東京フリー・メソジスト教団付協力牧師 甲斐慎一郎 説教要約

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2007.02.13
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カテゴリ: カテゴリ未分類
「神への信仰と感情」

                 コリント人への手紙、第二、2章4節

 「私は大きな苦しみと心の嘆きから、涙ながらに、あなたがたに
手紙を書きました。それは、あなたがたを悲しませるためではなく、
私があなたがたに対して抱いている、あふれるばかりの愛を知って
いただきたいからでした」      (第二コリント2章4節)

 パウロが使徒職を弁明している「コリント人への手紙、第二」は、
個人的な色彩が強く、その文章のはしはしに、外側においては、あ
のように理性的で冷徹なパウロですが、心の内側においては、激し
く燃えている愛の感情を読み取ることができます。そこで神への信
仰と感情について学んでみましょう。

一、感情の種類――人間の感情には四種類のものがあります
(シェーラー)


 ◇感覚的な感情――肉体的な刺激によって起こる快感や苦痛の感
情です。これは刺激がなくなると感情も消えてしまいます。
 ◇生命的な感情――からだの内部から湧き起こってくる充実感や
倦怠感また緊張感などの感情です。
 ◇情緒(情動)――一般に喜怒哀楽と呼ばれている感情です。こ
れは激しい感情なので、断続的です。
 ◇情操――情緒よりもいっそう高等で、芸術や宗教などで感じる
感情です。これは穏やかな感情なので、持続的です。

 感覚的な感情や生命的な感情は、からだの感知器として、からだ
を健康に保つ役目をしています。また情緒は、説明を抜きにして感
じで分かるという「直感」の働きをし、情操は、推理によらず直接
知るという「直観」の働きをしています。前の3つは人間以外の動
物にもありますが、情操は、人間だけが持っているものです。

二、感情の目的――それでは感情は、何のためにあるのでし
ょうか


 1.真の人間らしさを与えるためです。
 感情は、ことばでは表現することができない微妙な表情をつくり、
人に豊かさや深さ、またうるおいやこまやかさを与えるものです。
もしこれがなければ、木石のような人間になってしまうでしょう。

 2.人の喜怒哀楽を知るためです。
 私たちが、人の心の喜びや楽しみ、また悲しみや怒り、そして苦
しみや痛みを知ることができるのは、自分自身もこのような心を持
っているからです。もしこれがなければ、血も涙もない人間になっ
てしまうことでしょう。

 3.直感や直観を与えるためです。
 感情は、理屈や思考によらない一種の知識です。理屈や思考は時
間がかかるため急を要する時や突発的な出来事には間に合いません。
神は私たちに理屈や思考による知識(理性)とともに、理屈や思考
を抜きにして一瞬にして知ることができる感情を与えてくださいま
した。ただし直感や直観は不正確なことがあるので、後で冷静に考
え、それが正しいものであるかどうかを確かめることが必要です。

三、感情の功罪――信仰にとって感情の功績と罪過は、ど
のようなものでしょうか


 ◇その功績――信仰と信仰の対象である神は、もともと人間の理
屈や思考を越えたもの(方)ですから、理屈や思考によらない感情
――ただし情操――は、神をとらえるのに非常に役に立ちます。オ
ットーは、絶対他者、すなわち神の前における無力感を「ヌミノー
ゼ感情」と呼んでいますが、これも感情の功績のひとつでしょう。

 ◇その罪過――しかし真の信仰は、見るところや感じによらず、
ただ神にのみ拠り頼むものですから(第二コリント5章7節)、感
情――特に感覚的な感情や生命的な感情また情緒――は、神をとら
えるのに非常に妨げになることがあります。すなわち、何も感じな
ければ信じられず、また何かを感じて信じるなら、その感情を信じ
て、ほんとうは神を信じていないかも知れないからです。

 私たちは、正しい知識と感情を持つ時、意志を働かせて、正しい
行動をすることができるのです。

東京フリー・メソジスト昭島キリスト教会のホーム・ページの
「説教要約 7」より転載(ホーム・ページの説教要約は、コメン
トを書くことができないので、順次、転載します)。





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Last updated  2007.02.13 10:09:56
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