シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2015年05月09日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 「がん」についてのシュタイナーの見解の紹介が途中で終わっていたことに気づいたので、続ける。

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 また、人体に対してのヤドリギのこの反作用を、例えば、癲癇[Epilepsie]などの症状のなかに発見できる。とはいえ、この反作用は、ヤドリギの寄生的性質というより、俗っぽい表現をするなら-ウィーンの人々にはお馴染みの-自然に特別のソーセージを焼いてもらっている=特別扱いされている、という性質に起因する。

 ヤドリギは、通常の季節に繁茂せず、つまり春過ぎに花を咲かせ、実を結ぶのではなく、特別な季節、特に冬期に活動する点で自然から特別扱いされている。そのためにヤドリギは、自然の通常の運行に対抗する反作用を貯える。

 自然の活動を観察し、ヤドリギの生長を眺めると、次のような俗っぽい表現が浮かぶ。自然の活動はヤドリギについては気が狂っている、ヤドリギは季節はずれだ!

 しかし、このヤドリギの特別な季節外れの性質は、人体が物質的に狂ったとき、例えば、癌などには、逆に有用である。大切なことは、このような自然と人体との関係についての理解力を育てていくことにある。

 さて、ヤドリギこそ腫瘍などの際、外科医のメスの代替に人体内で適度に希釈(分解)して用いるべき薬である。ただ重要なことはヤドリギの実を薬にするにはヤドリギがもつ他の力との関係を理解し正しく人体に適用することである。

 気が狂っているヤドリギの性質は、例えば次のようなことからもわかる。つまり、ヤドリギの受粉という種の存続が、鳥の飛翔に依存し、その移動に結びついていることである。つまり、鳥がヤドリギの受粉を継続して樹から樹へと運ばなければヤドリギは死滅してしまう。

 奇妙にもヤドリギの受粉物質は鳥の体内を通過するため、鳥の体内に一度摂取されてから排泄され、別の樹の上で芽を出す。この滑稽さはヤドリギの生長全体を観察すればわかる。更に大切なのは、ヤドリギの粘液質な膠状繊維[Leimsubstanz]を塗布剤などと正しく配合し、ヤドリギがもつ反作用的性質を人体内で徐々に高めていくことである。



 また他にもあるが、例えば、このヤドリギの膠状繊維質が、人体のなかの金属、もしくは別の植物に含まれる金属で間に合わせるのもよいが、それら金属と共作用するように、薬をつくることなどである。

 例えば、リンゴの樹に生えるヤドリギと、銀の化合物を混ぜることで、その共作用から、下腹部の腫瘍にかなり対抗できる。

 さて、以上のような事実を慎重に語らざるを得ないのは、これらの事実が人智学的研究から正しいとわかっていても、実際に治療を始めるには、具体的に、ヤドリギの加工を始める過程で、そもそも根本的に、この過程を正しく進めていく知識がほとんどないからである。

 だから人智学的医術は、医師たちのもとで大いに根拠のあること、つまり実際の臨床とともに共作用していく場合にのみ有効となる。

 これが人智学と医学との関係を困難にしている。というのも、この両者、つまり臨床的な(物質)観察と、人智学的な(霊)探究は、今日の社会の慣行からいまだ全くバラバラの状態にあるからである。けれども、逆にこの両者が互いに結びつけば、本来、うまくいくという見通しがたつ。

 つまり大切なのは、両者を結び付ける経験を実際に集めることである。というのも、現代人はせいぜい臨床的な報告などから検証する以外に、病気についてのこれまでとは異なった知見を得ることがほとんどできないからである。つまり、現代人が必要とするのは、内的な必然性というよりはまさに外的な必然性なのである。

 実際の臨床が進めば、ヤドリギの働きは、上述の説明に実際に基づいているのが立証されるだろう。ただそれには方法論が先に進んでいる必要がある。というのも、次のような理由があるからである。

 以前述べたように、樹の幹とは、植物の生長にとっては、土壌の瘤であり、その中に植物の種子が含まれ、そこから生えてくるいわば小さな丘みたいなものである。

 さて、この小さな丘である幹にヤドリギが生えてくると、このヤドリギは樹の上でくつろいでいるわけで、通常の土から生える植物と比較すれば、地面とは逆に向かって根を張ることになる。

 だから、このような逆の植物、ヤドリギのように気違いじみた貴族主義を身につけながらも、ボヘミアン的な寄生の特性は備えていないような植物で実験してみても、同じ結果が現れることが予想できる。

 例えば、冬に開花するのが相応しいと認められる冬の植物を用いて、人体の正常な進行とは逆の病的な傾向が出ることを調べれば、この冬の植物が、ヤドリギと同じ作用を持っているのが予測できる。ただし、この一連の実験を、例えば、ヘレボルス・ニゲール[Helleborus niger]のクリストブルーメ[Christblume](クリスマスローズ)といった植物にまで広げていく必要がある。

ヘレボルス
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%98%E3%83%AC%E3%83%9C%E3%83%AB%E3%82%B9

クリスマスローズ
http://100.yahoo.co.jp/detail/%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%BA/

 実際に、ヤドリギと同様の作用を、クリスマスローズから獲得できることがわかるだろう。ただ、少なくとも、以前述べたように、陰陽の違い、つまり、女性と男性で全く反対に出ることも考慮に入れる必要がある。

 女性の場合、ヘレボルス・ニゲールでは、腫瘍に対しての反作用がほとんど得られないが、男性の場合、顕著な反作用が得られる。



 上記のような探求に際し、次のような関係を考慮に入れる必要がある。

 「冬に繁茂する植物なのか、夏に繁茂する植物なのか、また、その植物の働きは、ヤドリギのような生長力から得られるのか、もしくはヤドリギの生長力よりは、地面に向かう傾向から得られるのか」

 というようなことである。

 ヤドリギは地を好まず、黒ヘレボルス[Schwarze Nieswurz]やクリスマスローズは地に接近することを好むので、以前述べたように、どちらかといえば、男性的な作用に親和性をもつ。男性的な作用は、地上の作用に親和性がある。

 他方、女性的な作用は、地球外の作用に親和性を持っている。

 このような事実を広く考慮する必要がある。つまり、自然の経過に対する霊的な洞察力を獲得することが特に重要となる。

 だからこそ、外界からくる様々な作用の特徴を述べ示し、「ボヘミアン、貴族、狂気」などの道徳的な観念を用いて解釈した。このような道徳的な観念は、実際、適切な表現となり得るので、よく用いている。

 さて、道徳的な観念の獲得から、薬の体外と体内の働きの間にある特徴的な相違も明らかになってくる。しかし、外と内の違いを考察する前に、道徳性を導く正しい観念を洞察しないといけない。

 現在(1920年)出現する新種の病気に対する治療法の獲得のために研究すべき課題は、以前既に暗示したが、例えば、植物の炭を比較的長期間メタンのなかに置き、曝しておくことで、植物の炭に充分にメタンを浸透させてから、軟膏として、擦り込むなどである。

 メタンを浸透させることで、軟膏などとして人体に外から働きかけられる。特に、外から人体の働きを促進できる物質を用いて擦り込むとよい。このような技術的方法を見つけることが大切である。例えば、滑石土[Talk-Erde](タルク、苦土)などを用いる技術的な方法をみつけて、軟膏として擦り込むと、外からの働きかけが獲得できる。

メタン
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%82%BF%E3%83%B3

滑石
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%BB%91%E7%9F%B3

マグネシウム
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%B0%E3%83%8D%E3%82%B7%E3%82%A6%E3%83%A0

 大切なのは、人体内と外とでの作用の相違などを見通すことである。健全な考察(合理的な思考)を通じて、一般的な精神医学に対しても、洞察力を鋭くしておかなければ、内と外の相違などを見通すことはできない。

 思い切った表現をするなら、人智学者[Geisteswissenschaftter]は、単なる「精神病」という言葉を聞いただけで苛立ちを覚える。

 というのも、精神(霊、[Geist])とは、常に健康で、本質的に病むことなどないから、精神病(精神の病)[Geisteskrankheit]という言葉を用いるのは根本的に間違っているからである。精神の病などを語るのは、本来、無意味である。

 精神自らの発現能力が、物質的な組織に妨げられることはあっても、決して霊や魂が病むことはない。病気は、精神の発現能力と物質的な組織の妨害などによりそのとき生じている単なる症状にすぎない。

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 つまりシュタイナーの「がん」についての見解は、エーテルの作用が及ばない物質(肉)体の領域のことである。社会に例えるなら、法律が及ばない無法者たちのいる場所になる。





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Last updated  2015年05月12日 09時46分45秒
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