太田典生の「毎朝1話」良い話のおすそ分け

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2006.07.13
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カテゴリ: アラカルト
あなたは、無意識のうちに子育てのコストをどこかで取り戻そうと思っていないでしょうか?

「そんなことを考えたことはない」と言うかもしれないが、子供の親への恩返しをまったく期待していないと言い切れる人も少ないと思います。
この頃は、男の子よりも女の子を欲しがる親が増えています。
それは、娘の方が老後の面倒を見てもらえるからであり、子育てを老後の先行投資と考えている表れであると、東京学芸大学の合川充助教授は言います。

「親の恩を忘れて、少しも親の言うこと聞かない」
「看護が嫌なもんだから施設に入れて顔も見せない」
などと嘆いている親御さんがよくいます。
でも、作家の安部譲二さんはこう言っています。
「親孝行なんて、生まれたときから5つまでのあの可愛らしさで、たっぷり一生分済んでいるのさ」



近藤富枝さんのエッセイにこんな一節がありました。
「書斎の下を流れる川で、一組の鴨が14羽の子鴨を産んだ。
いつも母鴨は、優しく微笑みを浮かべているような表情で子鴨を眺めている。ときどきパン屑を投げてやると、父鴨も母鴨も自分たちは食べずに、子鴨たちが争って食べているだけである。散歩をするときは、父鴨が先頭で、子鴨たちを間にはさみ、しんがりを母鴨が護っていた。

そのうち、母鴨による猛烈な飛翔訓練が始まった。
1カ月ほどたったある朝、窓から眺めていると、次々と子鴨たちがやってきたが、親鴨たちはいない。
『何故だろう』と考えて、これは親鴨が子離れをしたのだと気がついた。
鴨が子を可愛がり、一家仲良く暮らし、教育に身を入れるところまでは、『よくやってるな』と微笑ましく眺めていた。しかし、その子離れの見事さには参った」

われわれ人間も、この親鴨を見習いたいものです。





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Last updated  2006.07.13 05:25:52
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