シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2011年04月20日
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カテゴリ: 神秘体験空間
地球(後半)

 石灰岩系の大地を、超感覚的な霊眼で眺めれば、それが地上において動物たちを独立させている源である事実がわかる。髪が頭皮に拘束されているように、植物は大地に拘束されているが、動物は大地から自由な動作を行う。

 石灰岩系大地による力の放射は、動物に対して、場所の移動というよりも、むしろ自立した形態形成のために働いている。植物は根を大地の中の、地球の中心に向けて延ばし、次に根の反対にある部分を外へ向けて延び広げる。その姿を見ると、植物の基本形が、大地に組み込まれている事実がわかる。

 植物の複雑な形成過程については、複雑な記述が必要だが、単純な記述でも大筋において変わりない。植物は自立していない。基本的に自らを収縮させ大地に組み込み、外へ延び出るときには、そこから自らを広げ、あらゆる方向に輝く光に照り返す。

 以上の植物の形態をよく知るためには、大地と植物との深い位置関係を考察することが大切である。勿論、動物の「基本構造」をなす、水平に位置する背骨や大地に立つ肢体には、大地に適応する働きを見つけることができるが、その形態は大地から切り離され、独立している。

 月から地球へ流れてくる月光の輝きは、思考生活に作用するが、その同じ思考形成力が動物の形態を作り出している。動物の中の没形象的な意志の働きは、日光を反射する月光の中ではなく、直接、日光の中に生きている。

 動物を大地から独立させる働きは、月光の輝きを通して漂ってくる。そもそも地上の動物を形成する働きは、全て月から流れてくる。多様な動物が多様な形をとって現れるのは、月が黄道獣帯を通過することから生じる。

 月が牡羊座、牡牛座、双子座に位置することで、各々が異なる形成力を動物に対して働かせる。月の多様な形成力により、古代の夢想的な叡智が予感したような黄道獣帯と動物形姿との間の興味ある関連も生じる。

 地球の周辺で霧のように消えてしまうかもしれない上記の形成力を、地上に取り込むのは、石灰岩系から流出する力なのである。地球上の鉱物はラジウム(放射線)を放射するだけでなく、多くを放射するが、粘板岩系は植物的な働きを大地に引きとめ、石灰岩系は特に動物形姿を生じさせる月の作用力を取り込む。



 石灰質が過多な人と石灰質が不足な人がいる。勿論、過多とか不足とかと言っても、微妙な違いであり、似たような処置を要する次元での相違なのだが、この相違は大きな意味をもつ。石灰質が過多な人は概して賢く、細かい概念を的確に用いることができる。

 とはいっても、人間の本性を、唯物的に説明するつもりはない。石灰質を体内に沈殿させるかどうかは、その人のカルマに関係する。大切なのは、霊の創造的な働きは、物質成分も作り出す事実にある。

 前世により特に賢くなるように素質づけられている人や、優れた数学者になる素質をもった人は、死から新しい誕生(転生)までの間に、石灰質を沈殿させる力を、霊-魂的に発達させる。

 死から新しい誕生(転生)までの間、賢くなろうとするなら、自分の中に石灰質を沈殿させようと願い、逆に、意志力を発達させようとするなら、粘土質や片麻岩系質を沈殿させようと願っている。

 物質成分は、霊的な存在に関連づけるときにだけ正しく理解できる。石灰岩系岩石は、動物的な形姿を生じさせるだけでなく、思考内容を内に形成する為の物質的な基礎も生じさせる放射作用をもっている。外には多くの動物形姿があり、内には多くの思考形態がある。

 (内の)思考形態は、霊的な存在に転化された(外の)動物の形姿なのである。動物界は同時に理解力の世界である。外の動物界が、人間内部に投影され、動的な思考形態となって出現したものが理解力である。

 外なる動物界が、その形態を獲得するために、石灰岩質を必要とするように、人間が賢くなるためには、内部に精妙(霊的)な石灰質の沈殿を必要とする。勿論、限度を越えてはならない。石灰質を限度以上に体内に沈殿させるなら、賢さを、自分から分離し、賢さを、再び自分のものにできなくなる。

 以上の点を熟考してみると、鉱物の成分が、人間、動物、植物の生命に大切な意味をもっていることがよく分かる。以上に述べたように、石灰質は形成の働き、内的に確固とした人間にする働きをする。

 一方、粘土質や粘板岩質は、石灰の固定化傾向に対抗し、人間を流動化し、植物化する働きをする。人間は、本質的に、石灰岩質と粘板岩質との相互作用から生じる。

 結晶片岩には、水晶、石英を生じさせている珪素が含まれている。水晶、石英が発する放射作用は、人間の中にもある。もし、人間が、この作用だけを発揮したなら、生まれる前や、死から新しい誕生(転生)の間にまで遡ろうとする危険に曝されるだろう。

結晶片岩
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B5%90%E6%99%B6%E7%89%87%E5%B2%A9

 石英や水晶は人間を、現在の人間であることから引き離し、生まれる前の存在に戻そうとする。この働きに対抗するのが炭素の働きである。人間は炭素を多様に多量に含んでいるが、勿論、今日の科学は、この炭素を外から、物理化学的に考察するだけである。

 炭素の真の働きは、人間を人間の状態に保つ働きである。炭素は、人間の住み家である。人間は炭素の家に住んでいるが、一方で珪素が、その炭素の家から人間を追い出し、炭素の家に入る前までに連れ戻そうとする。

 (中世では、炭素を「賢者の石」と呼んだ。)

 従って、人間の内部で、炭素と珪素も絶えず戦っている。生命は、炭素と珪素の戦いの中にある。もし、人間が植物界のように、もっぱら炭素だけから成立するなら、大地に拘束され続け、超地上的な生き方を全く知り得なかった。

 以上の事実を知ることができるのは、珪素のお蔭である。この事実が分かれば、医薬としての珪素が見えてくる。人間があまりにも強く炭素への傾向をもつことで病気になるとき、例えば代謝系と結びついた病気の場合、(炭素を抑える)珪素系の薬を摂る必要がある。



 以上の事実を見通すことで、自然認識と霊的認識の両方を働かせ、物質の中に霊の働きを求め、逆に霊の働きの中に物質を再び求め、霊の働きの創造性を前提にできたとき、人間という生命が理解できるだけでなく、その生命機能が妨げられたときに、どう対応したらよいかも理解できるようになる。





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Last updated  2011年04月20日 16時53分14秒コメント(0) | コメントを書く
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