題(英文):Towards the prevention of dementia with foods
『食事や食品由来化学物質が人間の疾患の予防や治療に何らかの効果をもたらすかどうかを知るためには臨床研究を実施することが必要である。具体的には、被験者をランダム化して、特定の食事ないし食品由来化学物質を摂取する群とそれらを含まないプラセボを摂取する群に割付け、ある一定期間、経過を追跡し、科学的に妥当な指標を用いて効果を評価する、いわゆる介入型の臨床研究が求められる。しかしながら、実現可能性(どのような人あるいはどのような種類の患者を研究対象に設定し、対象者を何名集めるのか、対象者の規模や研究期間には依存するものの研究経費は膨大となるため研究資金をどのようにして得るのかなど)や科学的妥当性(どのような指標を用いて当該物質の効果を判定するのが、科学的信頼性を高めることになるのか、また、適切な指標とは血液や髄液中のバイオマーカーなのか、それともMRI
や
PET
のような脳のイメージングデータなのか、など)、さらには倫理性を担保して実施することは必ずしも容易でない。・・・・・・・・・・』