小村和也の建築家日記

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カテゴリ: カテゴリ未分類
大型事業はコーディネートが大事

最初に勤めた設計事務所は公共施設等大きな建築を手がけるところだったので、
大型建築ばかりを担当してきた。従って、少々大きな建築でも気後れること
などはない。

昨年末に、大型の複合福祉施設の設計の依頼を正式に請けることとなったが、
もとより多いに自信を持って作業を進めている。2年前より、先行して都市
計画法の開発行為が行われている。この分野は土木コンサルの領域だが、しか
し、その全体像がどうもしっくりこない。クライアントもしっくりきてない
ようだ。手続きの進め方がなんだかちぐはぐに思える。開発行為が終われば、

してじっと見つめたときに整合性が曖昧でかなりの調整の必要を感じた。
何が間違っているというわけではないが、物事にはケ-スバイケースで結果に
いたる道筋なり理念が必要だろう。このコンサルは、クライアントが実現しよう
としている事業をきちんと理解して進めているだろうかという疑問が湧いてきた。

物事はなんでもそうだが、事務的に機械的に処理していけば成就するという
ものではない。広い見地からのコーディネートが必要だ。時には政治的な視点
で判断しなければならないときもあるだろうし、実際に行われる事業がその
地域にうまくマッチングできるように建築の観点から洞察することも必要だろう。

決してクライアントが顕在的に要求していることではないにしても、潜在的には
プロとして要求されているわけだから、例えば、私であれば建築家としての内
なる洞察はしっかり行わなければならないだろう。


それぞれの専門分野の技術者の姿しかない。こういう場合には、最後に、クライ
アントだけがぽつんと取り残されてしまう。外部から見ればきちんと仕事はこな
しているということだろう。大切なのは、クライアントが何のために今回の事業を
しようとしているのかを感じ取り、所謂、当事者意識になって初めて作業開始と
なるのが本来だろう。「言われる通りやりました」では本当のプロではない。


まわりながら、クライアント(申請者)と役所(審査・許可者)双方が共有でき
る道筋ができた。

この作業は、模型や図面で現されるものではないので、人知れず哲学のような
存在として今見えているものの向こう側に背景として存在している。関わるす
べての者にとっての共通認識として存在する。

私としては、大いなる仕事をしたと感じているのだが、しかし視覚にはふれるこ
とがない世界だ。こういうのを陰徳というのだろう。
                   (言ってしまえば陰徳にならないか)






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Last updated  2006/01/20 12:02:57 PM
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