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2006.07.09
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カテゴリ: 南アフリカ旅行記





さらに、当時黒人文化圏の中で絶大な王国を南アフリカの広大な版図に作り上げていたズールー族の王シャカ・ズールー率いるズールー王国との軋轢を生じさせ、まさに血の雨が降ったのである。
最初の入植者であったオランダ系住民ボーアは、戦いに敗れながらイギリス陣営に追われて北へ移動した。
この移動のことを「グレートトレック」と現地では呼んでいる。
日本語での訳はそのままカタカナを充てただけだが、これを「偉大な行進」と直訳するのはかなり微妙である。
主観をどこにおくかによって全く意味が変わってしまうのではないかと思うが、「ボーア人の大逃亡」と訳すかはたまた「偉大なる開拓」と訳すか、それとも「強大な侵略」と訳すか南アフリカでも民族により受け取り方は様々であろう。
やがてオレンジ川を渡河した彼らボーアは、オレンジ共和国やトランスバール共和国といった国を作るがこれもまもなくイギリスの手に下る。
広大な南部アフリカ地域はイギリスの植民地とされやがて独立するに至るが、この時本当の意味でイギリスからの独立を勝ち取ったのは白人入植者でしかなかったと考えるのが私の中の順当な意見である。
黒人にとっての真の独立は1994年のアパルトヘイトからの開放とネルソン・マンデラ大統領の誕生に始まるのかもしれない。
それ以前に執行されていた余りにも有名なアパルトヘイト法は白人が有色人種に対して行った徹底的な差別で世界中の非難を呼んだ。
後にこの旅の中で私自身このアパルトヘイトについて疑問に思ったことを色々と尋ねまわってみて、さらに深く考えさせられる部分が生まれたのだがそれはこの後に書いていこうと思う。
歴史を戻ろう。
イギリスの支配から独立を果たした南アフリカはボツワナ・ナミビアにおける実質的支配権をも確立している。
国民党政権が樹立され、やがて差別主義が徐々に台頭していくのだが、特筆すべきはそのときに要していた軍事力である。
当時の南アフリカは核兵器も持っており、僅か3日あれば北アフリカまで進駐を進めることが可能だったという話である。
強大な軍事力と世界的に類を見ない鉱物資源を持ち食料自給率も100%以上であったこの国は、長年世界中から経済制裁を受けても尚、国力に余裕があったのである。
しかし、この時言われる国とはけっしてそこで暮らす全ての人々にとっての国ではなく、あくまで白人がその他の人種を支配するという構図の中で出来上がった国を指している。
その崩壊は、私の認識するところ悲しいかな決して虐げられてきた黒人を筆頭にした有色人種の運動で始まったわけではない。
全て、外圧によって引き起こされているというのが私の感想である。
イギリス連邦を脱し独自色を強めていった南アフリカは、先に述べた軍事力や資源を武器に大きく世界経済に関わりと影響力を持つようになっていった。
日本で最も有名な企業としてはダイヤモンドの「デビアス」が真っ先にあげられるだろうが、この時デビアスは世界のダイヤモンド市場のほぼ90%を支配していたことは日本では余り知られてはいない。
アパルトヘイトが崩壊し12年を経た現在においても「デビアス」のダイヤモンド市場における占有率は70%を占めている。
特に最近でも独占禁止の観点からアメリカ政府とデビアスの間で数多くの摩擦が生じている。

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最終更新日  2006.07.09 12:37:21
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