駆け出し記者の一期一会

駆け出し記者の一期一会

2008年07月24日
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カテゴリ: 日常
今朝、6時半に出発した次男。今日は五反田駅7時集合の由。

出て行くのを見送るとき、毎度、戦士を送り出すような悲壮感が一瞬漂う。

「がんばってね。ケガしないように、させないように。あとで見に行くから」

2時間後の8時半。残りの家族4人打ち揃って駅に向かうと、いったい今日は何曜日だっけ?と思うが、朝のラッシュに紛れもなく平日だったことを思い出す。

当初は、ヒマな小学生と私だけで行くはずだった。昨日のうちに、
「明日は、メトロポリタン・ジュニア・ハイスクール・フットボール・コンペティションがあって、
ぜひとも息子の中学校をチア・オンしたいので、出勤が午後2時半になります」
と申告したら、部長も「そりゃあ、ぜひ行ってきたまえ」と。


フルタイムの管理職であるはずの夫までが「明日は夕方の会議は外せないが、朝一は大丈夫」
と言いだし、高校生も「明日は部活がオフだから、母校の応援に行ってやってもいいぜ」
と言うので、結局全員で応援に行くことになった。呆れた家族だ。

この猛暑の中、屋外のスポーツなんて狂気の沙汰だと常々思っているが、
野球もサッカーも夏休みに入ってすぐの今が「都大会」の時期なのである。
各地区大会、ブロック大会を勝ち上がってきた48の中学校がトーナメントで優勝を目指す。

さて、今日の会場は葛飾区総合スポーツセンター内のスタジアム。
人工芝のグランドに立派なスタンドもついてて、中学生の大会にはもったいないぐらい。
スタンドに上がると、いるいる。もう来ている。いつも試合の応援に集まるうちに
顔見知りになったサッカー部の親たち。さすがに平日なので、ほとんどは母親たちだが、
父親の姿も夫だけではなかった。世の男性陣も物事の優先順位が流動的らしい。


10時キックオフの直前、選手たちが入場してくる。
わが一中の青のユニフォームと同じ色で特注した横断幕には、白字でくっきり「一蹴入魂」。
幕を掲げて、応援席も気合いが入る。マメなお母さんが同じ色で「一蹴入魂」とプリントした
揃いの団扇を手作りしてきて配ってくれた。恐れ入る。

ひときわ小柄な14番もいた。お!今日はスタメンじゃん。


「サッカーが好き」というところが共通である。まあ、兄からの影響はあるだろうが、
親のほうから強制した覚えはないのに、なんでこう熱心にサッカーに打ち込むのか不思議である。

1998年、日本が悲願の初出場を果たしたW杯フランス大会の年に、
ちょうど小学校に入学した長男がサッカーを始めて以来かれこれ10年になる。

それまで、サッカーなんて縁のない生活を送ってきたし、ほとんど興味もなかったのが、
いつのまにか、週末はいずれかの息子の試合の応援に行くのが恒例になってしまったとは、
全く人生はわからない。おかげで、知らなかったスポーツの世界を見せてもらえるわけである。

応援に行くと、「つい熱くなって大声で叫ぶ自分」というのも発見の一つだった。
もっとも、息子たちには、
「おかあさんは全然わかってなくて恥ずかしいから、あまり声を出さないで」
といつも怒られる。ごめんね。この頃はだいぶわかってきたつもりだが、それでも
明らかにオフサイドというときに、つい「行けーっ!」と叫んでしまったりする。愚かな母。

たまたま、縁があったサッカーだが、やらせてよかったと思うことはいろいろある。
以下はランダムな感想で、まったくの暴論だが・・・

○文句なく体力がつく。まさに雨ニモマケズ風ニモマケズ冬ノ寒サニモ夏の暑サニモマケズ。
 これは、今後の基礎となるだろう。

○根性がつく。キツい練習に耐え、負け試合も最後まであきらめずに全力で戦う。
 負けてもめげずに次の試合での雪辱を誓う。やっぱりこれは「いくさ」のノリです。
 …人間って、やっぱり戦うのが好きなんだろうね。と言うか、
 そういう「戦いごっこ」の好きな少年達がサッカーにはまるんだろうね。

○闘争心がおおっぴらに認められて発散できる。まあ内に秘めたままより健全かも。
 なにしろ、疑似戦争だから「みんな仲良く」なんてきれいごとはありえない。
 敵に勝つか負けるか、どちらかだ。最大限の賛辞は「敵ながらあっぱれ」というもの。
 これは、合唱やオーケストラのように「みんなで一つのものを作り上げる」活動とは、
 全く別のカルチャーだと思う。私に「相手に勝つ」という感覚がいまいち欠けているのは、
 青春時代を通じての音楽系の部活動のせいではないだろうか。コンクールでいい成績をとるのと、
 スポーツの試合で勝つのとはだいぶ意味合いが違うからね。
 息子の闘争心を目の当たりにすると、母親でさえおそろしーと思う。
 「勝つ」ことへのこだわりと、そのためには時にファールも辞さずというワイルドさ。
 時々たしなめる。でも、将来世の中で役に立つことは間違いない。

○とくに、サッカーのように広いグランドでボールを追って走り続けるスポーツでは、
 刻々と変化する状況に対応して、自分がどこに向かって走ったりパスを出したりするか、
 瞬時に判断しなければならない。よくそんな高度な判断ができるもんだと感心するが、
 やはり、判断が悪くて、うまく行かない場面が試合時間の大半を占めると言ってよい。

○個人競技ではなく、チームプレイなので、一人では勝てない。チームの結束が必須である。
 いつ誰にどんなパスを出すのか、人間関係によっても左右される。
 チームメイトとの関係に、親がうかがい知れない深いものがあるらしい。

○完全な実力主義だから、1年生の時からレギュラーに抜擢されるケースもあれば、
 3年間ベンチ入りもなかなかできないケースもあるだろう。少年期にこういう非情さを知ると、
 ずいぶん辛口の人生観を形成してしまいそうだが、それでもサッカーをやめない場合は、
 チームのために自分ができることを考えたり、試合に出られない仲間の気持ちを考えたり、
 高度に精神的な成長をみる余地もある。これも世の中で役に立つだろう。

・・・ともあれ、普段はふざけた悪ガキ達が、真剣な顔でひたむきに走っているのを見ると、
それだけでハッとする。そうか、君達はそんなにも一生懸命やってるんだね。すごいよ!
ピッチに立つと、どの子も一回り大きく見え、年齢より少し上に見える。カッコイイよ!

なかなか点が入らずスコアレス・ドローで終わる試合は退屈で欲求不満が残るが、
5度のゴール・シーンに敵味方双方大騒ぎし、大いに盛り上がった。
結果は3対2でわが一中の勝利。応援団としてもカタルシスを得て帰れる幸せなパターン。
おかげで、週末もまた応援である。次回は駒沢競技場。暑い夏が続く。





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最終更新日  2008年08月23日 00時00分23秒
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