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2024年12月02日
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カテゴリ: 本にまあ
私は先月、脊柱管狭窄症の手術を受け20日足らず入院している間に 持って行った7冊の本 をすべて完読しました。

7冊の最初に読んだのが「養老先生再び病院へ行く」(養老孟司、中川恵一著、株式会社エクスナレッジ)でした。



養老孟司の本は「バカの壁」から「ものがわかるということ」などエッセイはこれまでいくつか読んだことがありますが、ご自分のことを記した本は読んだことがありませんでした。この本より前に「養老先生病院へ行く」が出されており、そちらは未読ですが「再び」の方を読めば前著もあわせて大体のところは分かるだろう、と敢えてこちらを先に読みました。

医者嫌いの養老先生が二十数年ぶりに病院に行ったのが前著、そしてさらに1年3ヶ月後に再訪したのが本書です。

私自身、数十年ぶりに入院し幼稚園以来二度目の経験となる手術を控えた身として養老先生に多少共感をもちながら、手術までは暇だというのもあって入院したその日に読み切ってしまいました。本書は養老先生が病院との関わりという経験を通じて医療との付き合い方や死生観を述べた章と、もう一人の著者である養老先生の主治医中川氏が書いた、より客観的な「患者」養老孟司の病気や治療に関する章が交互に表れる構成になっています。

患者本人と彼に一番近いところにいる医療者の二つの視点から語られる主張は微妙に異なっていて興味を引かれます。

中川氏が担当する章では養老先生の病院との付き合い方や健康法、死生観をまるまる肯定や否定はせず、ある意味頑固な養老先生の主張を包み込みながらもやんわりと軌道修正をし、病院嫌いの養老先生の生き方を受容しつつ近代医療の利点について読者に理解を促します。養老先生は元々中川氏の指導教官にあたり、その二人の「掛け合い」には互いに対する尊敬や愛が感じられ、楽しく読めました。





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最終更新日  2024年12月02日 11時57分58秒コメント(0) | コメントを書く
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