PR
Free Space
Freepage List
Calendar
Keyword Search

「
Super Blue Blood Moon
を見に行こう
」と腰を上げたたのは、
オェインさん ( 仮名 ) だった。
さっき中庭から見たときは
まだ月の位置が低すぎて見えなかった ので、
センターの2階から見ようと提案した。
ヘレさんとリリン ( 仮名 ) とベベン ( 仮名 ) と私と、
5 人が 月見ツアーに 加わった。
オェインが案内したのは非常階段の踊り場だった。
ドアを開けて出た非常階段の踊り場は真っ暗で、
空中に立っているような気がして、
一瞬くらっ
としてしまった。
2階と言っても、19世紀に建てられたマンション ( 日本の
マンションの意味ではなく豪邸のことね ) で天井が非常に高く、
そのうえ近隣より高い位置に建てられているので、
通常の3階か 4 階くらいの高さがある。
そんなことより
鉄の手すりは錆付いて危うげ だし、
壊れそうで滑り落ちそうで ゾッ としてしまった。
それでも夜空に月は、見えた。
雲はもうほとんど消えていた。
ただ方角的に、センターの巨大なユーカリの木が
月を覆ってしまっていた けれど、
1段下の踊り場からならなんとか見えた。
見えたけど、
オートロックで締め出されしまわないように
ベベンはドアを押さえていなくてはならなかったし。
リリンは、こんな階段降りたくないよと動かなかったし。
あまり快適なお月見とは
言えなかった。
誰かが近所の公園の方に行ってみよう!と提案した。
セミナーの後ゴンパで一人行をしていたティナリン ( 仮名 ) も加わって、
みんなで公園にまで繰り出した。
「あんな場所まで行かなくても
大地からでも見える じゃない」と、リリンさん。
公園から見上げた夜空には、
目映いばかりの丸い月 が浮いていた。
皆既月食が始まったのかは、肉眼ではまだよくわからなかった けど、
言われてみると、
満月の右端が少し消えかかっているような気もした。
スーパーブルーブラッドムーンは、
確かに、スーパームーン だった。
他に人影もない公園で、
私たちはその神秘的な輝きに見惚れていた。
写真を撮るたび、写る月の姿がそれぞれ違う ので、
UFOだとか、オーブだとか、心霊写真だとか言い合って
笑い比べていた。
スーパーブルーブラッドムーンのエネルギー か、
高校生にでも戻った ような気分 だった。
そろそろ 10 時半になろうとしていたけど、
ティナリンが買い物に行かなくちゃと言い出した。
それで皆既月食が本格的になる 12 時ごろにまた
センターのダイニングで、ということになったけど、
私は子どもたちを起こして皆既月食を見せるという約束があったので
家に戻ることにした。
街灯も疎らな薄暗い通りの真ん中を
夜空を見上げ 5 人でぶらぶら 歩きながら
ふっと短編小説の 1 篇でも 書きたくなった。
皆と別れて家に帰ったときには 11 時近かった。
「メルボルンは 11 時 51 分」だと聞いたので、
それまで 一人、書斎で行 をすることにした。
ダライラマ法王の前回のリトリートで法王から託された、
グルーとの絆を培う行 をすることにした。
行をしながら、
2015 年のリトリートのことを思い出していた。
もし誰かから、人生で最高の出来事は?と尋ねられたら、
私は 真っ先にあの 1 週間を思い出す だろう。
今でもあの時間は心の真ん中で
きらきらと輝いている 。
この光は、輝き方を変えても色を変えても、
一生、消えることはない と思う。
自分にたくさんの教えやインスピレーション、
イニシエーションや行を与えてくれた、
ダライラマ法王のことを思った。
グルーへの感謝で心が満たされてゆく。
法王がオーストラリアに来られないのなら、
次は私がインドに 行こう。
深夜 20 分前くらいに子どもたちを起こした。
二人とも寝惚け眼で起き出してきたが、
裏庭から夜空を見上げるや歓声を上げた。
赤く、まぁるい月が浮かんでいた。
「ダディにも見せてあげなきゃ!」と
息子が夫を起こしに走った。
娘がカメラを構え、写真を撮り始めた。
ダディンは眠かったらしく起きてこなかったので、
3 人で Super Blue Blood Moon を見上げていた。
2時間前に見たときはまだ「スーパームーン」だったけど、
今は確かに「スーパーブラッドムーン」になっていた。
「こんなお月様を見たのは初めてだよ」
と、ムゥ。
「私も、写真でしか見たことない…」
と、娘。
ほんとうに、 美しく赤い満月 だった。
朝から曇っていたから
こんなにくっきりと見ることができるとは思っていなかった。
幸運を噛みしめながら夜空を 見上げていた。
こうして自分の家の裏庭で、
娘と息子と寄り添って、特別な月を見ていられる
なんて。
「そろそろベッドに戻らなきゃ
明日の朝、起きられなくなっちゃう」と娘が呟いた。
「うん、眠い。
でも見れて良かった」
、と息子。
「そうだね。
スーパーブルーブラッドムーンの夜だから、
特別な夢見も 楽しめる といいね」
子どもたちをベッドに送り出してからも、
暫く一人、怪しく輝く月空を見上げていた。
日付は変わって、既に2月になっていた。
こうして 2018 年の 1 月も早くも終わってしまいましたが、
皆様の 2018 年が素晴らしい年になりますように。
今年もよろしくお願いいたします。
浅草寺のおみくじと心配性 2022.08.03
三峯神社参拝と氏神様とお神籤と(前編) 2019.03.16
三峯神社参拝と氏神様とお神籤と(後編) 2019.03.14