『怪談』などの著作で知られるラフカディオ・ハーンは、数多くの著作を通して明治の日本を欧米に紹介しました。ラフカディオ・ハーンは、生涯に一度も富山を訪れたことはありませんが、ハーンの旧蔵書は、旧制富山高等学校の設立準備の折、その創設に私財を投じた馬場はるに寄付を仰ぎ、購入が実現したことから、1924年に馬場家から旧制富山高等学校に寄贈され、ヘルン文庫となりました。「ヘルン文庫」の呼称は、八雲が最初に英語教師として赴任した松江中学校で「ヘルン先生」と呼ばれ、妻のセツからも「ヘルンさん」と呼ばれていたことに由来します。
当時の蔵書は、現在の富山大学に受け継がれ、2024年はヘルン文庫創設から100周年の節目の年でした。和漢書は小泉セツの説明を通して、ハーンの文学的創作の資料となったものであって、大半は木版刷りの和本です。主な作品に、耳無芳一の話、ろくろ首、雪女を収録した「怪談」や、日露戦争後、アメリカで最も読まれた日本論であり、ベストセラーにもなった「日本:ひとつの解明」(神國日本)などがあります。
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