シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2013年03月08日
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カテゴリ: 軟弱日本を斬る!
 前回からの続き

 ☆  ☆  ☆

 さて、それでは前述したごとく、どうして、今ではガンブームといわれる位に銃は好かれ、ウエスタンクラブなどという格好だけの同好クラブさえある程なのに、かつての日本では銃がそんなに好かれなかったのか? 

 当時は銃砲取締り法などもなかった筈なのに‥‥と疑問がでてくるが、この答えは簡単である。

 それは、「日本では女人がまっ先に用いたから」なのではあるまいか。つまり戦国期にあっては、銃とは敵に至近距離まで近よってゆけぬ婦女子の武器だったことに起因するもの
であるらしい。

 つまり話は‥‥九州大友家の重臣立花道雪の一人娘おぎんによって、わが国最初の銃隊が作られたから、ここに鉄砲の悲劇が持ち上がるのである。

 道雪は雷にうたれ下半身不随ゆえ、ぎんの他に子供はなく、また当時は女領主も珍しくなかったからして、彼女を女城主にした。

 さてアマゾンの女は弓をひくのに邪魔だからと、乳房を切ったというが、立花城の女中や腰元も、当今とは違い隆起の大きいのは「まあ百姓女のごと出張っとるじゃんけ」と蔑まれるから、布できりきり胸もとをまきつけて出陣していたらしい。



 そこで見かねて、女城主のぎんが、「これを用いてみてつかあせ」と、試しに鉄砲をもたせたところ、これなら胸がいくら出張っていても、正面に向け突き出して発射するのだから、きわめて巧くゆく。

 そこで、ぎん自身も、「胸をきつく晒木綿でまきつけるは苦しやのう」と今でいえばノーブラにしたい一心で、銃をもってみると弓よりは扱いやすい。よって大友家へ願いでて銃を多く廻して貰い、「女銃隊」をここに新しく編成することになった。

 すると、先殿の道雪は下半身不随で、その御所望がなく、現在の殿は女ゆえ、これまたその方で立身出世の夢のない城内の女共が、「私も」「てまえも」と入隊志望してきて、ここに百人組の銃隊が生まれることとなり、大友家が他と戦う時は、まずこの立花ぎんの銃隊が、まっ先にどんどんと一斉射撃をした。

 九州の方言で、「最初」のことを「はな」という。そこで、「はなは立花、鉄砲女ご」と有名になった。

 しかし、女でも鉄砲を持たせると、一人前の働きをするということが、今も昔も変わらぬ男の自尊心を傷つけたのであろう。

 『武具要説』などという木版本では、「敵との距離が遠い時には鉄砲は有利な武器に違いないが、いやしくも武士たるものが、飛び道具で相手を討ちとるのは賞められた事ではない」などの説をかかげた。

 だからでもあろうか、前にも述べたように、日本の映画やテレビでは、「おのれッ卑怯なやつ‥‥」と、鉄砲をもち出してくるのは悪役に限られていて、必ずヒーローの投げる手裏剣か何かにやられ、「うぬ、残念至極ッ」と、見当違いに弾丸をとばして、もんどり打って転げ落ちたりする。

 そこで旧軍部などは、この影響で、「鉄砲はあかん」と思いこんでしまったのであろうか。

 さて、ぎんの女銃砲隊が評判になりすぎ、加藤清正さえが逃げて廻ったので、年下の夫の立花宗茂に嫌われ、ぎんは棄てられて一人淋しく死んでしまったが、それでも世の男共はやっかみ精神で、「鉄砲を用いるのなら足軽にもたせい、それでよいんじゃ」と軽蔑した扱い方を何処もし、かつてのぎんの勇姿も今となっては、「はなはたちばな、茶の香り、チャッキリチャッキリ、チャッキリナ」の茶つみ唄でしか、この世には残されていない。

 もちろん、この他の理由は、鉄砲は日本でも雑賀や国友で直ちに精巧な物が作られるようになったが、弾丸をとばせる火薬の主成分の硝石が日本では採掘する所がない。

 苦しまぎれに歴史家は、厠の辺りの土を天日に乾してその中から硝石をとって精製したなどと説明するが、便所の周辺の土をいくら水でこして血眼になって蒐集した処で、猪口の底に沈む位しか取れる筈がない。だから臭い思いをしてそんな事をしてもなんともなるものでなく、今も昔も硝石鉱の輸入にすっかり依存しているのである。



 そこで将軍家でも、火薬を輸入させねばならぬ鉄砲よりも、昔からの弓矢でと千代田城を守らせていたのだろうし、一般の士分も自給するとなれば一発射つのにでも、その分の為には向こう三軒両隣の便所さらいせねば、硝石は集まらぬと聞かされる鉄砲は、鼻つまみものになり軽蔑されていたのだろう。

 明治になっても、刀は鍛えれば国産できるが、硝石だけは日本中何処を探しても産出する鉱山がなく、石油資源よりももっと始末が悪いからと、軍としても、「弾丸はあまり使うな、それより刀を用いろ。兵はいくら死んでも葉書で召集できるが、硝石はそうはゆかんのだ」と、幹部教育の方針をたてていたのではなかろうかとも想像される。

 ☆  ☆  ☆

 というように、刀一辺倒になったのは、鉄砲の火薬の原料の硝石が輸入品で高価だったことと、刀剣が国産で、骨董屋などの剣術ブームの宣伝文句に乗り、日本史の誤った伝承による男尊女卑の武士道により、飛び道具は卑怯というイメージが定着し、人命よりも経済が優先されたせいにみえる。

 日露戦争の203高地などの莫大な死傷者数から、人命よりも経済が優先されていたことがよくわかる。弾薬がないのではなく、人命よりも経済が優先されていたようである。それは現代の雇用や社員待遇よりも企業の株価や内部留保が優先されていることと同じである。






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Last updated  2013年03月08日 15時38分13秒
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