昨日開幕した東京六大学リーグは、さっそく東京大の宮台康平投手(3年、湘南)が早稲田大を相手に好投。早稲田の繰り出す大竹、小島と対等に投げ合い、最後の最後にサヨナラ負けを喫しましたが、8回2/3を投げ、139球、被安打4、奪三振13、自責点1は、実に見事でした。今季も神宮は盛り上がりそうですが、当ブログは今少しセンバツのことを。
■3月28日の準々決勝・第三試合、木更津総合ー秀岳館戦。9回裏をスコア1-0で迎えた木更津の左腕エース・ 早川隆久
投手は、それまで強打の秀岳館打線を2安打に抑える好投。この9回もすでに二死(走者三塁)を奪い、念願のベスト4まであとアウト一つまでに迫りました。しかし、ここで不運な判定に遭います。
秀岳館の打者は、5番・天本昴佑。早川はコースを丁寧につくピッチングを見せてフルカウントに持ち込みます。あと一球で勝利が決まる! そして続く6球目、渾身の一球は右打者の天本の膝元へズバッと決まる素晴らしいクロスファイヤー・・・・ストライクに見えましたが、主審の判定はボール。
「あれっ?!」と不思議そうに苦笑いの表情を浮かべる早川、この表情がとても印象的でした (写真1)
。仮りにボールが何分の一個分ずれていたとしても、今のはストライクをとってやれや!と思いましたが。この一球の微妙は判定が明暗を分けました。
これで走者一・三塁となり、直後に右前適時打が飛び出してまず同点。さらに7番・堀江航平に、前進して守る左中間を深々と破るサヨナラ打を浴びて、早川は一転して負け投手が確定しました。「一球の怖さ」とよく言いますが、それは必ずしも直接被弾した一球を指すのではなく、その伏線となる一球にも言えるのだと、しみじみ思いました。
(写真1)「あれっ?」渾身のクロスファイヤーもボールの判定で、苦笑いする木更津総合・早川隆久。~NHKより。
(写真2)微妙な判定の一球。投手は早川、打者は秀岳館・天本。~NHKより。
(写真3)スコア。
■これと同様のケースで思い出すのは2007年夏の決勝、広陵ー佐賀北です。広陵がスコア4-0でリードし、優勝を目前にして迎えた8回裏のこと。佐賀北の攻撃は一死満塁の場面。広陵のエース・ 野村祐輔
(のちに明治大ー広島)が、佐賀北・ 井手和馬
(のちに亜細亜大)に対してカウント1ストライク3ボールから投げた5球 目でした。
ボクには明らかにストライクに見えましたが、主審の判定はボール。「えっ?」と驚いた野村の表情(写真4)が、木更津・早川のものと重複します。この判定で押し出しとなって1点を献上し、 続く 副島浩史
(のちに福岡大)に逆転の満塁本塁打を浴びて、広陵高は優勝を逃しました。 勝敗を分けたのは間違いなく、あの5球目の微妙な判定でした。もし判定が逆だったら、広陵がそのまま優勝していたと今も思います。
※余談ながら、この時には様々な波紋がありました。 広陵捕手の小林誠司(のちに同志社大ー巨人)がミットを3度地面に叩きつけて、その5球目の判定に抗議したとか。また、試合終了後は、判定をめぐって広陵・中井哲之監督監督が審判を批判する発言をしたとして物議を醸したりもしました。今回の木更津には、そういった噂はありませんでしたが。
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