シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2013年09月10日
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カテゴリ: 軟弱日本を斬る!
 前回からの続き。

 ☆  ☆  ☆

 貴方がたは多くの理由があって、現在の家族のもとに生まれています。死を迎えられた後、家族以上に強い感情の繋がりを、過去世(便宜上)で一緒だった人との間に見つける可能性もあります。例えば、もし貴方が結婚されていて、相手と真の信頼関係を築くことができなくても、ひょっとすると過去世での夫、あるいは妻が待っているかもしれません。

 軍隊、教会、狩猟グループなどといった様々な集団のメンバーが、別の転生で家族関係に収まることで、別の角度から過去の問題を取り扱う場合があります。家族は、霊的な活動のゲシュタルト(集団)と見る必要があります。家族には本質的な類似点があるのですが、その集団のなかで、それに気づいているわけではありません。

 家族には潜在意識レベルでの目的がありますが、意識されないまま目指す場合もあるようです。そういった集団は予め、いわば物質界への転生と転生の狭間で結成されます。大概は4、5人がある探究課題を掲げ、それぞれのメンバーに役柄を割り振ります。このようにして物質界での各人の役割が成立するのです。

 「内なる自己(知覚)」は、こうした家族というゲシュタルト(集団)の隠れた仕組みを常に認識しています。感情的な絆や束縛を通じて密接な関係を営んできた人は、しばしば物質界の人間関係において、深く密接な関係か、逆に浅くて放縦な関係かの、いずれか極端な関係を好んで選び、多くの転生にわたって、その状態を続けます。

 しかし、そうした場合は、輪廻の「家族」内での成長しか望めないため、新しい関係の形が奨励されます。このような家族の多くが、内なるグループ化の実際的な表現として、物質界で組織を形づくっています。

 先に、私は頑固な「善悪、あるいは正誤の概念」について述べましたが、この問題を回避する方法は1つしかありません。それは、真の愛と思いやりのみが、善の本質を理解する方向へ導いてくれる、ということです。そのような資質のみが、歪(ゆが)みをもたらす誤った悪の概念の消滅に寄与できるのです。

 真実とは決して複雑なものではありません。貴方が悪の概念の存在を信じている限り、貴方の体系では、それが現実であり続け、具現化した悪を目の当たりにすることになります。そうしたわけで、悪が存在するという確信は極めて正当に感じるのです。



 私が申しあげたいことを、より明確に説明させていただきましょう。第一に、愛は必然的に自由を包摂しています。もしある人が、愛しているからといって、貴方の自由を束縛した場合、貴方はしばしばその人を憎むようになります。

 しかし、愛しているからというその言葉ゆえに、貴方は心情的に自分の気持ちの正当性に自信がもてません。こうした感情のもつれ自体が、様々な転生でのもつれへと繋がっていくのです。

 もし、貴方がたが悪を憎むなら、その悪という言葉から自分がどのような概念を連想するかに注意してください。憎しみは、貴方がたを制限し、知覚をどんどん狭めます。まさに憎しみは、貴方がたの全体験に影を落とす、黒塗りのガラスのようなものです。

 すると憎悪の対象がいよいよ増えていくばかりで、貴方自身の体験にも憎むべき要素を次々呼び入れてしまうことになります。

 さて……例えば、かりに貴方がご両親のどちらかを憎んでいるとしましょう。すると、どこの親に対しても憎しみを向けることに抵抗がなくなってしまいます。なぜなら、貴方を最初に傷つけた自分の親を、誰かの親である人々に投影し、彼らのなかに自分の親の投影を見ることになるからです。

 その後の転生においても再び家族の一員として生まれ、同様な感情を持ち合わせている自分に気づく可能性もあります。問題は、その感情であって、その感情を喚起させた原因であるかのように見える家族の誰かではないのです。

 また、貴方が病気に対して憎しみを抱いている場合、後の転生でも病気に難儀することがあります。なぜなら、貴方によって、その憎しみが引き寄せられるからです。

 もし、貴方がたが憎む代わりに……、貴方がたが愛、健康、そして「ただあること」の感覚を拡張すれば、今世においても他の転生においても、そうした資質を自らに引き寄せることになります。

 繰り返しますが、それは「 貴方が、意識の焦点を合わせるものが、貴方の体験になる 」からです。戦争を憎む世代によって、平和がもたらされることはありません。平和を愛する世代によって、平和はもたらされるのです。

 (この言葉は、チベット永遠の書の真の隠者と同じものである。)



 次の転生では、現在の姿勢やものの感じ方を踏襲した人生を歩むことになります。それでも、現時点であくまでも憎しみを抱き続けることを譲らなければ、まず間違いなく別の転生でもそうすることでしょう。しかしその一方で、貴方がこれまでに獲得してきた真実の閃き、直感、愛、喜び、創造性、そして達成感といったものもまた、その転生において存続します。

 既におわかりのように、真実の閃き、直感、愛、喜び、創造性、そして達成感といったものこそが、唯一真の現実であり、唯一真の存在の「拠り所」なのです。ルバート(霊媒)が前に話していたように、嵐をいまいましく思い、嵐に向かって拳を振り上げて暴言を吐くなどということは、馬鹿げたこととしか言いようがありません。

 もし、子供やどこかの先住民がそんな行為をしているのを見たら、貴方がたはきっと笑い出すことでしょう。嵐を擬人化し魔物のように見なすことは無益です。その破壊にみえる要素に貴方の意識を集めることになるからです。

 形を変化させることは破壊行為ではありません。爆発的な嵐のエネルギーは、極めて創造的なエネルギーなのです。意識は消滅させられることはありません。嵐は創造の一部なのです。貴方がたは嵐を自分なりの見方で解釈しています。ある人は嵐のなかに、終わりなき創造の循環を感じ、またある人は嵐を悪魔の仕業と感じて擬人化します。

 貴方がたは全ての転生を通して、自分が見ている現実を自分なりに解釈します。そして、そのやり方が貴方がたに影響を与え、更にはそれ以外の人にも影響を及ぼすことになります。実際に憎しみを抱いている人は、即座にそういう自分を設定します。つまりその人は、自分の制約された理解の程度に応じて、現実の本質について早まった判断を下してしまうのです。



 たとえ当人は問題の憎しみについて自分が正しいと信じても、やがて憎悪自体が甚だ強力な主張と化すようになり、憎しみそのものが唯一の破壊要因であることを本人が学ぶまで、それは幾つもの転生の間に憑いてまわることになるのです。

 「憎しみを憎む」ことで得るものは何1つないことを、ここで明らかにしておきましょう。それは同じ罠に陥ることになるのですから。

 ここで必要なのは、生命力の本質を根本から信頼することです。また、「悪」が創造性に変容する様子を知覚できるか否かに関わらず、貴方の体験全ての要素は、より大きな「善」のために使われる、と信じることです。何を愛するか、ということも、今世、あるいはそれ以外の転生において、貴方の体験の一部となります。

 最も肝腎な点として押さえおいていただきたいのは、如何なる転生の体験であろうとも、誰も貴方がたに強制できないという点です。貴方の転生は、貴方の感情や信条に忠実に形づくられるものです。

 絶大なる愛の力とエネルギーと創造性は、貴方が「在る」という事実からも明らかです。〔意識と体験との組み合わせ〕は、一見、破壊に思える要素をも織り込みながら存続していくのです―この事実は、大概忘れ去られています。

 憎しみは、貴方が信じていれば力をもちますが、たとえ貴方が人生を憎んでいる場合にも、貴方は消えることなく、存在し続けます。誰もがそれぞれ約束事を決めて来ているのですが、そのことを忘れています。

 貴方は今回生まれてくる前に、そうした取り決めに、いわば署名しているのです。今世での友人たちは、多くの場合、ずっと以前から貴方と近しい間柄にあった人です。

 現在の貴方が知る人全員が、それ以前の転生からの知り合い、というわけではありませんし、決してそうした人との再会が、同じレコードを何度も何度も聴かされるような、退屈な繰り返し、という意味でもありません。

 如何なる再会であっても、1つ1つが全て、それなりに新しい形をとることになるからです。家族についてお話したことと通じるところですが、1つの町や村が、それに匹敵する過去の町や村の同じ住人たちから成っている場合もあります。

 そうした人々は異なる体験を試みるために、集落というグループ単位で、自分たちを新たな体験や背景のもとに置き換える、というやり方をとるのです。

 現在においても、特定の市町村の住民が、別の市町村の住民として生まれ変わっている例などのバリエーションを見つけることができます。1632年にアイルランドの小さな村の住人であった人々が、現在では、例えばアイダホ州のある町の住民になっている可能性もあるのです。

 旧世界[ヨーロッパ大陸]から新世界[アメリカ大陸]へ旅立つことを望んでいた人々のなかには、おそらく新世界に生まれ変わる人もいるはずです。お忘れなきように願いたいのは、過去世での能力は、今世でも自由に使える、ということです。

 自分への報酬は、自分で受け取らねばなりません。こうした能力の情報は、往々にして睡眠中に与えられることが多いようです。夢の種類に、ゲシュタルト(集団)タイプとも呼ばれる「元型的な夢」があります。現在でも、過去世での知り合い同士が「元型的な夢」を通してコミュニケーションを交わしています。

 「元型的な夢」では大まかな情報が大衆に与えられ、各人は自分が望むような形で、その情報を使うことができます。例えば、町の住民たちが、その町の運命を決めるようにと、「元型的な夢」から情報を得て、その町の発展計画が立てられます。

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 次回に続く。





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Last updated  2013年09月10日 12時34分50秒
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