧の成分が下部に委ねられることで、上部は益々成分を稀薄なものにしていった。





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Last updated  2011年04月19日 09時36分57秒
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