2002/09/15
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今日は私達夫婦の結婚記念日である。
平成元年に結婚したのだから、13回目になるかな?
ウエディングキャンドルなんて、とうの昔に燃やすのを止めたし、子供も小さいので結婚記念日がなんたるかなんて分かりもしないので、特にこれと言ってお祝いをするでもなく、私達だけで、「13年経ったね。」「うん。」と言う会話があった位。別に仲が悪い訳ではなく、13年も経った夫婦なんてこんなもんじゃないかと思うのだけれど、この日記をお読みの方々のお宅ではどうなのかしら?ちょっと興味が湧きますね(悪趣味かしら?)
結婚は早い方では無かった。取り立てて遅い方だとも思わないが。でも、20何年違う生き方をしてきた男女が縁有って一つ屋根の下で暮らすようになり、小さな喧嘩はあるものの、大きな行き違いなど無く、なんとかやってこれたのも、やはり赤い糸で結ばれていた相手だったからだろうか?
13年ごときでこんな事を言うのもおこがましいかな?
何はともあれ、今年も無事に結婚記念日を迎えられた事を有り難く思った。
珍しく日曜が休みになった主人は、疲れているのにも関わらず、思ったより子供の相手もしてくれて、私の家事も存外にスムーズに行き、九時には子供達も就寝。
明日も休みと言う事も有ってか、私達は録り溜めたビデオを見たり、PCで遊んだりと、思い思いにくつろいでいた。
特にスポーツ好きの主人は日付が変わる1時間前位からはスポーツニュースのはしごに余念が無い。私は見たいテレビも無いし、HPの様子でも見ようかとPCの前に座った。

最近夜中は寒いくらいの涼しい夜風が入り込み、その時も気持ち良く夜風に当たりながらPCの画面に見入っていた。
どれくらい時間が過ぎたことだろう。
ふと、窓越しに聞こえる外の騒音に、嫌な思いがした。
パトカーのサイレンだ。
聞こえて来るのはかなり遠くから。国道で暴走族でも捕まったのかしら?でも、マイクで叫ぶ声は聞こえないわ。
主人も気になったのか、外を気遣う様子。
「何だろう?やけに長く鳴ってないか?」
その時、私の脳裏を駆け巡る思いがあった。
昨日から(正確には日付が変わっていたのでおとといからだが)隣町で姪と義母を人質に立て籠もっている男の事件がまだ解決していなかったのだ。
「パトカー、あっちの方向から走って来てたよね。もしかして、事件が解決したのかも!?」
「どうだろうか?ニュースつけてみろ」

「ネットは?ネットの速報みてみたらどうかな?」
プロバイダのHPのニュース速報にはまだ何も流れていない。と、その時、ドラマをやっていたNHKの画面に速報が流れた。
「出た!!」
叫んだのは二人とも殆ど同時だった。私はTVのニュース速報、主人はネットの速報で、事件が終結したのを知った。
しかし・・・。

「うそ・・・。女の子、亡くなったって・・・」
「本当だよ。こっちにもそう書いてある。」
主人もがっくり力を落としたように声に力が無い。
「なんで・・・?なんで殺さなきゃいけなかったの?自分の姪じゃない。自分だって子供が居るのになんで?」
頭の中では承服しがたい事実に?マークが飛び回っている。
突入の少し前に亡くなったとニュースでは報じている。
犯人は日付が変わる頃に女の子を刺したと言うけれど、ほんの20分で、失血死するなんて、考えられない。
私達が、テレビを見、PCで遊んでいた、その時に女の子は殺されたのだ。
わずか9歳だというのに。
これから楽しい事、悲しい事を含めても、いろんな事を経験し、その可能性を無限に秘めていた小さな蕾を、自分の欲望の為に犯人は手折ったのだ。
まさか自分の叔父から刺されるなんて、思いもしなかっただろうに。
一緒に人質になっていた祖母が一人解放されてから、気丈に頑張って助けをひたすら信じていただろうに。
最後の瞬間、彼女は何を思ったのだろうか?
その無念を思うと、涙がとまらなくなった。
現場は我が家から車で20分も走れば着く所。
現に、佐賀方面に遊びに行く事の多い私は、しょっちゅうその場所の近くを通っている。
こんな近くで、こんな事件があるなんて。
ニュースの画面は、私が免許の更新をした警察署を映し出す。
息子がお世話になっている耳鼻科の斜め前にある警察署。
自治体は違えども、生活圏。
そこに犯人が拘束されている。
恐れと悲しみの入り混じった気持ちで、速報が終わったTVのスイッチを切った。
こんな田舎ではこんな事件は起る筈も無いと思っていた。
でも、違うのだ。心の底から恐ろしく、体が震えた。
一年と少し前、息子の通う学校の校外学習時に、居眠りの車が列に突っ込み、三人が死傷する事件が起った。
被害に遭われた方には申し訳ないのだが、幸い(?)息子の学年では無かったので、難を逃れたものの、事故に巻き込まれた学年の子は、いまだ持って事故の後遺症(PTSDだったっけ?)に悩まされている子もいるらしい。
この事故だって、まさか自分の身近で起る物だとは思ってもいなかった。
その時無くなったのも三年生の子だった。今回の女の子も三年生。
小さな子が身近で亡くなっていく話を聞くのはとても辛い。
我が身に起ったら、無くなったのが我が子であったならと思うだけで、背筋が凍るような気持ちになる。
その子のお母さんの悲しみがわかるだけに、言葉が出てこない。
どんなに手をとる子供でも、生きていてくれさえすれば、親は幸せなのだ。
忘れかけていた事を思い出させてくれた、悲しい事件である。

きっと、その子が刺されたのは、私達の結婚記念日、9月15日。家族の人は勿論だけれども、私だけでも、その子が苦しみながら死んでいった事を覚えていてあげられたらと思う。





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Last updated  2002/09/17 03:05:50 AM
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