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気管切開の女児、普通学級楽しい 福井市河合小、クラス全員で支援
気管切開し、看護師によるたんの吸引が必要な小学1年生の女子児童が、
福井市河合小の普通学級に通っている。
声は出せず、
意思の疎通は口の動きを読み取るかジェスチャーだけだが、
クラスメート の支援を受けながら、学校生活を送っている。
■看護師が待機■
児童は浪花莉愛(りな)ちゃん(7)で、
2016年4月に河合小に入学した。
莉愛ちゃんは脳腫瘍で、これまで3回手術。
右半身にまひが残っており、気管切開も行ったため、
首には管状の医療器具が付けられている。
のどの穴からチューブを入れて
吸引器でたんを吸い取る作業が1日に数回欠かせず、
授業中は常に看護師が待機している。
12月16日の算数の授業。
担任の柳原映理子教諭(52)が
「写真の中でいすに座っている人は何人ですか?」
と質問すると、
手を挙げてあてられた莉愛ちゃんは立ち上がり、
クラスメートに向かって
「な・な・に・ん・で・す」
と口を動かした。
するとクラス全員が口の動きを読み取り
「いいでーす」
と声を合わせた。
莉愛ちゃんは体育の授業も受けており、
入 学時から見守っている看護師の井上真希さん(30)は
「最初は右足を引きずりながら歩いていたが、
バランス感覚が良くなり、だいぶ早く歩けるようになった」
と話す。
■特別支援学校■
莉愛ちゃんの家族は、
学校を決める際、特別支援学校を選択肢に入れていた。
入学するには視覚障害、聴覚障害のほか
▽知的障害▽肢体不自由
▽病弱―の種類ごとに学校が振り分けられる。
莉愛ちゃんは「病弱」の部類で、
福井市内では福井東特別支援学校に通うことになる。
ただ同校では一緒に入学する同級生がいなかった。
母の恵さん(40)の「人とのかかわりを覚えてほしい」との思いもあり、
小学校の入学先を探すことにした。
校区の学校に見学に行ったときは
「児童数が多く、目が届きにくい」
と言われた。
しかし隣の校区の河合小は積極的に受け入れてくれた。
登下校は家族らが車で送り迎えしている。
■自然と優しく■
算数の後の休み時間、莉愛ちゃんは転んでしまい、
顔を机にぶつけた。
隣にいた男子児童は莉愛ちゃんの両肩に手を置き、
顔を近づけて「大丈夫か?」と声を掛けた。
莉愛ちゃんは「うん」とうなずき、
痛みと涙をこらえながら、自分の席についた。
柳原教諭は
「私が何か言わなくても、周りの子どもたちは自然と優しく接してくれている」
と話す。
下校時には、玄関先で莉愛ちゃんと手をつなぐ上級生もいる。
福井県教委によると、医療的ケアが必要な子どもで、
公立の小中学校に通うのは福井県内では莉愛ちゃんだけだ。
恵さんは
「医療的ケアが必要な子どもでも、
普通学級に通う選択肢があることを、多くの人に知ってもらえれば」
と話す。
自宅で宿題をする莉愛ちゃんに「学校は楽しい?」と聞くと、
少し恥ずかしそうに「うん」とうなずいた。
【fukuishimbun http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/society/112453.html 】
以前、NHKでも取り上げていましたが、
しっかりと支援の手が届き、
すっかり学校に、クラスに打ち解けて、
学校生活が楽しめていて何よりですね。 🌠
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