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ゆらら55

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2009.09.27
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カテゴリ: 心理療法
9月26日~28日の3日間(パート1)、ナラティブ・セラピーのトレーニングがありました。

ナラティブセラピーに初めて出会ったのは、サンフランシスコに居た時に、Post-Graduateのインターンをした時です。当時、私の個人スーパーバイザーをしてくれたMさんが、ナラティブを実践していました☆そこで、少し教えてもらいながら、紹介して頂いた本を読んで、とっても興味をもったのです。なので、いつかトレーニングプログラムに参加したいなぁって思っていました。で、バンクーバーに来てみると、あるではないですかっ!トレーニング!!いつ受けようかなぁっとタイミングを見計らっていて、ようやく今回、 Yaletown Family Therapy でのトレーニングへの参加ができました♪

ナラティブ・セラピーとは?
日本では、まだまだ馴染みがない療法かな?とも思うのですが(Googleしても、詳しくのってるサイトも少ないし)、どんな療法なのでしょうか?

☆ ナラティブの発祥
まずナラティブは、心理学者、臨床心理士が作ったものではなく、ソーシャルワーカーと人類学者によって作られた理論。これはとっても大きな違いです。

ナラティブ・セラピーは、70年代~80年代に、オーストラリア人である故マイケル・ホワイト(MSW)と彼の友人であるニュージランドのデイビット・エプソン(人類学者)によって作られたもの。90年代に入って、北米で出版された『Narrative Means to Therapeutic Ends』によって、広く認められるようになりました。

この ナラティブアプローチの基盤 になっているのが、

ポスト構造主義
文化心理学/文化人類学
フェミニズム
構成認識論
言語学
解釈学

今回、このトレーニングで講師をしている ステファン は、かつて、マイケル・ホワイト、デイビッド・エプソンから学んだ学生の一人。そして、彼自身の博士論文が ミシェル・フーコー に関してなので、彼のナラティブは、特にポスト構造主義(フーコー)の影響を受けています。そうそう、来年(2010年)8月、9月には、長崎、京都、東京にて、ワークショップをする予定らしいです。興味のある方はチェックですね。

☆ どんなアプローチなのか?
「問題が問題であり、人や人間関係が問題ではない」(「ナラティブ・セラピーって何?」より)



ナラティブのセラピストは、クライアントの持つ問題に興味を示し、問題はどのようにクライアントへ影響を与えているのか?クライアントがどのように問題と関わっているのか(問題との関係性)、そして、その問題の起源(いつ、どのように始まったか、キッカケなど)、問題をサポートした人や社会的/文化的影響などを探って行きます(このようにして、問題定義をしてゆく)。

このような作業をすることによって、次第に問題がその人自身から離れて見る事ができるようになってきます。例えば、私=(イコール)鬱 → 私と鬱 

人は何か問題に悩まされている時、どっぷりとその問題に浸かってしまいがち。そして、それが基盤となる物語が、その人自身の人生を支配しはじめます(ドミナント・ストーリー)。私は駄目な人間だ、私が悪い、私は何も上手く出来ない・・・けれど、誰しも、様々な側面を持っているし、様々な人生を歩むことも可能なのです。ただ、ドミナント・ストーリーに支配されている時は見えなくなっているだけ。なので、ナラティブ・セラピーでは、ドミナント・ストーリー以外の人生のエピソードを探ってゆきます。

人は何かに悩んでいる時、楽しかった事、嬉しかった事など、案外ポジティブな出来事を忘れてしまいがち。そんな隅にやられた、忘れてしまった出来事に焦点をあて、その物語を繰り返し語る事で(リ・テリング/リ・メンバリング)、オルタナティブ・ストーリー(新たな物語)を分厚くして行きます。その作業をしていくうちに、次第に未来への希望が生まれ、自然と次なるアクションも変化してゆき(新たな可能性を生み出す)、その人自身が、ドミナント・ストーリーからの影響をあまり受けなくなってきます。結果、自然と問題から抜け出してゆくことができるのです。

参考サイト
ナラティブ・セラピーのアウトライン

ナラティブ・セラピーって何?(アリス・モーガン著)
ナラティブ・セラピー入門 (高橋 規子、吉川 悟 著)

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最初3日間のトレーニングでは、問題の定義について、かなり詳しくやりました。問題定義は、ナラティブ療法での最初の作業です。セラピストは、あくまでもクライアントの言葉に耳を傾け、クライアントの問題に対する見方、解釈をしっかりと理解し、すすめて行きます。このクライアントの話を聞く姿勢というのは、やはりロジャースのクライアント中心主義と似ているでしょう。そして、セラピスト側がクライアントの問題や行動を解釈、分析しないというところが、精神力動学などと、微妙に違う点。なので、DSM(心理学の診断書)による診断はしません(ただ、現実問題、診断書がないと、保険が下りない・・というケースも沢山あるので、ケース・バイ・ケース)。

ナラティブは、心理学以外の他の分野から影響を受けているというのもあり、システム、社会、文化が人に対して貼るレッテルを取ろうとします。そこで、言われているのが、誤ったアイデンティティ(misrepresented Identity)

あなたは、どんな人でしょうか?

自分のアイデンティティは、時には誤ったレッテルを、社会なり、その文化なり、家族や学校、又は友達と、様々な所から貼られる事がります。例えば、成績が悪いという事で、“勉強嫌いの人間”と見られたり。それらを周囲から言われることもあるだろうし、そのように扱われる事で、次第に自分が、そのような人物だというアイデンティティに変わってゆく・・。「○○って、カウンセリングに通ってるの?もしかして精神病?(=どこか変なの?)」「私って○○だから」それらは、本当にその人のアイデンティティでしょうか?偏見や差別も、このような所から生まれるのでしょう。

なので、それらの影響から脱するために、又、新たな人生ストーリーを描く為に、ナラティブ・セラピストは、どのアイデンティティがどこから来たのか?そして、それは、どのように作られたのか?誰がサポートしているのか?また、もしその誤ったアイデンティティからの影響を排除できたなら、どのようにして乗り越えたか?(これは、オルタナティブストーリーを分厚くして行く上でとてもポジティブな出来事)などにも興味を持ちます。

クラスでは、不安神経症を訴える男性、摂食障害や子供の問題行動に関するケースビデオを見たり、3人のグループになってエクササイズをしたり、その他、フーコーについて触れたりも。とにかく盛りだくさんの3日間で、しかも朝から夕方までと長時間のクラスということもあり、ちょっと疲れた私です。でも、かなり興味深く、勉強になったけどね

子供の問題行動に関するケースは、信じられない!(いや、あるだろうね・・・
)という事実が浮かび上がってきて、やっぱり、しっかりとクライアントに耳を傾けなくてはなーーって思い知らされました。
←ワンクリック、よろしくお願いします☆

続きは次の パート2 へ・・・





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Last updated  2009.09.30 00:28:46
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