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主人公ダレン・シャン少年は、偶然に奇怪なサーカスのチケットを手に入れた。そのサーカスを見にいった夜から、彼は数奇な運命を背負ってしまう。親友の命を救うために、ダレンが正体不明のバンパイアと取り引きしたこととは…。 中学のころに読んで、はまった本。中学のころだったから好きだったのか、というとそうでもなく、今読んでもきっとおもしろい。案外長いシリーズだったので、楽しんで読めるんだけど、この一巻を読まないと、物語が始まらない。私はダレンが蜘蛛を盗みに行こうと思ったとき、こいつは馬鹿なのか!と本気で思った。あそこで読者はみんな、ダレンに愛想をつかしそうになったんじゃないかと思う。けど、ダレンはとても勇気のある男の子だ。その辺のことは、読まなきゃわからないけど。これから読む、という人は、あとがきは最後に読んだほうがいいと思います。
July 14, 2006
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あの夏の日、少女たちは川のほとりにある「船着場のある家」で合宿を始めた。夏の終わりの演劇祭に向けて、舞台背景の絵を仕上げるために。それは、楽しく充実した高校生活の最高の思い出になるはずだった。ひとりの美しい少年の言葉が、この世界のすべてを灰色に変えるまでは…。そして、運命の歯車は回り始めた。あの遠い夏の日と同じように―。運命の岸辺に佇む少女たちの物語。 なんて美しい物語なんだろう、というのが素直な感想。そもそも、名前がみんなきれいだ。毬子・香澄・芳野・暁臣・月彦・真魚子・宵子香澄がとにかく魅力的で、すばらしい女性だ。こんな人が近くにいれば、私も絶対に魅了されるに違いない!しかし、私が一番好きなのは芳野。彼女のように、絵が描けたらどんなに素敵だろう。絵を描くという行為は、どこか神秘的で、そんな描くものと、描かれるもの、という二種類しかいない小さな空間の中に入り込めたらいいな。芳野のような人が描いた絵をみてみたい。次に、暁臣が好きかな。毬子のことが好きで、好きで、あんな風に独占したくなっちゃうなんて、かわいい!あの子はかわいい!物語に続きがあるなら、毬子はいつか彼の気持ちを受け止める日がくるんじゃないかな。
July 5, 2006
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「裏返さ」なければ「裏返される」??正体不明の存在「あれ」と長年にわたり闘い続けてきた拝島親子。母が倒れ、最強の力を持つ娘・時子が残った。時子の前に現れた男「洗濯屋」は敵か味方か。驚くべき真相が明らかになる、シリーズ第3作。これは、『光の帝国 常野物語』の「オセロ・ゲーム」の続編、というか完結編のようなものなのだけれど、何だかまだ続いても不思議ではない。と、読後の感想はそんなところだ。個人的には結構好きな部類に入る。さすがは恩田陸、とでも言っておきましょうか。火浦晃司がお気に入りのキャラクター。「選択屋」という不思議な能力もさることながら、彼の考え方などに魅力を感じる。以下ネタバレ注意↓↓火浦と時子が最終的に結婚するような間柄になるとは、全く思わなかった。火浦の性格からして、色恋沙汰とは一切無縁な感じがしていたから。それが、最後は「好きだ」を越えて「愛している」にまでなるとは、夢にも思わなかった。火浦と時子の子供が新たなゲーム・プレイヤーになるのであれば、是非ともその話も読みたい。けど・・・、それはないかな。と、半ば諦めている。この話はこれで一通りの完結を見せているし、ね。おとなしく次の常野作品を待とう。ぁ、そういえば待避所のあたりで出て来た坊主の男の子はたいして重要なキャラクターではなかったんだなぁ。すっかり深読みしてしまった。
June 30, 2006
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九歳の夏休み、少女は殺された。あまりに無邪気な殺人者によって、あっけなく?。こうして、ひとつの死体をめぐる、幼い兄妹の悪夢のような四日間の冒険が始まった。次々に訪れる危機。彼らは大人たちの追及から逃れることができるのか?死体をどこへ隠せばいいのか?恐るべき子供たちを描き、斬新な語り口でホラー界を驚愕させた、早熟な才能・乙一のデビュー作、文庫化なる。第六回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞受賞作。 【目次】夏と花火と私の死体/優子 語り手が死体っていうのがいいですね。乙一の衝撃的なデビュー作。私はアイスクリームを持って来てくれるお姉さんが好きです。素敵なラストを運んできてくれますし。しかし、この作品で一番いいのは、主人公(?)が友だちに殺されたにもかかわらず、すごく優しい語り方だということ。怒ってもいないし、泣き叫ぶほど悲しんでもいない。兄妹が、この後どんな成長をしてどんな大人になったのかは興味がありますね。乙一は続編とか、番外編とか、そういう関連策は書かないので、今後描かれることは絶対にないのだろうけど、単純に「読んでみたい」と思います。
June 22, 2006
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耽美派小説の巨匠、重松時子が薬物死を遂げてから、四年。時子に縁の深い女たちが今年もうぐいす館に集まり、彼女を偲ぶ宴が催された。ライター絵里子、流行作家尚美、純文学作家つかさ、編集者えい子、出版プロダクション経営の静子。なごやかな会話は、謎のメッセージをきっかけに、いつしか告発と告白の嵐に飲み込まれてしまう。はたして時子は、自殺か、他殺か??気鋭が贈る、長篇心理ミステリー。 ついに読めました。いつか読もうと思っていたんですが、カバーの折り返しのところに映画の写真があるのに強い抵抗を感じていたんですよ。私は登場人物の姿形を自分の想像でつくりたい人間なので、写真を見せられるともうその人たち以外の顔が浮かんで来ない。なので、やっぱりどこまで深く入っていってもイメージは鈴木京香さんたちだったんですが、変な話、なるほど、この人物は確かにこの人が演じるべきだ!などと感じる場面が多々あり、今まで写真だけで嫌煙していた自分に情けなさを感じました。さて、この話ですが、実に恩田陸が作家という職業をどう思っているかが出ていると思います。プロになり、作家として活動していれば作品は「小説」として内容はどのようなものであれ認められますが、それ以外の、例えば私のような一般庶民が頭の中でどのような架空の人物を想像して、どのような行動をとらせようが、それは所詮「妄想」でしかないんですよね。小説家に憧れている人というのは多く知っていますが、その人たちにこの本を是非とも読んでいただきたい。書くことを生業として生きるということがどんな事なのか、優しく教えてくれると思います。また、ただの読者であるそのた大勢の読者も、十分にこの本にのめり込むことが出来るはずです。女5人の3日間。それぞれの胸の中に秘められた真実、思惑。久しぶりに恩田陸を読めて、幸せな気分です。
June 16, 2006
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昭和三十三年、広島から佐賀の田舎に預けられた八歳の昭広。そこでは厳しい戦後を七人の子供を抱えて生き抜いたがばい(すごい)祖母との貧乏生活が待っていた。しかし家にはいつも笑いが溢れ…。黒柳徹子、ビートたけしも感動した超話題作。 【目次】背中を、おされて…/貧乏から貧乏へ/ピカピカの転入生/由緒正しい貧乏暮らし/一番好きで、一番嫌いだった運動会/湯たんぽが運んできた幸せ/金は天下の拾いもの!?/かあちゃんと野球少年/ばあちゃんとかあちゃん/一万円のスパイク〔ほか〕 久しぶりに本を読みながら腹の底から笑った。がばいばあちゃん、すごすぎます。言うこと、することが全ておもしろい。けど、頭の回転はすごく早かったのではないかと勝手に想像。でなくちゃ、あんな機転のきいた事をするすると言えるはずがない。一番好きな話は「一万円のスパイク」貧乏生活というか、ものすごい節約生活をしていたものだから、お金を使いかたをそもそも分かっていない。そこがおもしろい。私が店の店員だったら困っただろうな。けれど、やはり笑えてしまう。暗い本を読みがちの私だが、たまにはこんな本を読むべきだと、つくづく思う。
June 7, 2006
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名探偵ロイズはぼくらのヒーロー!はたして名探偵ロイズは、怪盗ゴディバをつかまえることができるのか!?少年リンツの住む国で富豪の家から金貨や宝石が盗まれる事件が多発。現場に残されているカードに書かれていた【GODIVA】の文字は泥棒の名前として国民に定着した。 その怪盗ゴディバに挑戦する探偵ロイズは子どもたちのヒーローだ。ある日リンツは、父の形見の聖書の中から古びた手書きの地図を見つける。その後、新聞記者見習いマルコリーニから、「【GODIVA】カードの裏には風車小屋の絵がえがかれている。」という極秘情報を教えてもらったリンツは、自分が持っている地図が怪盗ゴディバ事件の鍵をにぎるものだと確信する。地図の裏にも風車小屋がえがかれていたのだ。リンツは「怪盗の情報に懸賞金!」を出すという探偵ロイズに知らせるべく手紙を出した。乙一がミステリーランドから本を出すとは知らなかった。なにせ、執筆予定の作家名簿(?)の中に入っていなかったから。最初から名前が出ている恩田陸より先だなんて・・・、と思わないでもないが、乙一だから読んでみようと購入。乙一らしく、淡々とストーリーが展開していく感じではあったけれど、やっぱり乙一の本は良い!という結論に至る。怪盗VS探偵という、いかにもありきたりな「ミステリー」の定番なのだけれど、乙一にかかると「ありきたり」ではなくなる。乙一ファンであってもなくても、子供でも大人でも、おもしろいな、と感じる作品に仕上がっている。とにかく「ミステリー」なので今回はネタバレはしないでおこうかな?と思うので、それ以外の事を言うと、私はこの本の装丁がとても好きだ。乙一の小説の雰囲気とみごとに合うイラスト、とでも言えばいいのだろうか。表紙の猫がダークに描かれていて、ミステリーランドのあの重みのある装丁と組み合わせると何て素敵な本なのだろうと、一瞬見とれてしまう。恩田陸がいつかミステリーランドで執筆した際にも、こんな素敵なイラストだったらいいな、と切に願う。
June 2, 2006
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アリスの目の前に、チョッキを着た白ウサギがかけてきて、ポケットから時計を出し、なにやらつぶやいています。アリスはウサギを追って、穴に飛び込んでしまいます。たどりついたところは、想像もつかないふしぎの国でした。辞書のいらない「ルビ訳」、単語にぴったりの訳語がルビになっています。 このルビ訳、どんなものかと思ったけれど、なかなか良かった。分かりやすくルビが打ってあるので英語が苦手でも読める。聞き取りが得意でも文章になると苦手って人も結構いるんじゃないかな、と思うので、これはオススメ。しかも「不思議の国のアリス」といえば有名で、たいていの人間が一度は読んだことがある話なのでストーリー展開を把握しているからよけいに読みやすいんじゃないかと思う。恩田陸が「麦の海に沈む果実」で「不思議の国のアリス」より「鏡の国のアリス」の方が好きだと主人公に語らせているけど、私も「鏡の国のアリス」の方が好きなので、そっちはないのかな?と探してみるが、あいにくなかった。外国の童話って、やっぱり日本語で読むのと英語で読むのじゃあ結構雰囲気が変わってくる。そこがおもしろい。
May 29, 2006
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現代女性のストレス・シンドローム。不安が心を押しつぶす。孤独が体を蝕んでゆく。絶望の底から癒しの時を求めて。 【目次】彼女の冷蔵庫 骨粗鬆症/ご清潔な不倫 アトピー性皮膚炎/鑑賞用美人 便秘/いるか療法 突発性難聴/ねむらぬテレフォン 睡眠障害/月も見ていない 生理痛/夏の空色 アルコール依存症/秤の上の小さな子供 肥満/過剰愛情失調症 自律神経失調症/シュガーレス・ラヴ 味覚異常 目次をみると、なんだ、これ!?という内容なんですが、どれも素敵な短編に仕上がっています。義理の親子の関係であったり、不思議な不倫であったりと、繊細な文章で綴られています。短編なので時間がない時にも気楽に読めるし、その短い時間の中で充実した気分にしてくれる。山本文緒の小説は初めて読んだのだけど、好きだなと思いました。女性ならでは、という物語。男の人ではやはり「女」を完璧に書き上げることは不可能だと思うし、その逆も不可能なんじゃないかな。とは言いながらも、山本さんの他の作品を読んだ事がないのでハッキリとしたことは言えない。山本さんが完璧に「男」を書いていたらどうしようと、少し不安です。
May 25, 2006
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「四人ゲーム」。まっくらな部屋の四隅に四人の人間が立ち、肩を順番に叩きながら部屋をぐるぐる回るゲームだ。とうぜん四人では成立しないはずのゲームを始めたところ、忽然と五人目が出現した!でもみんな最初からいたとしか思えない顔ぶればかり。?行者に祟られ座敷童子に守られているという古い豪壮な屋敷に、後継者選びのため親族一同が呼び集められたのだが、後継ぎの資格をもつ者の食事にのみ毒が入れられる事件や、さまざまな怪異が続出。謎を解くべく急遽、少年探偵団が結成された。もちろんメンバーの中には座敷童子も紛れこんでいるのだが…。 最初、ちょっと読者層が低いのかと思っていたら、いきなり「四人ゲーム」で怖かった。たしか前に映画版の世にも奇妙な物語でこんな感じの場面があったなって思ったのだけど、私は本当にこの「四人ゲーム」のシステムが怖くてたまらない。じわりと汗をかくような恐怖の後にドッと背筋に冷たいものが走る、そんな怖さは苦手だ。しかし、このゲームをしているのは小さい子供たちだし、その点では若干恐怖を薄くさせてくれるし、この物語全体はファンタジーのようなもので、ホラー小説ではない。そう、それを書かないと誤解する人がいるかもしれないから、書いておく。要するに、ゲームをした後に一人増えるわけだけど、その増えた子は「座敷童」みたいなものなので、悪霊や妖怪なんていう魑魅魍魎の類いではまったくない。なので、子供も楽しんで読めるのではないかと思い、今のところ小学生に推薦したい本をあげるとしたらこの本だと思っている。
May 19, 2006
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転入生の瀬戸加奈は、クラス全員の冷たい視線を感じた。加奈が座ったのは“呪いの席”だったのだ。かつて、その席にいた生徒たちは、自殺したり、ノイローゼになったという。やがて始まった無言電話と、毎日送りつけられる不気味な写真。さらに、被害は加奈の妹にまで及んだ。激しさを増す嫌がらせの果てに、加奈が辿り着いた狂気の犯人とは。後味の悪さがいっそ山田悠介らしい。転校生が謎の嫌がらせを受け、その原因が「席」という、まぁ言ってみればありきたりなので最初の方がとにかく退屈。そもそもまだ山田悠介は文章力がないので、ストーリーに入り込めない間はとにかくつまらない。しかし、そこは彼のすごいところで、だんだん物語りに入り込み、最後まで一気に読んでしまった。登場人物一人一人の影が若干薄いのが難点。主人公でさえそんなに個性がある人ではないから、せめて彼女だけはもっと手を加えて欲しかった。
May 14, 2006
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お笑い芸人・劇団ひとり、衝撃の小説デビュー! 「道草」「拝啓、僕のアイドル様」「ピンボケな私」ほか全5篇を収録。落ちこぼれたちの哀しいまでの純真を、愛と笑いで包み込んだ珠玉の連作小説集。帯に恩田陸のコメントがのっていたので読もうと思ったものの、お笑い芸人の劇団ひとりしかイメージにないので、なかなか文才を信じられなかったのだけど、爆笑問題の太田光が熱烈に推薦していたので読む決意をした。それまでじわり、じわりと評判は聞くようになっていたし、いつか読むだろうな、という予感は正直かなりあった。その予感を現実にする起爆剤になぜ太田光がなったのかと言うと、太田光はかなりの読書家で、結構信用出来る評価をする人だから。さて、作品なんだけど、かなりいいね。やっぱり多方面の絶賛の声は本当だった。一番好きな話は「Over run」。これ。最初はかなりつまらない話だなぁ~っと思ったんだけど、話の終わりには号泣させられてたという(笑)本当に劇団ひとりは芸人なのか!!って思わされたね。涙もろい私だけど、あそこまで豪快に涙を流す作品は少ない。そもそも小説で号泣したのはいつぶりだろぅってレベルで。アメリカ人をぶん殴るというキーワードも良かった。かなり。そのキーワードの謎(?)が明らかになるところもさりげなくて最後の最後にやっと気付けた。あぁ、そういえばこの本、涙の印象が強くて忘れてたけど、かなり笑えるシーンもある。2ページ見開きで文字数が異様に少ないそのページ。あれがいい。逆に笑うしかない。うん、おもしろい。その点でやっぱり劇団ひとりは芸人なのだ、と思ってみたり。
May 7, 2006
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ヤイチにおんぶされ、すずに抱かれてしまうこんな僕でも、香さん、つきあってください。 中谷彰宏(作家)野市(やいち)“おやっさん”巡(めぐる)、花枝(はなえだ)“苦労性”香(こう)、清白(すずしろ)“フェロモン”すずな。タイプは違えど3人は大の仲よし。そんな彼女たちが繰り広げる怒濤の4コマギャグ!! ここまで4コマにハマったのは初めて。というか、4コマがあんまり好きじゃない私の意識を変えてくれました!!!とにかく登場人物に魅力がある。3人は全然違うのに仲良くって、女友だちってこういうもんだよなっておもう。個人的に一番好きなのはモリタくん。愛人(本名)が嫌いだからってのもあるけど(笑)これは、漫画が嫌いな人でも読んだらおもしろいんじゃないか、と思う。
April 29, 2006
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十四歳の秋、生まれて初めての恋。相手は二十代後半の絵の先生。ちょっとずつ、歩みよって、恋人のように仲良くなっていく二人にやがて訪れる小さな奇跡とは……。著者自らが「アウトサイダー的ほんわかファンタジー」と評する最新刊は、魔法のような、美しい魂の物語です。本文中には可愛らしいイラストを満載、心がぽかぽか温まります。これまでのばななファンはもちろんのこと、思春期のお子さんをもつご両親や、生まれて初めて小説を手にする子供たちにもお薦めの一冊です。う~ん。正直そんなに好きな話じゃないかな。甘ったるいし、現実味があんまりないし、「こうだったらいいな」の寄せ集めみたいな感じがする。小学生くらいの女の子が読むといいんじゃないかな。
April 28, 2006
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天命により慶の国、景王となった陽子は民の実情を知るために街へ出た。目前で両親を殺され芳国公主の座を奪われた祥瓊は、父王の非道を知り自らを恥じていた。蓬莱から才国に流されてきた鈴は華軒に轢き殺された友・清秀の仇討を誓った。それぞれの苦難を抱いて三少女はやがて運命の邂逅の時を迎える。 人は強くあらねばならない。それは地位や権力での強さではなく、己を持つ事の強さ。この本の中で、私の胸を射たのは、「自分がいちばん可哀想だって思うのは、自分がいちばん幸せだって思うことと同じくらい気持ちのいいことなのかもしれない」というところ。いろんな人がいて、いろんな人生があって、どんなに素晴らしい人生を歩んでいる人だってその人にしか分からない苦しみを抱えているのかもしれないのに、そんな人の上辺の幸せを妬んでしまう。そういうのは、どんな人にも一度は経験があるんじゃないかなって思う。「生きるっていうのは、嬉しい事半分、辛い事半分」っていう子供の台詞にも胸をうたれた。以下ネタバレ注意陽子が一人で探りをいれている所が好き。「あの人はただ者じゃない」って言わせるあたりがカッコいい。陽子は、人からみた描写がものすごくカッコいい人だと思う。蘭玉と桂桂を助けるところとか、男の人に間違えられてるし。最後のほうの乱のところでも、どこか無防備な陽子の姿、その後の無害。いぃなぁ~。何といっても、ラスト麒麟に騎乗して迅雷に喝をいれてくるところがムッチャかっこいい。「小娘だと思っていた。先王と同様の凡庸な王だと。だが、迅雷を萎縮させるほどの覇気はどうしたことか」のくだりが好き。そして、官服を着た陽子が初勅を言うところ。「人は誰の奴隷でもない。そんなことのために生まれるのじゃない。他者に虐げられても屈することのない心、災厄に襲われても挫けることのない心、不正があれば正すことを恐れず、豺虎に媚びず、ーわたしは慶の民にそんな不霸の民になって欲しい。己という領土を治める唯一無二の君主に」って!!カッコいい~。やっぱ、陽子は蓬來で成績よかったんだよ。十二国記の中で一番この話が好きだぁ。
April 25, 2006
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これは、かなり有名なので、説明は入れませんでした。私は映画を先にみました。多分、漫画を先に読んだ人より、映画を先にみた人の方が多いでしょうね。というか、原作を読んだ事のない人が圧倒的多数なのではないかと。さて、この話ですが、映画の部分は2巻までで、その後7巻まで続きます。どこか神話を読んでいるような気分になるのは、宮崎駿の意志なのかな。人間は醜くて、愚かだっていう、当たり前の事を、当たり前のごとく痛感させられるね。そして、そこにナウシカという汚れなき人がいて、救われる。この構図は本当にわかりやすくていいね。あと、森の人たち。彼らもナウシカと同じ種類の人たち。ナウシカが選んだ道は正しいのだと思う。ナウシカにはあれくらい清い男の人が合ってるからね。映画で微塵も登場しないのは残念だけど。森の人、密かに「麦の海に沈む果実」の表ヨハンのイメージです。
April 23, 2006
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日本のお伽話だって負けてはいない。凄絶、残酷、異常愛…日本昔話の原像が今、甦る!「日本のお伽話」に秘められた壮大な生と死のシンフォニー。 【目次】浦島太郎?龍宮城の乙姫の正体と玉手箱の真実/鉢かづき姫?大きな鉢を被せられた姫の数寄な運命/手無し娘?両手を斬られた娘の凄絶・壮絶の人生/鬼女房?姑のいじめに耐える若い妻の変容/舌切り雀?封印されてきた舌切り雀の恐怖の暗号/おりん子・こりん子?輪廻のような継母と継子の醜い絆/一寸法師?一寸法師はすぐキレる若者だった/桃太郎?桃太郎と「だんご三兄弟分」大暴れ えぇっと、これは、本の趣旨とは裏腹に、私は「手無し娘ー両手を斬られた娘の凄絶・壮絶の人生」で泣いた。これはすごくいい話だと思う。うん。すごく好きだ。まぁ、グリム童話自体、さほど怖いものでもないから、これもさほど怖くない、という結論ではどうでしょう。
April 21, 2006
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「わたしは腕に犬を飼っている」ちょっとした気まぐれから、謎の中国人彫師に彫ってもらった犬の刺青。「ポッキー」と名づけたその刺青がある日突然、動き出し…。肌に棲む犬と少女の不思議な共同生活を描く表題作ほか、その目を見た者を、石に変えてしまうという魔物の伝承を巡る怪異譚「石ノ目」など、天才・乙一のファンタジー・ホラー四編を収録する傑作短編集。 【目次】石ノ目/はじめ/BLUE/平面いぬ。 「BLUE」で泣いた。こんなに悲しくて泣く話は読んだ後もう一度読もうと思えないんだよな。なぜか途中から擬人化して読んでた。ほんとうに悲しくて、悲しくて仕方がない。そんな話。表題作「平面いぬ。」は、普通の女の子があんなに簡単に入れ墨をいれるっていうのが不思議だけど、終わり方はスッキリする。入れ墨ってあんなに簡単に消すことも出来るのか・・・、と思ってみたり。けど、主人公の女の子の家族がそれぞれの運命を受け入れるところが、なにげに一番好きだったりする。
April 20, 2006
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とある町で行き倒れそうになっていた謎の青年・夜木。彼は顔中に包帯を巻き、素顔を決して見せなかったが、助けてくれた純朴な少女・杏子とだけは心を通わせるようになる。しかし、そんな夜木を凶暴な事件が襲い、ついにその呪われた素顔を暴かれる時が…。表題作ほか、学校のトイレの落書きが引き起こす恐怖を描く「A MASKED BALL」を収録。ホラー界の大型新人・乙一待望の第二作品集。 【目次】A MASKED BALL ア マスクド ボール?及びトイレのタバコさんの出現と消失/天帝妖狐 表題作「天帝妖狐」がいい。想像すると本気で怖かった。失われた部分はどこかで彼の形をつくっているんだろうか。どこに奪われてゆくのか・・・。怖い話なのに、泣きそうになった。彼が人間のままだったらどんなに良かったかな。「A MASKED BALL ア マスクド ボールー及びトイレのタバコさんの出現と消失」は、オチが早く分かりすぎる。
April 19, 2006
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飼育係になりたいがために嘘をついてしまったマサオは、大好きだった羽田先生から嫌われてしまう。先生は、他の誰かが宿題を忘れてきたり授業中騒いでいても、全部マサオのせいにするようになった。クラスメイトまでもがマサオいじめに興じるある日、彼の前に「死にぞこない」の男の子が現れた。ホラー界の俊英が放つ、書き下ろし長編小説。 最初から最後まで羽田先生に腹を立てながら読む。クラスメイトもマサオをいじめるけど、それほど気にならない。とにかく羽田先生が嫌いだ。ストレスがたまっている時に呼んだら余計にストレスが溜まりそう。しかし、死にかけて本当に真っ青になるにしてもレベルってもんがあるだろう、と漫画版を読んだ時には思った。↓↓以下ネタバレラストは本当にスッキリするな。羽田先生がとても弱く見える。いや、最初から弱かったんだけど。大人で、先生で、男でっていう、それだけの強さだったんだよな。中身はマサオよりずっと弱い。いっそ殺して欲しかった、とは思うけど、マサオが人殺しになるのはちょっとな、と思うので撤回。
April 18, 2006
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異形の者ども、新しき帝都の闇を征服せよ。帝都・東亰、その誕生から二十九年。夜が人のものであった時代は終わった。人を突き落とし全身火だるまで姿を消す火炎魔人。夜道で辻斬りの所業をはたらく闇御前。さらには人魂売りやら首遣いだの魑魅魍魎が跋扈する街・東亰。新聞記者の平河は、その奇怪な事件を追ううちに、鷹司公爵家のお家騒動に行き当たる……。『屍鬼』の著者がつくり上げた、探偵小説と伝奇小説の妖美なキメラ。言葉の使い方がすごく好きだな。今の日本語にはない艶があった時代の言葉使い。内容も、不思議な雰囲気がただよっていて、よかった。
April 17, 2006
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教育実習のため母校に戻った広瀬は、教室で孤立している不思議な生徒・高里を知る。彼をいじめた者は“報復”ともいえる不慮の事故に遭うので、“高里は崇る”と恐れられているのだ。広瀬は彼をかばおうとするが、次々に凄惨な事件が起こり始めた。幼少の頃に高里が体験した“神隠し”が原因らしいのだが…。彼の周りに現れる白い手は?彼の本当の居場所は何拠なのだろうか? 十二国記シリーズの番外編ですが、実は十二国記より書かれたのが先です。なので、この時点で小野さんの頭の中で十二国の構想が練り上がっていたのかと思うと凄い、と思いますね。さて、内容ですが。これはファンタジーなのか、サスペンスなのか、オカルトなのか、はたまたサイコなのか。なんです、これ!?って感じですね。しかし、実に考えさせられる所がたくさんある。まず、主人公は自分を祖国喪失者だと言う。だからこそ高里の考えを理解出来た。そして仲間だと思った。その時点で、高里と自分は「同じ」であるという連帯意識を持っているわけだから、高里だけが本物の「祖国喪失者」であり、自分は真実仲間ではない、という境遇に置かれた時の彼の行動が「人間」であることだと思った。人は誰もが祖国喪失者であることを望んでいるのかもしれません。ここは、私の住むべき世界ではない。どこかに私を受け入れてくれる、本当の場所がある...。そう信じれることが出来たらどんなに楽でしょうね。もちろん、それはただの現実逃避なんですけど。広瀬と高里の大きな違いは、祖国への意識だと思います。広瀬はただただ、穏やかな、いわば常世を夢見た。それに対し、高里はそんな甘い考えを持っていなかった。考える余地がなかったのかもしれませんが。本当に、とても深い物語です。
April 16, 2006
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『ナルニア国物語』7つのストーリーを年代順にまとめた作品集。『魔術師のおい』からはじまり、以下、『ライオンと魔女』『馬と少年』『カスピアン王子のつのぶえ』『朝びらき丸東の海へ』『銀のいす』『さいごの戦い』に至る壮大なストーリー。やっと購入する事が叶った(今まで値段的に無理だった)この本を手に入れることが出来ました!!!ナルニア国物語は、私が中学3年の時に初めて読んだのかな。この世界はすごく好きです。「鏡の国のアリス」が鏡から別の世界へ行くような現実と直結した所で非現実へ旅立つ話がすごく好きです。ハリーポッターの駅もいいですね。けど、やっぱり「鏡の国のアリス」「ナルニア国物語(ライオンと魔女)」のように、家から!というのがスゴく好きです。すごく好きなこのナルニア、実はまだ映画を観ていません。まさか映像化されるとは夢にも思ってなかったんですけど。「指輪物語」が映像化されると聞いた時と同じくらい驚きました。余談ですが、恩田陸が「夜のピクニック」の中で忍(登場人物)にナルニアをもっと幼い頃に読んでおけばよかった、と後悔する場面。あそこは本当に同感しまくりでした。
April 15, 2006
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森野が拾ってきたのは、連続殺人鬼の日記だった。学校の図書館で僕らは、次の土曜日の午後、まだ発見されていない被害者の死体を見物に行くことを決めた…。触れれば切れるようなセンシティヴ・ミステリー。少し文章が読みにくいけど、内容はいいと思う。加害者が主人公というのが東野圭吾を思い出させるけど、ゴスの場合は加害者側の意識がちょっと怖い。「ぼくは、死体がみてみたい」というある意味純粋な感情が。犯人なのに絶対捕まらないところがまた読者としては安心するかも。難点があるとすれば、文章のつたなさの他には、全部の話を通してオチが分かってしまうこと。もう少しひねってくれれば楽しいんだけど、話の半分くらい過ぎると結果が想像出来る・・・みたいな感じがする。最後に驚かない。けど、乙一自身は読者をひっかけようとしている意志がすごく伝わってきて、「あぁ、失敗したんだな」と思う。
April 13, 2006
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廃墟と化した雁国の復興に励む延王・尚隆と延麒。幼い頃に出会った更夜の来訪になつかしさで一杯の延麒は、実は仕組まれた罠であることを疑いもしなかった。争いごとや殺傷を忌み嫌う麒麟を人質にとられ、雁国は怒濤の騒乱にまきこまれてゆくが。華麗なる筆致で運命の力を謳いあげる大スペクタクル。 これは、素直に感動する話。虚海のあちらとこちら。どちらも片方では常世と呼ばれる国であるはずなのに、どちらも常世ではありえない。人間の醜いところとかをまざまざと見せつけられる反面、人の美しさ、清さも分かる。尚隆が祖国日本にいた時代の話も泣ける。いつも能天気な彼が「国」にかける思いの強さが分かる。以下ネタバレ↓更夜の「どんな贅沢な牢獄?銀の格子の檻だろうか」という台詞が一番好き!!それと、最後に「十二国を俯瞰するに、三騎六畜に妖魔を加えうるは、是れ惟だ雁国のみ」の所もゾクゾクした。これを読めば「図南の翼」が倍楽しめる!!本当に更夜がカッコいい。いつか六太と再会する話が読みたいな。
April 12, 2006
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この物語の主人公は14歳の少女たち。2030年代の都市。清潔で、無機的な徹底した管理社会だ。少女たちは、携帯端末を持ち、全ての行動は把握されている。世界はモニタの中だけに存在していた。希薄な現実感。ところが14~15歳の少女ばかり狙った連続殺人事件を契機に、少女たちが仮想の世界から飛び出す。巨大な敵との戦いのなかで、彼女たちが見出したのは…。 斬新な本だな、とは思った。最初の方はその設定になかなか頭が追いつけない部分が多かったけど、全てを把握しだすと、読みやすかった。正直表紙につられて読んだのだけど、中身もよかった。京極夏彦の本は、これが読むの初めてだから、これからまた挑戦してみたい。姑獲鳥の夏は映画で観たけど、小説だとどんな風に表現されているのか、とても気になる。
April 10, 2006
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ぼくはまだ決めかねてた。アーサーはぼくに背中をむけて歩きだした。そのとたん、エギーやママやパパや友だち、ぼくが知ってる人たちの顔が次々に浮かんで、どうしてももう一度会いたくなった。みんながいなきゃ生きていけない。死んでることだってできない。すぐにぼくは決心した。アーサーの後を追いながら呼びかけた。「待って、アーサー。ぼくも行く」アーサーは立ち止まってぼくを待った。それからふたりで駆けだした。“生者の国”を目指して。 これは、姉と弟の会話がものすごく泣ける。私自信、弟がいるので、もしも弟に冗談でも「死ね」と言った後に本当に弟が死んでしまったら、どんなに後悔するだろう・・・と思い、かなり姉の方に感情移入しました。天国の雰囲気も好き。こんなのが天国なら、みんな穏やかに暮らしていけるんじゃないかな、と思う。この装丁も好き。タイトルが手書き文字なのがいいし、表紙と同じデザインのしおりが入ってるのがいいな。もったいなくて使えないけど。
April 9, 2006
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「ねえ、親指さがしって知ってる?」由美が聞きつけてきた〈バラバラ殺人事件〉と奇妙な儀式の噂話をもとに、武たち5人の小学生が遊び半分で始めた「指親さがし」。が、終わって目を開くと、そこに由美の姿はなかった。それから7年。大学生になった武は、噂で聞いた殺人事件が事実だったことを知る…。呪いと恐怖のノンストップ・ホラー。 怖い。これは本当に怖いです。あんまりホラーってゆうホラーを読まない私にはキツかった。幼なじみの間の微妙な関係がおもしろかったけど。あ、漫画になってるみたいだから読んでみようかな。漫画の方がましだったりするかもだし。しかし、子供の遊びは分からない。ろうそくをみたら怖くて逃げそう。あの引き出し・・・・。引き出しもアウトだ。
April 7, 2006
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恭国は、先王が斃れてから27年。王を失くした国の治安は乱れ、災厄は続き、妖魔までが徘徊するほどに荒んでいた。首都連檣に住む珠晶は、豪商の父をもち、不自由のない生活と充分な教育を受けて育った。しかし、その暮らしぶりとは裏腹に、日ごとに混迷の様相を呈していく国を憂う少女は、王を選ぶ麒麟に天意を諮るため、ついに蓬山をめざす。珠晶、12歳の決断... 。天意をはかるため、危険な旅に出る12歳の少女・・・。珠晶はとにかくハキハキしてるし、かわいらしいんだけど、国を思う気持ちとかがしっかりしてて気持ちいい。本当に大人っぽいのに、子供の部分もちゃんと持ってて、いい感じ。しかも、真君として更夜が登場したり、利広がさりげなく仲間になったり、とかなりドキドキな展開で、小野さん最高!と叫びたくなりますな。好きなシーンばかりを読み返したりしているので、それ以外の部分が薄い記憶の中で閉じ込められているので、今度もう一回読み返してみようかな・・・とも思います。
April 5, 2006
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謎の男、ケイキとともに海に映る月の光をくぐりぬけ、高校生の陽子がたどりついたのは地図にない国巧国。おだやかな風景とは裏腹に闇から躍り出た異形の獣たちとの苛烈な戦いに突きおとされる。なぜ、孤独な旅を続ける運命となったのか、天の意とは何か。『屍鬼』の著者が綴る愛と冒険のスペクタクル。 十二国記シリーズは、ファンタジーの中では一番好きな作品。『屍鬼』で小野不由美作品を知り、生まれて初めてホワイトハートに手を伸ばして、今までホワイトハートに抱いていた苦手意識をなくしてくれました。まぁ、それ以後もホワイトハートは小野不由美作品以外読んでないんですけどね・・・。私はか弱い女の子よりは強い女の子が好きです。なので、この「月の影 影の海」の主人公中嶋陽子は理想的です!!もう、かっこ良すぎる。あと、言葉の使い方がとにかく好きです。名前とか。テーブルを「卓子」、死刑を「殺刑」など、さりげなくて好きです。もう、世界観からなにから、ファンタジーってこんなに壮大なんだ・・・と。
April 4, 2006
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山奥のクラシックなホテルで、毎秋開かれる豪華なパーティ。その年、不吉な前兆とともに、次々と変死事件が起こった。果たして犯人は…。巧妙な仕掛けで読者に挑戦する渾身の一作。 すごく読むのが難しい本、という印象を受ける。いろんな人の視点で描かれているのだけれど、それが真実だとは限らない。殺した、と一人の人物が回想している。にもかかわらず次の場面でその殺された人物が現れる・・・・。本当に、頭がおかしくなりそうだった。読者として、真実だけを求めてはいけない作品。その点で、これはミステリーと言っていいものか微妙だ。私の感覚の中で、ミステリーは読者にあくまで真実しか伝えないものだ。その真実の中から、読者も一緒に推理していくのが、私の好むミステリー。この本は、そんなミステリーしか知らない私には難しかった。なので、私は個人的に、この本は一人の男の恋物語だと勝手に解釈している。あえて、ここで一人の女の恋物語だと言わない理由は、あくまで、この中で恋をしているのは男のような気がするからだ。依存に近い、間違った愛の形を壊すことが出来ない男の物語。
April 3, 2006
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舞台は、伝統ある男子校の寮「松籟館」。冬休みを迎え多くが帰省していく中、事情を抱えた4人の少年が居残りを決めた。ひとけのない古い寮で、4人だけの自由で孤独な休暇がはじまる。そしてイブの晩の「告白」ゲームをきっかけに起きる事件。日を追うごとに深まる「謎」。やがて、それぞれが隠していた「秘密」が明らかになってゆく。驚きと感動に満ちた7日間を描く青春グラフィティ。 単行本じゃなくて文庫本の画像を載せたのは、こっちのほうが趣味にあうからです。と、まず関係のない事を言ってすみません。え~。正直、私はこの本に限っては、恩田陸として読めなかったんですよね。作品の善し悪しでは全くなくて、ドラマの ネバーランド Vol.1にハマりすぎてた私がいた、みたいな感じでして。「六番目の小夜子」の場合は、ちゃんと小説と別のものとして考えることが出来たんですけど、この本はもう、ドラマと切り離せなかった。なので、叶うならばドラマをまだ知らない私に読ませてあげたい・・・・。フリーページのランキングで、ネバーランドが最下位なのは、そんな理由です。ランキングと名付けてはいるけど、恩田陸のものは20位以下はもう甲乙つけがたいんですけどね。本題に戻りますが、ドラマに比べてしまうと、すごく内容が薄いのです。しかし、設定とか、舞台とか、表現しようとしているものは、ものすごく魅力があると思います。一番の魅力は、ラストがラストでない雰囲気ですかね。終わりではないっていう、そんな雰囲気。
April 2, 2006
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ある地方に伝わる奇妙なゲーム。秘密裏にゲームを引き継ぐ“サヨコ”のほかに、鍵を渡すだけのサヨコがいた?。もうひとつの小夜子の物語「図書室の海」ほか、あるウエイトレスの殺意と孤独を描くぞくっとする話、記憶を刺激する懐かしくも切ない物語、異色SFと、様々な物語を次々と紡ぎ出す恩田陸の世界を堪能できる1冊。 【目次】春よ、こい/茶色の小壜/イサオ・オサリヴァンを捜して/睡蓮/ある映画の記憶/ピクニックの準備/国境の南/オデュッセイア/図書室の海/ノスタルジア 恩田陸ファンなら、必読、そうでなくても必読!な感じですかね。どんどん恩田陸に引き込まれて行きます。本当に、恩田陸がこの一冊に凝縮されている。「六番目の小夜子」の番外でもある表題作「図書室の海」は、少し「六番目の小夜子」と食い違う点があるけれど、すごく魅力的だった。けど、やっぱり一番好きなのは「麦の海に沈む果実」の「睡蓮」!理瀬の幼少が分かって、やっぱりいいなぁ~~~って思う。稔と亘との関係がいい。校長も登場するので、かなり合格点。「夜のピクニック」の予告編「ピクニックの準備」も、「夜のピクニック」を読んだ後に読むと、あぁ~!こいつか!と。そのような関連作以外で「イサオ・オサリヴァンを捜して」は、本当に魅力的。
April 1, 2006
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橿原神宮、明日香、山辺の道…。失踪した一人の男を捜して、奈良を旅する二人の女。それぞれの過去と現在を手探りしながら続く、奇妙な旅の行き着く先は?奈良を舞台に夢と現実が交錯する旅物語。 ちょっと、『三月は深き紅の淵を』の「出雲夜想曲」の雰囲気に似てる。女二人ってところがかな。なんだろ、主人公に感情移入しすぎたらサッパリしない話なんじゃないかと思う。結構最近読んだのに、もう内容が薄れてきてる。うん、そんなに印象に残る本ではないな。本全体を通して、表紙の写真みたいな「曇り」の雰囲気。じめじめしてるわけじゃないんだけど、なんか、暗い。スッキリしない、そんな感じの一冊。恩田陸の本でなかったら、正直そんなに好きじゃないかもしれない。
March 31, 2006
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緊迫感溢れる、極上のサスペンスミステリー!!恩田版「ツイン・ピークス」街を深く傷つけた、名家の大量毒殺事件。数十年を経て、今明かされる、遺された者たちの思い。果たして、街の人々は、真実を語っているのか? いったい誰が、なんのために無差別殺人を?誰もが見落とした毒殺事件の「真実」が、時を経て、様々な人の証言で暴かれてゆく。・生き残った盲目の少女は、現場で何を聞いたのか?・事件を調べた女の書いた「証言集」の信憑性は?・追いつづける刑事が当時見た、凄惨な光景とは?・自殺した容疑者と、名家とを結ぶ糸は?埋もれた忌わしい記憶が、再構成されてゆくにつれ、事件は意外な姿を露わにする!北陸の古都で起こった大量殺人事件。犯人は自殺し、事件は解決したかに見えたが、真相は闇の中だった。事件から十数年後、当時小学生だった女性が事件関係者の証言を集め、『忘れられた祝祭』という小説を書き、ベストセラーになる。さらにそれから十数年の月日が流れ、別の誰かが事件関係者に新たな調査を始める。事件で生き残った当時中学生の盲目の美少女を中心に、一つの事件が関係者の人生をどのように変えていったかがスリリングに描かれる。遠い夏、白い百日紅の記憶。死の使いは、静かに街を滅ぼした。知らなければならない。あの詩の意味を。あの夏のすべてを。 この本はヒラリー・ウォーのこの町の誰かが(クロックフォード?どこにでもありそうな平和で平凡な町。だが、ひとりの少女が殺されたとき、この町の知られざる素顔があらわになる。怒りと悲しみ、疑惑と中傷に焦燥する捜査班。だが、局面を一転させる手がかりはすでに目の前に…!警察小説の巨匠がドキュメンタリー・タッチで描き出す『アメリカの悲劇』の構図。MWAグランドマスター賞受賞第一作)がきっかけで書かれている。とは言っても、私はその本を読んだ事がないので、二つの作品を比較しながら紹介する事はできません。「ユージニア」の装丁は、多くの人をひきつける魅力を持っていると思う。表紙をめくった瞬間に購買意欲をわかされた。あの詩。とにもかくにもあの詩が、本の魅力を何倍も高めているように思えてならない。詩のタイトルがそのまま本のタイトルになっている、というのは「麦の海に沈む果実」っぽくて好きだ。そもそも、恩田陸の詩には、彼女特有のノスタルジックな要素が多く含まれている。恩田陸が詩集を出したりなんかしたら、私は何も迷う事なく購入するだろう。以下、ネタバレ注意↓単刀直入に言うけれど、視力、戻ってほしくなかった・・・・・・!!ただの人になってはいけない人だよ、あの人は。あの謎めいた雰囲気のままでいるから、彼女は恩田陸の世界の住人として大きな役割を果たしているのに!あのブランコをこいでいる盲目の少女のままでいて欲しかった。多分、彼女の視力が戻っていなかったなら、恩田陸のキャラクターの中で比較的高い位置にいられた人物なんじゃないか、と思う。あぁ・・・。その一点だけが私の中で深いシミになって、もう一度ページをめくる意欲を失わせているんだよ・・・・。確かに、これほどノスタルジックな作品もないけれど。
March 30, 2006
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現代の語り部、恩田陸の最新長篇!江戸川乱歩『パノラマ島奇談』へのオマージュとも言える、めくるめく幻想ホラー! 大学生平口捷は、同級生で世界的な天才美術家烏山響一から招待を受けた。聖地・熊野の大自然の中に作られた巨大な“野外美術館”へと?。現代の語り部が贈る、めくるめく幻想ホラー超大作。 「烏山響一」という名前の響きが好きです。彼が実存したならば、ぜひその作品を観てみたい!と物語の初頭とラストで思いました。この話、正直最初意味がわかりませんでした・・・。主人公のお姉さんのポジションを、なかなか理解できなかったからだと思うんですけど・・・。う~ん。けど、二回目読むと、多少は理解度が上がりますね。まぁ、恩田陸っぽい、という感じで。はい。もう全部それで片付けてしまう悪い癖なんですけどね。以下ネタバレ注意↓あれは、ありなんですかね!?最後で今まで読んできた全てを帳消しにされた気分で「ええ・・・!?」と思ってしまいました。あそこまでマイナスのパワーを強調していながら、主人公の姉一人のプラスのパワーに負けてしまって、それでいいんでしょうか。そもそも、主人公が全然目立たない・・・・。もっと、特別な事をしてくれても良かったんじゃないかな。むしろ、主人公を踏み台にして、姉が目立っているし。烏山も、最後善人になってしまったら意味ないじゃないか!と思った。まぁ、物語としてきれいに終わってる感はあるけど・・・・。う~~~ん。
March 29, 2006
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時は、海の向こうから「世界」の波がひたひたと押し寄せる20世紀の始まり。少女の暮らす村へ春田と名乗る不思議な一家が訪れる。彼らはいったい何者だろうか?少女が見たものは、時を超えた約束と思いだった。ー『光の帝国』より8年。常野の一族が帰ってくる!旧家のお嬢様の話し相手を務める少女・峰子の視点から語られる、不思議な一族の運命。時を超えて人々はめぐり合い、約束は果たされる。切なさと懐かしさが交錯する感動長編。私は「光の帝国」より、この蒲公英草紙の方が好きだな。ラストにちょっと不満な点も残るけど、なんだかその当時の情景が浮かんできそうになる。うん、すごくいい話。淡い恋のもようなんかが、好き。思わず笑みがこぼれる、不器用な恋とか、それに気付かない主人公とか(笑)うん、好きだな~って思う。ホント、ラストの感じがちょっと嫌なんだけど・・・、そこさえなければ最高だね!! 名作映画「タイタニック」を観てても思ったんだけど、私はあんまり主人公が昔を振り返ってて、ラストで現在に戻って来るっていう展開があんまり好きじゃないから・・・。
March 28, 2006
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穏やかで、知的で、権力への志向を持たずにひっそりと生きる人々。時を超えてよみがえる風景。彼らが生かされている場所と帰るべきところは?あなたのまわりにも彼らはいる。不思議な能力を持つ一族の物語。 【目次】大きな引き出し/二つの茶碗/達磨山への道/オセロ・ゲーム/手紙/光の帝国/歴史の時間/草取り/黒い塔/国道を降りて… 恩田陸っぽいなって思う話。不思議な感じの、ね。けど、不思議だからいい感じだったりして、結構好きだよ。一番この中でも好きなのは「草取り」かな。なんか、ゾクゾクした。怖かった。こんなのが目に見えたら嫌だなって・・・。「オセロ・ゲーム」も好きだから「エンド・ゲーム」も読まなきゃいけないって思ってるんだけど、なかなか機会がなくって。
March 27, 2006
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目の前に、こんなにも雄大な森がひろがっているというのに、あたしは見えない森のことを考えていたのだ。どこか狭い場所で眠っている巨大な森のことを。学生時代の同級生だった利枝子、彰彦、蒔生、節子。卒業から十数年を経て、4人はY島へ旅をする。太古の森林の中で、心中に去来するのは閉ざされた『過去』の闇。旅の終わりまでに謎の織りなす綾は解けるのか…?華麗にして「美しい謎」、恩田陸の全てがつまった最高長編。 「三月は深き紅の淵を」から生まれた作品。壮年の男女4人は伝説の桜の木を目指して森に入る。「麦の海に沈む果実」の憂理が登場するのが見所。最初予備知識もなしに読んだので、彼女の登場にはかなり驚かされました。しかも、憂理が一人芝居で「麦~」の事を演じているのがいい。彼女の学園卒業後、みたいな感じで読めば、ゾクゾクする。 以下、かなりの度でネタバレです↓この中で、最初一番好きだったのは蒔生。けど、だんだんと女の敵っぽい思想の持ち主だって事が分かって、ムカついてたけど、結局は魅力的な人物。彼の章の最後で、たとえ(桜が)なくても、俺の心の中には咲かせてやる・・・的な言葉があって、それがこの本の中で一番好きな部分。けど、やっぱり性格は好きになれないんだよな。彰彦への執着から、彼の姉と関係を結ぶだなんて、信じられない。しかも、その間に自分はちゃっかり彼女つくって、しかも憂理にも手を出す・・・。やっぱ、女性の敵としか思えない。あと、最初は好きじゃなかったのが節子なんだけど、彼女は逆に彼女の章を読み終えて好きになった。夫の病気と真剣に取り組んでいるあたりがジーンとした。夫の母が「籍を抜きなさい」といった、その心境を思うと切なくなる。節子は、この4人の中で案外一番しっかりした人なんだなって思った。利枝子は蒔生と別れて、ちゃんとベストパートナーを見つけているのに、いまだ蒔生が一番だと思っているっていう節子の分析を読んで、それまで利枝子の事をかわいそうだなって感じで読んでいたけど「あぁ、なんだ利枝子はちゃんと幸せを掴んでいるんだ。気付いていないだけで」と、かなり楽になった。彰彦に関しては、もう、幸せでしょう。彼は彼と同じように美しさを邪魔に思っていた人と出会い、結婚する事が出来た。彼と一緒に時間を共有する事の出来る女性は、そういないから、貴重な出会いだったんだと思うし、彼がそうやって最高の伴侶を得た事によって蒔生も、彰彦の姉も自由になれたんだと思う。いつもは10代20代の若者を描く事の多い恩田陸が、壮年の男女を見事に描いているのをみると、作家として一面だけではない実力のある人だなぁ、と感じた。
March 26, 2006
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鮫島巧一は趣味が読書という理由で、会社の会長の別宅に二泊三日の招待を受けた。彼を待ち受けていた好事家たちから聞かされたのは、その屋敷内にあるはずだが、十年以上探しても見つからない稀覯本『三月は深き紅の淵を』の話。たった一人にたった一晩だけ貸すことが許された本をめぐる珠玉のミステリー。 「三月は深き紅の淵を」と聞くと、私はもう条件反射でゾクゾクします。それほど、この本のインパクトは凄まじい。私の場合は「麦の海に沈む果実」への関連でゾクゾクするんですが、「黒と茶の幻想」への関連を強く思う方もいるだろうし、この本自体の魅力でゾクゾクする人もいると思います。内容をかんたんに言うと、4つの短編です。この本を恩田陸入門で読んだ人は、自然にその後「黒と茶の幻想」を読み、「麦の海に沈む果実」を読む。そしたら「黄昏の百合の骨」を読み、「図書館の海」にまで手を伸ばす・・・、すると、もう、恩田陸からは逃げられない。
March 25, 2006
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学校の体育館で発見された餓死死体。高層アパートの屋上には、墜落したとしか思えない全身打撲死体。映画館の座席に腰掛けていた感電死体?コンクリートの堤防に囲まれた無機質な廃墟の島で見つかった、奇妙な遺体たち。しかも、死亡時刻も限りなく近い。偶然による事故なのか、殺人か?この謎に挑む二人の検事の、息詰まる攻防を描く驚愕のミステリー。 「六番目の小夜子」の関根秋の兄、春が廃墟で謎を解きます。関根家はとても優秀で、みていておもしろいです。けど、この春の活躍では「象と耳鳴り」の方が際立ってるんじゃないかと思うのです。全編を通して出ているわけではないけれど、短編だからこそ、彼が凝縮されているので。いやしかし、このpuzzleも春さんらしくてよかったと思います。そもそも、舞台が面白いですよね。廃墟。廃墟ですよ。そこで関係のない人たちが死んでいる。けど、どう考えてもどこかに共通点があるはずだ。まぁ、最後は無理矢理な謎解きのようにも思いますけど、そこは恩田陸、一読の価値があると思います。
March 24, 2006
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この世のものならぬ真実。我々の持ち得ぬ叡智。この少女は人間なのか。 父・伊勢崎博士の手で容易ならぬ超能力を与えられた少女・遥。彼ら親子は、属していた秘密組織「ZOO」から逃亡していた。そして、七年を経て、組織の追っ手により、再び戦いの中へ身を投じることに!激闘で父を失った遥は、やはり特殊能力を持つ犬・アレキサンダーと孤児院に身を潜めるが?。殺戮、数奇な運命、成長する少女。彼女の行く手に待つのは何か。 淋しい話だな~~。と思いながら読んだ。普通じゃない事がどれだけ幼い心に負担をあたえるのだろう、と思うと。アレキサンダーの存在は大きかったんだろうね。最後はきれいにまとまるけど、こんな子が生まれるような世界はいやだ。大人たちの勝手な都合で作られてしまった遥(たち)が、すごくかわいそうだった。
March 23, 2006
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追い求めているものは「伝説」なのか?北国の街に交錯する、密やかな思惑と駆け引き。恩田陸の無限のイメージが、遠い記憶を呼び覚ます。 前回紹介した「メイズ」の神原恵弥が主人公。「クレオパトラの夢」とは一体なんなのか、どうして恵弥がそれを追っているのか。気になるような、気にならないような。と言うのも、この物語の中で、恵弥があまりにもインパクトが強くて、彼が追っているものの正体なんかよりも、彼自身の正体の方がかなり気になってました。うん。恵弥は魅力的な人物だと思う。あけっぴろげな感じなんだけど、本当は一番謎を持っている。きょうだい関係もおもしろい。
March 22, 2006
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ここはアジアの西の果て。深い谷を越えると突然、白い荒野が現れる。丘の上にはその昔「存在しない場所」または「あり得ぬ場所」と呼ばれる、白い矩形の構造物があった。これまでに何人もの人間がそこに入り込んだきり戻ってこないという、曰くつきの場所である。そして、長い長い歳月が経ち…時は現代。神原恵弥、時枝満、スコット、セリムの4人がこの地へとやってきた。ミッションは「人間消失のルール」の謎を解き明かすこと。 ラストは案外あっさりしちゃってるけど、そのラスト、というか謎解きが気になって気になって休む暇無く読みました。というか、「これはミステリなのか?本当にトリックが存在するの?」と、かなり疑ってみました。どう考えても、読者が先に時枝満より先に謎を解くことは不可能ですね。だから、あんまり意気込まないで読みましょう。けど、本当に途中ゾクゾクする場面がありますね。怖かった。主人公の時枝満は「象と耳鳴り」の給水塔で登場しています。また、友人の神原恵弥は「クレオパトラの夢」がメインでしょうか?そう、この恵弥がどうしても「麦の海に沈む果実」の校長とキャラがかぶってしまいます。いや、そんなにかぶったキャラでもないのかもですが、校長と似てる。まぁ、校長のような作為的な「女」要素ではないので、かなり自然なふるまいですが。私、勝手な思い込みで「麦~」の校長も恵弥みたいな中性的な名前ではないかと思っています。「黄昏の百合の骨」で、校長は小さい頃女の子として育てられていた、という事実も明らかにされていますし。そしたら、やっぱり名前は女でも男でも通用する名前でしょう!!本名、出て来ないかな~~~~~~。あ、だんだん「麦~」寄りの内容になってしまいました。ごめんなさい。
March 21, 2006
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両親の離婚で、別れて暮らす元家族が年に一度、集う夏休み。中学生の楢崎練は小学生の妹、母とともに、考古学者の父がいる中央アメリカのG国までやってきた。ジャングルと遺跡と軍事政権の国。そこで四人を待っていたのは「軍事クーデター」だった。離れ離れになる親子、二度と会えないかもしれない兄と妹!密林の中の謎の遺跡と神秘の儀式。絶え間なく二人を襲う絶体絶命のピンチ。ノンストップの面白さで息もつかせぬ1350枚。 実はこれ、紹介も何も読まずに開いた本でして、↑上にかいてるみたいな事態に発展するなんて、本気で想像できませんでした。普通に、ちょっと複雑な家族のお話かしら?そうかしら?何て思ってたら、全然違った(笑)いや、けど楽しませてもらいました。最後の方、もちょっとページが欲しいかな~~~。って感じは受けるけど。主人公の男の子が、頼もしい。やっぱ、「妹」がいるとなると、しっかりしなきゃって思うんだろうね。
March 20, 2006
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いま最も注目される若手ナンバーワン、乙一の魅力爆発の短編集。毎日届く恋人の腐乱死体の写真。彼女を殺したのは誰か?「犯人探し」に奔走する男を描く表題作他、書き下ろし新作を含む10編収録。 【目次】カザリとヨーコ/血液を探せ!/陽だまりの詩/SO‐far そ・ふぁー/冷たい森の白い家/Closet/神の言葉/ZOO/SEVEN ROOMS/落ちる飛行機の中で 私の中で、乙一といえば『ZOO』なんだよね。映画も観たし。私は、「落ちる飛行機の中で」も映像化してほしかったな・・・・・。いやしかし、SEVEN ROOMSが映像化されただけで興奮してた。あの話は、本当に怖かった。私にも弟がいるけど、あの状態で、あんな勇気もてるわけないもんな~~。すまん、わが弟!!しかし、「ZOO」のおねえさんが、あんなにケバいとは想像してなかった。もっとあっさりした感じの人かと・・・・。あの服は何さ!!って思う。服だけでもどうにかさぁ・・・・・・。いやしかし。あの人間が朽ちて行く過程を作った方々に、盛大な拍手を!
March 19, 2006
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それがどうして始まったのかは分からない。神のおぼしめしなのか、気紛れなのか、手違いなのか。私たちは何度も出会っている。結ばれることはない。でも、離れた瞬間から、会う瞬間を待ち続けている―生まれる前も、死んだあとも。あなたを見つける度に、ああ、あなたに会えて良かったと思うの。いつもいつも。会った瞬間に、世界が金色に弾けるような喜びを覚えるのよ。いつも、うれしかった。覚えていてね、わたしのライオンハート…。いま最も注目を集めている作家・恩田陸が贈る心に響くラブ・ストーリー。これは、深い深い愛の物語。大人向けの話なんじゃないかな。と、高校生の時に思った一冊。とにかく装丁の綺麗な本なので、それに惹かれて購入。中身もとても美しい話だったけど、私は刹那的にしか逢瀬を重ねられない二人が、なんとも悲しくて・・・・。壮大なストーリーなのだけど、私は、こういう切ない系の話が苦手。恩田陸はすごい作家だから、本当に直に私の心に打撃を与えるんだよね。本当、読んでる間中、なんとも言えない複雑な「淋しさ」みたいなのに襲われ続けた。本物のラブ・ストーリーだ。これは、本当、読んでみなければ理解出来ないと思う。
March 18, 2006
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2002年2月11日午後2時過ぎ、都内郊外の大型商業施設において重大死傷事故発生。死者69名、負傷者116名。未だ事故原因を特定できず。質問と答え(Q&A)だけで物語が進行する、リアルでシリアスなドラマ。謎が謎を呼ぶ“恩田陸ワールド”の真骨頂。 本当に、1対1の会話で物語が進行して行きます。こんなので物語が成立するの!?とか思ったけど、そこはもちろん成立するんですよね。むしろ、普通の物語では味わえない不思議な感覚を味わう事が出来たりなんかして。いろんな人が、「事件」についての質問をされて、自分が見たこと、感じた事をありのままに喋るだけなのに、くい違う「真実」。「真相」は最後の最後に明らかになるけど、その時の「そういう事か!」というのと「ふぅ、やっとスッキリした」という感覚は読み手として気持ちが良かった・・・・・。『麦の海に沈む果実』の中で、憂理という女の子が劇をしますが、それも「事件」があって「目撃者」の「証言」によって物語が進んでいく劇だそうで(詳しくは描かれていませんが)、『Q&A』の紹介を見たときに、「あ!!恩田陸がついにやった!!」と思いました。
March 17, 2006
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ついに出ました、恩田陸の新刊です!!!まだ読んでないけど、絶対読みます。今は京極夏彦を初読みしてるので、読めないんですけどね・・・。未読恩田陸本が新たに出来てしまった・・・・。<インタビュー>恩田さん 「サンデー毎日」で「チョコレートコスモス」という小説を連載しています。恩田陸版「ガラスの仮面」です。なんとか「紅天女」まで行き着かせないと(笑)。 というのを読んでから、ホント、ずっと気になってます(笑)
March 16, 2006
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「自分が死んでも、水野理瀬が半年以上ここに住まない限り家は処分してはならない」亡き祖母の奇妙な遺言に従い、「魔女の館」と噂される洋館に、理瀬は、やってきた…。華麗なる恩田ミステリー。 「麦の海に沈む果実」の番外編、というか続編みたいなものです。「麦~」には図書室の海の「睡蓮」、青に捧げる悪夢の「水晶の夜、翡翠の朝」、三月は深き紅の淵をの「回転木馬」黒と茶の幻想そしてこの「黄昏の百合の骨」がシリーズとしてあります(三月は微妙ですけど)。その中で、一番好きなのが、「黄昏~」です。けど、この本を楽しむためには、「三月~」「麦~」「睡蓮」「黄昏~」の順に読んで欲しいです。いや、「三月~」はほとんど関係ない話なので、重要なのは「麦~」からの順番です。「水晶~」は、ヨハン中心の話で、理瀬が登場しないので、私としてはそんなに順番に関係ない、と思います・・・。「黒~」も、関係あるのは憂理と、ちょこっと麗子くらいなので、同じく順番には関係ありませんね、はい。この順番で読めば、とにかく面白い。
March 15, 2006
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