2006/09/10
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カテゴリ: 書き溜め
from **GO
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泉って言葉知ってるけど、
実際に泉を見たことがなかった。
この間見たものが泉なのかもしれない。

温泉に向かう途中、
案の定、道に迷った私たちは
性懲りもなく峠の道を
盛夏の緑の下を
左側は崖、崖下は透き通る川の
ほぼ一方通行のような狭い道を


多分どうでもいいような話をしていたと思う。
それは突然現れた。
青と緑を溶かし込んだような
円い水。

私は胸が締め付けられるように
会話を飲み込んだまま
眼窩に消えていく青緑の円を凝視した。
それはすぐに生い茂る木に掻き消えて
姿を現さなかった。

もう一度見て確かめたくなったのだけれど、
Uターンできない。



濃い青と深緑を混ぜたような色。

海はどうして青いの?
お空の色が映っているからよ。
なんて問答では、
とても答えられない。


きっとその枝や落ち葉が
たくさん落ちては沈んでいるに違いない。
どうしてあの色?
あんな色の水見た事ない。

淀んだ茶色ではなく、
濁った緑でなく
それは青銅のような青緑だった。
泉の表面は波ひとつ立たず、
底の色も見せず、
木々の影も映りこんでいるように見えず、


そしてその一瞬に
私は
ずっと左下を流れていた鮎川が
その泉から流れ出ているのを見た。
円の端から
透明な川が 流れが。




この心の内のクツクツとしたものを
煮詰めて静かに木々の間で沈殿させれば、
あのような色が出るのですか?
そして、
透明な流れを送り出せますか?


いつか私自身も
木々の間の
あの泉のように
見たこともない色を
空だけに発して、
ひっそりと穏やかに生きていけたらと思う。





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Last updated  2006/10/02 08:09:14 PM


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