シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2012年07月03日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 これまで提示してきたような宇宙と人体の関係を正確に洞察する方法を獲得するのには、一種の原(根本)現象[Urphaenomen]を想定すれば、非常に役立つ。

 (「原現象」は、プラトンが説いたイデアのようなものと思われる。例えば、物質における元素の周期律表のようなものと考えられる。)

 原現象の想定という方法は、秘儀(密議)を起源とする医学などの学問の教育が盛んだった時代では、大きな役割を果たしていた。当時は、現象を、理論的に表現するのではなく、いわば原(根本)現象を通じて表現していた。

現象
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8F%BE%E8%B1%A1

 例えば、「あなたのなかに、蜂蜜か、ワインをもたらせば、宇宙から、あなたにもたらされる力を、内から強める」というように表現された。

 「さすれば、あなたは、自我の本質的な力[Ich-Kraefte]を強める」とも表現され、同じ意味になる。

 このような原現象は、いわば、非常に見通しをよくする。

 「あなたの体に油を塗れば、あなたのなかの、本来もつ地の力[Erdenkraefte]の有害な作用を弱めることができる」



 また例えば、「内からの甘さによる強化と、外からの油による弱化の間に適切な均衡をみつけると、老熟する。」

 ということを、古代人や古代の医師たちは言った。

 それはまた、「あなたが人体に油を塗ることで、油の作用により地の有害な作用を弱めるのに充分な力をもつとき、ワインや蜂蜜により、あなたの自我の力を強めるなら、老熟の力を強める。」ということを意味する。

 以上は、当時、原現象として表現された宇宙と人体の関係だった。(理論的な)教義を通じてではなく、事実を通じて洞察法を示した。

 古代の洞察法へと、戻っていくべきである。というのも、原現象に回帰できると、外界の多様な物質のなかでも、病気などに対する直観力が働くからである。具体的な例証を挙げる前に、生命を無視するような、いわゆる抽象的な自然法則に回帰するよりは、容易に治療法を見つけることができる。

 さて、容易に表現できる原現象もある。そのように単純な原現象を紹介する。

 「あなたが、両足を水に入れれば、下腹部に、血液の調整を促進する力を呼び起こす。」

 また次のような原現象も指針として表現できる。

 「あなたが頭を洗えば、下腹部に、排泄を調整する力を呼び起こす。」

 以上は実際、教唆に富む、法則性、真実をもつ原現象である。人間は、以上のような原現象のなかに、いる。人間を充分に考察しなければ、以上のような原現象も無論、何の意味も持たない。原現象のなかで、人間を霊的に考察することに非常に大きな意味がある。

 さて、原現象は、人体における様々な空間的相互作用を示している。しかしまた、時間的相互作用も存在する。



 実際、幼少期に、人体組織を将来にわたって形成していく、ある力を既に発達させている。しかし、青少年期に、形成される器官全てが、青少年期のうちに正しく発達しているわけではない。青少年期に形成するのは、年配になってからようやく活動を始めるように、とっておくためでもある。

 つまり、子どもの頃、既に、ある器官が形成されるが、必ずしも、子どものときに使用すべきものではなく、年齢を経てからは、この器官を作り出すことができないので、この器官が備蓄されている。

 例えば、歯が生え変わるまでは、模倣を通じて教育されるべきで、歯が生え変わってからは、権威という存在が大きな役割を果たすように教育され、育成されるべきだが、このようなことを考慮しなければ、年齢を経てからの使用のためにとっておかれる器官が、早い時期に用いられてしまう可能性がある。

 今日の唯物論的な思考では、当然、次のような非難があがるだろう。

 「模倣か、権威かが、そんなに大きな意味を持つはずがない。」



 教育する人と同じ食物に対する共感を模倣するように子どもを育てることで、食物に対する共感を子どもに植え付ける場合を考える。

 すると、この食物に対する食欲を根づかせることに、この模倣原理を結びつけることになり、人体のなかに模倣衝動の継続が見られる。後の権威(に基づく)教育の場合も同様である。

 要するに、本来は年齢を経るまでとっておかれるべき器官、この器官は、精妙な霊的な生体機構なのだが、子どものときに用いられてしまうと、恐ろしい早発性痴呆症[Dementia praecox]が起こる。

統合失調症
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B5%B1%E5%90%88%E5%A4%B1%E8%AA%BF%E7%97%87

 早発性痴呆症の根本原因は、上記にある。従って、次のような結論に達する。

 「適切な教育はそれだけで良薬となる。」

 現在は、ヴァルドルフ学校の教育のなかで努力しているが、広範な幼児の教育にまで広げることがまだできず、6歳か7歳になってからようやく可能という段階であるが、「霊学の観点からの子供の教育」という小冊子で提示したような意味で、人智学から得られる認識が、教育に貢献するようになれば、早発性痴呆症も消滅するだろう。

霊学の観点からの子供の教育
http://www.megaegg.ne.jp/~moon/steiner16.html

 なぜなら、教育を、上述の観点から行えば、年齢を経てから用いるべき(霊的な)器官を早く用いてしまうことが阻止されるからである。上述のことは正しい教育に関連して述べられていくべきである。

 (6歳、7歳までは模倣による教育、6歳、7歳以降は、権威による教育が重要だという。日本では、学ぶは、習う、まねるに由来するが、暗記ではなく、模倣の重要性に気づいていたように思える。権威の教育は、学校の先生の権威づけにも一役買ってきたが、本来は、道徳教育を尊ぶべきである。

 シュタイナーの幼児教育には、現代の唯物論的見解から批判が多いが、それならば、早発性痴呆症に罹った人の幼児教育がどのようなものだったのか?等を検証してみればよいだろう。)





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Last updated  2012年07月03日 11時25分29秒
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