月の光

月の光

雪虫


ただ自らの氏名だけを見つめて・・・

通いなれた道 身を切る冷たい風
この場所に来るといつも探してしまう
君がここにいるという証を

二人ここで交わした約束は
冬の気配に風化され
いつまでも僕一人が背負ってる
一人では約束とはいわないらしい
なら僕のこの使命はなんというの?
あの日の誓いは何処へ・・?

ここに来るといつも思い出すんだ
二人で埋めた小さな花の種
蕾が開いた日に立てた誓い

未だ僕は蕾にように 
君との未来を夢見て
迫り来る冬の気配に気づかずに
今でもずっと想ってる
どうか僕から消えないで
希望を込めたあの約束よ・・・

一人では意味のない約束を
いつまでも僕は手放せずに
まだ一人粉雪に触れ その温度を知る

雪の知らせを持った彼らと戯れてた日
僕はからっぽの未来を抱きしめていた事も知らず
一人笑っていた

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