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お酒の弱い私が飲んでいるのに酔わない。こんなお酒は始めてだった。そうか。人は酔えないとお酒が飲めるのか…
人を買被るところがちょっと苦手だった。
お嬢様で、一生懸命勉強していて、堅実に自分の目標に向かっている人だと思っていたから、いい加減に生きていた私には眩しかった。
親の跡を継ぐものだとばかり思っていたから、あの頃はその裏にある本音に気付いてあげられなかったね。
余所見をしていた私は、彼女のことを何も知ろうとしなかったのだ。
孤独を楽しめる彼女は、1人で国内はもとより海外旅行も行ってしまう素敵な翼を持っている。
ある人から見ればそれは逃避と写るかもしれないけれど、現状とのバランスを取るためにそれは必要不可欠なことのように感じる。
彼女もまた、不器用に生き難くこの世を生きている。
ん~、私以上に辛そうに見える…
この歳になるといろいろとある。
仕事や親のこともあるから、自分のことで手一杯で恋愛や結婚に期待している暇はない。
「結婚したほうがいい」という友人もうるさいが、「面倒だから考えてもいない」と言い切る彼女もちょっと切ない。
「茶飲みじじいはいるといいかもね~」と、茶化してみる。
旅行に行って人と知り合っても、その先々のみの付き合いでほとんど切ってしまうという彼女。
趣味を写した写真、自分のための写真… そういう楽しみ方もあるんだね。
身体の弱い彼女にとっては、生きている証のような記録写真に見える。
何故だろう… 1人遊びは上手に見えて…飛んでいるようでこころは飛べていないような不自由さ… 翼を外している私が言うことではないけれど。
関係を保つのではなく、関わりを繋げておくことって大事だよね。
そう思ったから連絡してきてくれたんだと思うし、そう思っているから泊まったんだよ。
そしてね、あの頃きちんと向き合ってあげれなかったから。
今からでもいいかと思うから。
10年後をしきりに気にしている。
「明日のことも分らないのに…」と笑っても、伝わらないよね。
彼女の中に一歩関わってしまったから、気がかりが残る。
お礼のメールを入れて、すぐに返事がきたけれど、ちょっと言葉が通じていなかった。
携帯メールのせいか… 彼女に余裕がないせいか…
また、飲めるといいけど。
本音までにはもう少し時間がかかりそう…
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