SAROMAN BLUE 鈴木健司

SAROMAN BLUE 鈴木健司

2018サロマ湖100kmウルトラマラソン完走記


今年のサロマ湖に懸ける想いは先日綴ったので、​ こちらから❗

前日の北見市は最高気温29℃を記録。午後便での到着では雲が多くなっていたが空気は暖かかった。翌日の天気は曇り。北見市で最高気温22℃。常呂町は15時から18時まで雨マーク。そして北西の風が6mに加えて気温は10℃となっていた。

悠林館から会場へ向かう午前3時。小雨がパラつき空の分厚い雲が今日の天気を示していた。湧別に向かうバスからは徐々にに水溜まりが増えてきて、スタートから雨が降るのかと覚悟を決めたが、スタート地点近くになると雲の切れ間から青空が見えてきた。

3時50分にいつもの場所に到着し各自準備を始める。今年からサロマンブルーメンバーとなった大木さん・直江さんとグランドブルーリーチの竹田さん、そして17回目の完走を目指すマークさんとブルーメンバー控え室へ移動し荷物を預けた。トイレを済ませて、スタート近くに移動するとへろへろの方々やサロプロの方々などと挨拶を交わし、お互いの検討を誓った。

スタートラインには15分前に整列。陸連登録とサロマンブルーメンバーが先頭のブロックとなる。空模様は明るさも出てきているが、雲が優勢。条件的にはベストなかたちだ。知り合いの顔を見つけてはご挨拶。この場所だから会える方もいるのでそれが楽しみだ。

自分の脚の状態はまだ右脚の脛の内側の筋膜は痛む。いつも痛みが出る左側にはテーピングを施したが、右はあまり気にしていなかった。これが今回の失敗のひとつとなる。

装備はいつもの通り。頭からニコちゃんバンダナ・アンダーにはゼロフィットドライウィーブ・アウターはrericランジャージ・インナーにミズノBG8000ショート・CEPハーフタイツ(日本非売品)・CEPロングソックス・足元はOn Cloudだ。

午前5時スタートの号砲✨

約30秒でスタートゲートを通過してコースに飛び出した。足元の水溜まりは多少あるが気になる程ではない。最初の5kmは湧別の街をぐるっと周回。先頭の方からのスタートなので多くの方に声を掛けていただく。『鈴木さ~ん❗おはようございます❗』『今日もギリギリですか?』『腰は大丈夫ですか?』『blog観てます❗』いつも話し掛ける為にわざわざペースを落としてもらうのは申し訳ない。

走り出すとかなり蒸し暑く感じる。少し陽射しも出てきてはいるが、果たしてこの後どうなるのだろうか。走りながら確認するのは心拍数。135~145の範囲内で収めていきたい。ペースは関係ない。そして気になるのが右脚の違和感。若干の重さを感じるは意識しているからか。まずは30km何事もなければ大丈夫と言い聞かせて脚を運ぶ。

スタート地点付近に戻ると応援の方々が迎えてくれる。知り合いを見付けて手を振ったりしながら竜宮台に向かう直線道路に入り5kmを目指した。自分のリズムからすれば32分30秒と言ったところだろうか?しかし、喋っていたからなのか、ふと気が付くと時計は37分を示していた❗『あれ5km通り過ぎた?』へろへろのゆきさんが近くにいたので確認するが、共にスルーしてしまったようで、まあ大体31分~32分くらいかなと。

5km 32分29秒 (GPSウォッチ確認)


見落とすくらい走りに集中しているならそれで良い。センターライン上を進み、5km過ぎの給水はパス。ポーチからスポーツようかんを1本食べる。そしてジェルフラスクを取り出してINPARA GELを少し流し込んだ。更に山よりだんごを2粒。昨夜の夕飯もたくさん食べた。また朝食のお弁当もこれでもかという量ではあったが、小腹は空いてくるものだ。意識的に摂るようにする。そして塩熱サプリも忘れずに。

脚の状態はどうだろう?やや右脚の違和感が股関節から全体に広がっているが、痛みに繋がるようなものではない。左腰の張りはいつものこと。ここはタイツで骨盤矯正しているので特に痛むことは今のところない。
まだまだ続く直線道路を進んでいくとたくさんの方にまた声を掛けていただく。その中でスッと追い抜いていくランナーから『完走の秘訣は?』と尋ねられた。『う~ん、楽しむことですかね❗』咄嗟に出た答えだ。サロマ湖に対する楽しみもそうだが、たくさんのランナーと走れること、天気が良いこと、他の大会を応援してきていよいよ自分の番だという使命感も少しある。そういったすべてを楽しみながら走らないことにはもったないと。そして楽しむことが完走への秘訣だと自分でも振り返った。遠くに見えていた森が近づいてくるとまもなく10km計測だ。若干コースのズレがあるのか、今までよりも計測地点が手前にあった。

10km 1時間05分30秒 33分02秒


1時間10分に対して約5分の貯金。いつものペースで走れている。心拍数は序盤なので135~140の範囲内で推移。大きな登りもまだないのでこのリズムで行こう。そして給水ポイントでは水だけ貰い、バンダナを突っ込み濡らしてから被る。朝よりも少し空気の冷たさは感じられる。時折吹く風がカラダを冷やしてくれた。補給はINPARA GELを中心としてフラスクを握って走る。

10km~15kmの区間は竜宮台に向かっての一本道。右手にサロマ湖が見えてくると対岸の50km過ぎの景色も見ることができた。久し振りにここから見えた景色だ。雲が優勢だった空も大きく晴れ間が見えるようになり、正面から強い日差しを受ける形となる。防風林の影になり日陰などもあるので常にさらされることはないが、どこまでこの天気が続くのか。

次のラップまではエイドの利用はないのでこの区間でのタイムが33分では収めたいところだ。この後にトイレ休憩が控えている。折り返してくるまで我慢する必要があるが、それまでに貯金は確保しておきたい。

15km 1時間38分33秒 33分02秒


ここでのラップは予定通り。イメージ通りにも収まった。ジェルフラスクをジャージのバックポケットにしまい、スポーツようかんを取り出す。前半の固形物はスポーツようかんと山よりだんご。計画通りに食べていく。コース上ではトップ集団の折り返しがあり、次元の違うレースが行われていたようだ(トップランナーは世界新記録でゴール✨)こちらは淡々とレースを進める。竜宮台までの折り返しではすべてのランナーと会うことができる。同行の竹田さんを筆頭に次々と折り返してくる。そして知っているお客さんが声を掛けてくれる。人数も増えたので、片側一車線の道は混雑しているが知り合いを見付けてはハイタッチですれ違う。
ここで小川さんが登場✨昨年初のサロマ湖チャレンジとなったが途中リタイア。今年はリベンジの為に同行の皆さんが絶対に完走させると練習会を実施して追い込んだ。軽快な走りで僕の前を走っていく。
あっという間に竜宮台の入口を抜けて折り返せば20km地点を抜ける。竜宮台側はワッカ原生花園のようにサロマ湖とオホーツク海の間を抜けていくが、アップダウンはほとんどなく平坦が続く。そしてサロマ湖の第1河口が近づいてくると折り返しとなる。
折り返してからも多くのランナーが走ってくる。仲間を見つけながらハイタッチで意気揚々と走るのが楽しい。そして20kmポイントへ。

20km 2時間12分19秒 33分44秒

よし❗8分の貯金を確保。そろそろトイレ休憩をしたい。お腹一杯食べた分をスッキリさせておかないとペースダウンに繋がってしまうので、いつものところで行くことにしよう。すべてのランナーを見送り、陽射しは後ろから。そして風は向かい風となって吹いてくる。強い風が抜けることはないが、この方向はやはりワッカ原生花園の往路が向かい風となる傾向だ。また30km過ぎまでは若干この向かい風の影響を受けるかもしれないと感じた。
そして予定通りのポイントでトイレへ。6つのトイレに5人並んでいる。これならば5分程度と踏むが一番端はトイレ詰まりで解放中。ストレッチをしながら右脚の股関節中心に伸ばす。そして自分の番になると前の方から『ここ詰まってます』とのこと( ̄▽ ̄;)。列が並んでいるので仕方なく中に入るが、最終的には出なかった。トイレ休憩で約5分消費。ここは問題ない。しかしここでスッキリ出来なかったのでまたトイレ休憩が必要となる。

25km 2時間50分27秒 38分08秒


トイレを含んでのラップなのでペースは変わっていない。リズム良く走れている。さて、どこでもう1回行こうか?すぐにトイレがある訳でもないので、リズムを守りながら走っていく。またフラスクを握りしめながらの走りとなる。時折ランナーの列が日陰を求めて右側に流れるが、基本左側走行がルールなのでセンターラインを進む。
トイレ休憩のランナーと入れ替わることも多く、さっき前にいましたよね?との会話も増える。今年は大きくタイムロスをした話は出ていない。トイレの数が増えた訳でもないが。

駐車場スペースのエイドステーションが見えてきた。ここは公共トイレと仮設トイレがある。公共トイレは並んでいる人は見えないが入るとおそらく並んでいるので、5つ並ぶ仮設トイレにてまたもや小休止。ここでも5分の消費を覚悟してスッキリすることに徹した。結果、無事任務完了✨プラスしてエイドにてバンダナを水に濡らしてからスタートする。

2回のトイレ休憩で恐らく20km地点であった約8分の貯金はなくなっているだろう。ここでもリズムを崩さずに30km関門まで進む。次の35kmでどのくらいのラップになっているかがポイントだ。とは言え、例年の流れでは30km以降は35分を越えた走りになる。エイドを利用しているからだ。となると、この先貯金がないことを考えるといつも通りのリズムで刻み、50kmでは5時間50分をオーバーする形でレストステーションでの調整とするか。はたまた少しペースを上げて貯金を作りながらしっかりと50kmを5時間50分以内に通過するかの2つの選択肢がある。
迷うことなく前者を選択し、クリニックでも提唱している【走るリズムは一定に❗】これを守りながら粘りの走りをしていくしかないと考えた。
スタートからの一本道から分岐してコースは再び直線道路に戻ってきた。左を見ると遠くには国道を走る35km付近のランナーが見える。応援団のへろへろの方々に手を振って応え、30kmを目指した。

30km 3時間29分41秒 39分14秒


やはり貯金は使い果たしている。そしてトイレ待ちを差し引くと35分での走りだ。陽射しが強く出ていたが、空は段々と暗い雲が目立つようになってきた。そして直線道路を左折して行くとポツリポツリと雨が降り出してきた。頭の上は一瞬暗くなったが、遠くを見ると晴れているのがわかる。国道に出るまでに少しだけ雨足は強まったが、ここは恵みの雨と思ってプラスに考えた。結局この雨は国道に出ると止み、また陽射しが主役となって顔を出してきた。風はまだ強くないが、方向としてはまた追い風となってランナーを押していく。

2年前、この国道に出てから脚の痙攣が起きた。雨だったのに痙攣してしまったのだ。振り返ると湿度が高く汗は掻いていたのに電解質などを摂取していなかったことにある。今年は予想以上に暑さがあるので手持ちの塩熱サプリは順調に消化してきた。予定通り30kmまでにノートラブルで来ているので、問題ないと思っていたところで右脚のふくらはぎに違和感が( ̄▽ ̄;)

直前にも張りの残っていた右脚。サロマ湖のレース中に最近トラブルが起きるのは決まって左脚だったのであまり気にしていなかったが。痙攣とはまでいかないが、ふくらはぎ下部に強い張りを感じた。おっと、ペースが上がり過ぎたかな?コースは国道に出てからほんの少しではあるが登っている。今は気にせずにいこう。

35km 4時間04分25秒 34分44秒


トイレ利用なく35分以内に戻せている。エイドの利用は30km計測ポイントにあった一ヶ所のみ。被り水はスルーした。まあ平坦の続く中で元通りのリズムに戻せたことは良しとしよう❗
35kmのポイントは国道が新しくなっていて若干の距離調整がどこかでありそうだが数メートルに過ぎないだろう。先を見ると35kmエイドが坂を下ったところにある。これは今年からの変更で、いつもは坂を登った先にあったので驚いた。車道を一車線規制してランナーを誘導している。
このエイドではバナナを一切れいただきすぐにスタートを切る。この先は登りがあって下ってからの芭露となるので、休憩としては芭露で少し使いたかった。と言うのも、恐らく40km地点では4時間40分に対しては若干の遅れが出てくるはず。ここを最低限に抑えておきたいと考えたからだ。
緩やかな登りを走りながら、今までエイドがあった地点を抜けると長い下り坂となる。陽射しを遮るところのない国道の路肩を2列になってランナーが進んでいく。僕は左側を走る。この距離では抜かれることの方が多い。ペースとしては6分45秒ペースで走り、エイドで少し休憩で5km35分の組み立てとなるが、エイドでは時間を決めずにやることを済ませたら出発としている。それがエイドを含めた上でのリズムだからだ。
芭露の街は沿道に応援の方が多く出てきているので賑やかで楽しい。街の中心部でエイドを迎える。ここではバナナを一切れをいただき、バンダナを濡らしてから後頭部に氷を入れてからスタート。この先の40kmポイントでの通過タイムを確認したかった。

40km 4時間41分32秒 37分07秒


エイド2ヵ所と35km過ぎの登りを加えてのラップは予想通りだった。これよりも速くは走れないことを確認。FB繋がりのアマタツこと吉川さんとナオさんと一緒になり『鈴木さん、フルマラソンはどのくらいですか?』との質問。『5時間くらいですかね。』お二人はサロプロ(サロマプロジェクト)のメンバー。昨年故障で応援に回ったナオさんのバディとして吉川さんがサポートしている。こちらのペースに対して2人は少しペースを上げて先行していく。ベースの脚力があるから問題ないなさそうだと感じた。
こちらは右脚の違和感を抱えながら進む。この地点で50kmの通過を5時間55分に設定し、54kmレストステーションでの休憩短縮プランを作成した。月見ヶ浜への側道に入り42.195kmのフルマラソンポイントへ。今年の通過は4時間56分57秒となった。へろへろ応援団の声援を受けて、ガーミンの田中さんから『コーラ飲みます?』とのお誘いをいただく。『いただきます❗ちょっと脚が攣り出して(^_^;)ありがとうございます❗』コーラは美味しかった✨そしてまた脚をしっかりと動かしていく。
しかし次の瞬間、右脚のふくらはぎを誰かに押されるようにヒラメ筋が変形するのがわかった❗思わず声を上げてしまう程、強く押された感じ。正直ヤバイな(;゜0゜)

被り水エイドでバンダナを濡らしてタイツも頭も濡らしていく。この先湖畔を進むと緩やかな登りの先に計呂地。そして50kmに向けて2つの丘を越えていく。痛みはないが、脚をカバーしてしまう走りは避けたい。自然体にいつもの感じで骨盤を使って前へ進んでいく。
計呂地に到着するとバックポケットからよもぎ草餅を取り出して食べる。そしてバンダナでタイツを濡らしてからスタートする。まもなく45km地点となる。

45km 5時間17分43秒 36分11秒


意識的に休憩を減らしたので36分前半でクリア。それでも違和感によるペースダウンも含んでのタイムなので、悪くはないと感じた。この後の5kmは1つ登り坂があるのでもう少し掛かってしまうだろう。粘るしかない。
コースは左に大きくカーブを描きながら山間にランナーが吸い込まれていく。湧別町と佐呂間町の町境がこの登りの頂点となる。前半は走れる登りが続くが、徐々に勾配はキツくなる。呼吸が上がってきたら歩きを入れながら、また走る。歩きでも前脛骨に張りが出てしまうので、なるべく走るように意識した。
登り切ってからは緩やかに長い下りとなる。しかしこの下りで右脚ふくらはぎが痙攣し出した。力を抜いてもビクッとなる。ハム筋まで突っ張る感が出てしまうので、下りなのに立ち止まってストレッチする。この先エイドは被り水と52km手前までない。筋膜リリースしようにもガードレールがないのでここは50kmまで我慢だ。
被り水エイドを抜けて50km地点を目指す。平坦になってからは張りは少し収まり、走って進むことができた。

50km 5時間57分00秒 39分17秒


元々の計画よりも7分遅れ、昨年よりも約2分遅いタイムだ。しかしこのまま我慢しても恐らく改善は見られない。少し時間を掛けてでも走れるようになることが先決なので、筋膜リリースを実行❗100kmのレース中に行ったのはこれが初めて。50km地点を過ぎたところにあるワイヤータイプのガードレールに跨がって裏股部分を解す。左右共に20秒ずつくらい行ってから出発した。
そして長い登り坂。ランスマでも試走したこの坂道を電柱走りで抜けていく。先程よりも確実に走れる脚になった。登りの頂点で応援のルーシーさんがいつものように笑顔で応援してくれる❗気持ちも上向きになる。ありがとうございます。
ここからの1km表示でペースを確認。51km地点のラップは9分半を示していた。ここからは8分でなくてはいけないのだが、筋膜リリースをやり、電柱走りで9分半ならば現時点ではOK。走るリズムは8分ちょっとで刻めているということ。下りに入り、再び違和感が出るが歩くことはなくなんとかエイドに到着した。

ここではボランティアの男の子が『元気になる水です✨美味しいですよ❗』と声を描けてくれた。氷入りの冷たい水だった。その後テント下にある救護用のパイプ椅子を使ってまた筋膜リリース❗この先は平坦が1km、そして54km以降は登りが控えているので走れる脚に戻しておきたいと思って長めに時間を取る。氷の入った水もおかわりして氷を頬張ってスタートする。少しお腹が水分で満たされている感じはあるが、20km毎に摂取しているトラとダルマのお陰で内臓疲労はない。
再びサロマ湖に面したコースを走る。1km進み53kmから登りをパスしてグランディアサロマ湖を目指していると後ろから小平さん(5月の練習会では旦那さんが参加・サロマ湖は隔年交代制とのこと)が登場。竜宮台ではかなり離れていたけど、良いペースで走っているようだ。

グランディア到着は6時間30分。6時間35分出発と決めて荷物を受け取る。アミノバイタルをいただき、出口近くで荷物を置いて準備する。時間がないのでポーチの補充とシンプルハイドレーションを取り出して終了。そして預けておいた【ボディライトクリーム】を取り出してハーフタイツを捲り上げて、大腿四頭筋に塗る。そして揺らして筋肉をしっかりと解していく。ヘルニアの痛みがある際にも確実に動けるようになるので効果に期待した。
また夕方以降常呂町では雨予報が出ていたが、ファイントラックに着替える時間もなくアンダーシャツはゼロフィットのまま。そしてビニールポンチョのピックアップもしなかった。これは着替える時間が取れなかったため。出口付近でバンダナをしっかりと濡らして後半戦に入った。
この時点では陽射しが優先で気温は20℃以上あったので、寒さ対策を考えるには難しい状況だったかもしれない。天気予報通りと言えばその通りだったので、この時間帯、この距離で後半の準備をする難しさはサロマ湖特有かもしれない。

グランディアを後にして登り坂を歩いて55kmを目指す。休憩時間は最低限に抑えた。そして55kmを過ぎたらトイレ小休憩を予定している。

55km 6時間43分13秒 43分13秒


50km~51kmが9分以上掛かったのに対して、筋膜リリース、レストステーション利用を含めて5km45分以内ならばかなり上出来だ。走るペースは戻ってきているということが確認できた。
トイレ待ちをしてから用を済ませてスタートする。

次の5kmはしっかりと走らなくてはいけない。エイドは60kmまでの間は被り水しかないので、ここでは40分以内の走りをしたい。しなくちゃいけない。脚は確実にキロ7分30秒~45秒くらいでは刻めている。心拍数も落ちていない。知り合いのランナーからは離されているが、これは仕方のないこと。自分が今刻めているリズムを守り通すだけだ。
57.5kmの被り水はレストステーションの利用があった為か使うランナーは少ない。まだ陽射しは残っているが、だいぶ雲が優勢になってきた。58kmを過ぎて登りは一旦終わり。再びサロマ湖畔に出て60kmへ向かった。59kmからの1kmが非常に長く感じた。先が見えるせいかな?左に広がるサロマ湖は少しずつガスってきた。これは気温が下がって来たせいかもしれない。いつも遠くに見える対岸のワッカ原生花園は全く見えなかった。

60km 7時間21分28秒 38分15秒


良し❗良いリズムだ❗
ここにエイドが加われば40分ピッタリ。60km計測を終えてからエイドを利用する。INPARA GELを水で流し込み、スタートする。後方からサロマンブルーの西野さんが追い付いてきた。今年で20回目となる完走に向けて調子は良さそうだ。登り坂の手前までご一緒したが、その後は置いていかれた。
キムアネップに向けて登ってから左折して下りに入る。見渡す先は少しずつ見通しが悪くなってきた。北風も強いので留まることはなく凄い勢いで流れているが、空気が一気に冷えてきたのを感じる。
下り切ると左のサロマ湖が真っ白になり霧の中のような感じに。吹きっさらす風がいつもよりも強い。右を見ると魔女森の入口さえも見えにくくなっていた。
63km過ぎのエイドに到着。こちらではバナナを貰い歩きながら食べる。65kmの到着予定を8時間に対してどのくらいの遅れになるか確認する。だいたい8分ペースで8時間1分~2分になりそうだ。70kmを8時間45分までに通過すれば、80kmは10時間05分で通過できる見込みが立ちそうだ。

魔女森に入るといつもよりも走っている人が多い。暑いレースの時にはここでへばってしまっているランナーが多いが、今年は涼しくなってきたので消耗は少ないということだろうか。また人数も多くなっているので、まだまだ後ろからもゴールを目指すランナーはやって来ては抜かれていくことも多い。

65km 8時間2分50秒 41分22秒


この区間は2ヵ所のエイド利用を含んでいるので許容範囲。同じリズムで70km通過となれば8時間45分以内にはクリアできる。魔女森後半には、魔女軍団が応援で登場❗霧に煙る中で面白い光景だった。
サロマ湖ユースホステルを抜けると私設エイドがあるので水分を補給。そして佐呂間大橋を越えて目指すは斉藤商店だ。
黄色の建物が見えてきた。今年は温かいタオルで迎えてくれる。そしていつもの会話『あら~久し振りねぇ~✨こんなところに居たら間に合わないわよ❗ゴールできる?ゴールするならお花用意しとくわよ✨』『もちろん❗じゃあお願いします❗ありがとうございます✨』1年に1回なのだからもちろんお久し振りだし、ゴールもしますよ(笑)❗待っててください。

国道に戻ってからは車道側を走る。ランナーも多いこともあり抜かれる身とすれば邪魔になってはいけないので。さろまにあんの応援を受けて69kmエイドへ到着。ここでは北海道限定のリボンナポリンをいただく❗リズムは安定している。エイド以外は立ち止まるゆとりがないことはわかっているので、確実にカラダと対話しながら走っていく。直線の先に70km地点となる坂道が見えてきた。手前を左折すると70kmだ。

70km 8時間43分07秒 40分17秒


良し❗80kmを10時間00分で抜けるには1時間17分ある。10時間05分と考えれば1時間22分ある。このラップが40分だから大丈夫だ。目処は立った✨

昔の制限時間は70km8時間45分・80km10時間だったのでこの時間で抜けるとワッカに入れないのでペースを上げる必要があったが、関門時間が緩くなってからは10時間をはみ出しても大丈夫と言うことで、ペースを無理矢理上げる必要はなくなった。

とは言っても70kmを過ぎて立ち止まることはできない。鶴賀リゾートまでの見通しの良いはずの道路は深い霧に包まれていて遠くのワッカ原生花園を望むこともできない。視界は50メートルくらいまでになっている。風は強く左からランナーを押してくる。71kmのラップで8分ペースを確認。すると、ポツリポツリと雨が降り出してきた。カラダを冷やすにはちょうど良いと思って走っていたが、徐々にその雨足は強くなる。暴風と共に叩き付ける雨粒が次第に大きくなり、東京で夏に遭遇するゲリラ豪雨のようになった。
僕自身の対策はゼロ。ファイントラックもポンチョもない状況。ゼロフィットアンダーシャツはこの雨量では染み込まないことはなく、肌に雨の冷たさを感じた。
辛うじて後半用にウエストポーチに通してあるアームウォーマーを装着して、手の甲までカバーして末端の冷たさを防ぐ。
72.5kmの被り水エイドが近付くとボランティアの学生さんがごみ袋をランナーに手渡していた。急遽の対策だろう。それを横目に見ながら、僕は通り過ぎた。周りのランナーはビニールをカラダに被せ、縮こまるようにしながら走っていく。

僕は考えた。『もう仕方ない❗この雨を楽しもう☔』と、気持ちのスイッチを入れ直した❗

そう考えることで水遊びをしているかのように楽しくなってきた。こんなサロマ湖は25年間通い続けている中で初めての経験だ。雨は元々好きで、えちごくびき野でも台風接近での大会開催を喜んだ。『こんな状況では練習もしないから、走れることが楽しい✨』鶴賀リゾートを目指すランナーは暴風雨に煽られながらも懸命に走っていく。
霞んで見える先に駐車場が見えてきた。足元は水溜まりだらけ。シューズも濡れているからお構い無しだ。そしてようやく鶴賀リゾートに到着。

ここでは温かいそうめんとおしるこが用意されていた。『温まっていってください❗』いつもは椅子に座って休んでいるランナーが多く見られるが、この大雨では誰もいない。こちらもおしるこを貰ってそのまま流し込み、歩きながら前を目指す。リタイアしてテントの中で収容車を待つランナーが寒そうにしているのが見えた。コース上のトイレを抜けようとするとそこには中臺さんが❗『凄い雨ですね❗大丈夫ですか?』ワッカ原生花園ネイチャーセンターに繋がる交差点まで一緒に走ったが、明らかに中臺さんのペースが速かったので『先に行って下さい❗』と自分のリズムに戻した。
この辺りから一旦雨は小康状態に。風向きも追い風となり、ランナーの脚を後押しする。先程、中まで濡れてしまったウエアも芯までカラダを冷やすことなくドライに感じてきた。ゼロフィットの肌面がポリプロピレンなので、どんどん肌に残った雨を逃がしているということだ。良いテストになった。と走りながら機能性素材の探求心は衰えることはない。

75km 9時間22分54秒 39分47秒


雨が降り出して鶴賀リゾートでの休憩は無いに等しかったので40分を切るラップとなった。この先はワッカ原生花園入口までは追い風。79.4kmのエイドを使って、登り坂を歩くにしても予定通りに行けそうだ。脚の痙攣も54km以降は影を潜めている。ペースに大きな変動もなくリズム良く走れている分には大丈夫なはずだ。
サイクリングロードは相変わらず水捌けが悪い。泥が溜まってしまっているところや水溜まりを避けながら走る。後ろから追い越していくランナーもいるのでなるべく端に寄りながら進んでいる。77.5kmの被り水エイドでは女子高生が雨の降る中『冷たい水と氷あります(笑)』と元気に応援してくれた。少し前までは使う人も多かったのではないだろう。
79kmを過ぎて左の防風林が途切れるとワッカの入口の目印となる倉庫が見えてくる。ワッカに入るランナーとゴールへ向かうランナーが交差する。再びルーシーさんの応援を受けてワッカを目指して走った。
エイドではバナナを貰ってスタートする。入口のミストシャワーは止められていた(笑)この寒さではいりませんよ。
いよいよ坂道に入り早歩きで登っていく。傾斜が緩くなれば走り出してリズムを作る。そしていつも通りゴールを目指すランナーへ声を掛ける。『ナイスラン❗ラスト~❗』時折知り合いのランナーを見つけてはハイタッチ✨皆ビニールポンチョやウインドブレーカーを着用している。中にはサバイバルシートにくるまっているランナーもいた。これから先の寒さを予感させる光景だった。

80km地点が見えてきた。時間は10時間03分を越えたところだ。ここで数年振りにトイレ休憩を取る。いつもトイレ待ちをする時間もなく制限時間に追われているのだが、今年は10時間05分で良いと思っていたところを約2分早く到着できることを確認できたのと、ここで我慢してトイレに行けずペースダウンすることは避けたいので、しっかりと済ませることを決めた。トイレは2つ。残念ながら空いておらず暫くストレッチをしながら休む。そしてトータル2分で再スタートとなった。

80km 10時間06分56秒 44分02秒


トイレ待ちを含めて42分で刻めていることを確認。残り20kmで2時間53分残っているが、キロ9分ペースでは間に合わない。しかし今までと同じリズムをキープできれば確実に完走できる。問題は雨と風だ。ワッカ原生花園は通常ならば往路が追い風、復路が向かい風となるのだが、今年は往路が向かい風となる。更に雨の心配もある。果たしてどれだけ寒いのだろうか。歩いてしまっては冷えに繋がる。ここはしっかりと走ってカラダを暖めて進むしかない。

作戦は決まった❗森を抜けていよいよワッカ原生花園に入ると、いつもに増して風が強く、オホーツク海も荒れている。向かう先は霧で見えない。
ゴールを目指すランナーへのエールはいつもすれ違うタイミングで声を掛けるのだが、今回は大声で10mくらい先のランナーに『ナイスラン✨ガンバ~❗』と繰り返す。大きい声を出すことでカラダも暖まるからだ。無言になりがちなワッカの中で僕の声が響き渡る。その声に応えて下を向いていたランナーも顔を上げて笑顔になる。苦笑いかな。でもこの厳しい環境で皆ゴールしたい気持ちがあるので、ウルトラランナーは1つになれる。

細かなアップダウンを繰り返しながら85km地点を目指すが、時折雨も激しくなり正面から打ちつける。サロマンブルーの大沼さんが『ビニール持ってないの?絶対寒いぞ❗これ着ていきな❗』と着ているビニールを渡そうとしてくれたが『大丈夫です❗走っているから❗』とせっかくのご厚意を断ってしまった。申し訳ないです。自分としては【この雨を楽しもう✨】と決めたので、辛くはなかった。もちろん走っていなくてはいけない状況なので、気を抜くことはできなかったが集中もできていた。

85km 10時間49分53秒 42分57秒


エイド利用もなし。基本走り、登りは早歩きの流れで約43分。向かい風の中でもしっかりと刻めている。この先はネイチャーセンターへの分岐でエイドがある。そこまではしっかりと走ろう❗下り基調となる部分もあるのでリズム良く走っていく。この辺りから同行しているメンバーやアートスポーツのお客様、アールビーズの時の柴又繋がりの方、rericのお客様など、挨拶にハイタッチに忙しくなるが楽しい時間が続く。そしてエイドに到着。
ここではスイカを一切れ取ると学生のボランティアがこれでもかと塩を振り振り❗ありがとう✨応援ポイントでもあるが、この寒さと雨の影響もあり人の数は少なかった。そして折り返しを目指して更に奥へと歩を進めた。

戻ってくるランナーからは『折り返せば追い風だから楽になるよ✨』との言葉が。確かにこの向かい風が追い風になればかなり楽になるだろう。そして折り返しランナーの中に大久保さんの姿を見つけた❗今回の完走でサロマンブルー達成だ。癌を克服しサロマ湖に再チャレンジの時からお会いしているが、自己ベストの更新を続け今回のサロマンブルー達成となる。本当に素晴らしいことだと思う。自分と出会う場所も以前は竜宮台を折り返してから追い付かれていたのが、今年は10kmも行かないうちにお会いすることになった。この天候にも耐えてゴールへ向かう大久保さんにすれ違う際に『おめでとうございます❗』と声を掛ける。『ありがとうございます❗』と応えてくれた大久保さん。確実に歩みを進める背中を見送り、僕も頑張ろうと再度闘志を燃やした❗

ようやく霧の先に大きな橋の姿が小さく見えてきた。その手前にはエイドのテント。飛ばされてしまわないか心配になるくらいの強風だ。エイドで小川さん・中臺さん等に『橋の風とんでもないですよ❗』と脅かされて登りに入る。確かに物凄い強風だ。斜度もあるのでカラダの軽い女性は前に進めなそうなくらいだ。てっぺんから下りに入ると折り返し地点が見えてきた。ようやく来た❗ここで折り返しだ。

そして再び橋を渡る。まだ折り返しを目指すランナーへ声を掛けるが風の音で聞こえなそうだ。何人も知り合いのランナーが走っている。そのペースならば僕に追い付くだろう。
エイドに到着したが、ここでもバナナを食べる。それ以外はINPARA GELや後半用の山よりだんごは常々食べているのでエネルギーは足りている。風も追い風となり格段に走りやすくなった。オーバーペースにならないように、骨盤を意識してリズム良く走る。まずは90kmにどのくらいの時間で到着できるかだ。向かい風に立ち向かっていたのでラップタイムは落ちていそうだが。

90km 11時間35分23秒 45分30秒


予想よりも時間は掛かったが、それでも残り10kmに84分残すことができた。これからは追い風。単純に5km42分で走れば間に合う計算だ。8分24秒ペース。しかしながら少しだけ貯金は欲しい。8分ペースで走れば2分の貯金となる。95kmまでに45分は残せないが、若干の貯金を持ってゴールに向かいたいところだ。

再びワッカネイチャーセンターとの分岐点となるエイドは91.5kmの最終関門だ。スイカにたっぷりの塩を振り振りしてもらいスタート。次のエイドは95km手前。登りと下りが混ざるコースになってくる。リズムを変えず貯金の為に歩幅を少しだけ広げるとペースが上がる。しかし諸刃の剣でもあり、右のふくらはぎにまた若干の痙攣が起きそうになった。無理は止めておこう。
93km付近からは徐々に電柱走りでリズムを作る。電柱はないがあのエゾスカシユリまで行ったら歩く。次はあのエゾスカシユリから走る。と小さな目標物を決めていく。平坦な部分はしっかりと走れるので、逆に下りはゆっくりと、登りは歩きながら進む。
遠くに95kmエイドが見えてきた。手元の時計で12時間14分を示している。この距離ならば12時間17分くらいかな?次のエイドにはドリンクしかないので、手前でINPARA GELを流してから水を少しだけ含んだ。

95km 12時間17分29秒 42分06秒


残り時間は約42分。正確には42分31秒。前のラップタイムの刻みで良しと確認。それは登りを歩いても、下りをゆっくりでも平坦をしっかりと走るリズムだ。ラスト4km地点の登り坂まではしっかりと走ろう❗あの坂で歩けるんだから。そう決めて走り続ける。
坂に辿り着いてからも看板までは走れるので、それ以降はしっかりと歩く❗そしてワッカ原生花園を後にして森の中へと入っていく。ここからは下り基調だ。呼吸を落ち着かせて歩きながら補給してまた走り出す。この1kmは8分ペース。問題ない。

残り3km地点は80km計測ポイントの手前となる。細かい登りは見極めながら無理をせずに歩きを入れる。そしてまた走る。ラスト3km地点で残り時間は25分30秒。8分30秒ペースだ。ラスト2kmまでに18分残したい。もう少し粘らなければいけないが、ワッカ出口の急な下り坂を走ることができなかった。ふくらはぎをかばうとバランスが崩れるので膝下に痛みが出る。走れなくはないが、もう一度骨盤を立てる意識をして真下に脚を降ろしながらゆっくり進む。

最後のエイドではジュースを飲んでからスタート。『ありがとうございます❗』と声を掛けてラスト2km地点を目指す。RBSの西野さんが追い付いて来た。『間に合う?』『大丈夫です❗8分30秒で走れば確実です❗』その言葉を聞くとゴールに向けて前へ出て行った。
ラスト2kmでは17分30秒確保❗少し貯金ができた。ここからはもう平坦のビクトリーロード。気持ち良く走ろう❗一旦国道に出てからラスト1km地点まで前方を見るとかなりの人数のランナーが見える。
そしてラスト1km地点では9分30秒残すことができた。またギリギリだ(^_^;)
ふくらはぎに負担が掛からないように、歩幅は小さく、姿勢は良く、目線は上に。前方にカーリングホールの建物が見えてきた。LS北見のメンバーが応援しているかも❗などと淡い期待を持ちながら、ゴールの常呂町民センターが近づいてきた。ここで後ろから完走請負人の浅居さんが登場✨『今年はここで捕まえました❗』
左にはゴールに向かうランナーに向けて定点カメラが設置されている。前後のランナーとの感覚を取りながら、いよいよゴールへ。雨で寒い中でもたくさんの応援の方々が迎えてくれる。ハイタッチをしながら、中には『まだ2分前だよ❗速いよ❗』と言う声も。右折して最後の直線へ。右側には斉藤商店のお母さんが『あらやだなにやってんのよ~遅いわよ~❗』と花束を差し出してくれた✨『ありがとうございます❗』ハイタッチをしながらゴールへ。ちょっと混雑気味のゴール前ではあったが、タイムの12時間30秒の表示を見ながらゆっくりとゴールゲートを潜る❗22回目の完走だ❗

100km 12時間59分35秒 42分06秒


昨年よりは4秒速いゴール✨と言っても59分台後半のタイムでゴール✨後から聞くと応援ナビがラスト1分で残り500mくらいに居たらしく、ワープしてゴールしたらしい。家族や観ていた方は今年は駄目だと思った人もいるようだ。
今年は走り込みの足りなさが中盤の痙攣に繋がっている。付け焼き刃の練習で疲労が抜けなかったり、自転車で負担が掛かる部分が変わったりと右脚に不安が残る中でのスタートだった為に不安の出足でもあった。大きなトラブルはフルマラソンを越えてからだったので、54kmまでなんとか達して【ボディライトクリーム】で復活できたことは大きい。
しかし一番の今回のポイントはトイレにあった。例年ならばトイレ大を済ませるにも1回のトイレストップでことは済んでいたのだが、今回は20km~25km区間と25km~30km区間連続で2回行くこととなってしまった。それにより前半の貯金が少なくなってしまったこともあり、リズムを崩してしまったと言っても過言ではない。
それは僕の言う【リズムはピッチ】のことだ。30km~35kmでの数字を見るとラップタイムが34分44秒でピッチ176のストライド82cmまで大きく伸びている。これは脚に負担の掛かる走り方だったとデータを見て改めて反省。【走るリズムは一定に❗】を守れなかったことが中盤の痙攣にも繋がり、45km~50kmラップタイムが39分17秒と大きく落ち込んだ為に、54kmレストステーションでの対応もギリギリになってしまい、後半の対策にまで影響が出る結果となった。

そのデータを裏付けるように各年の30km~35kmラップタイムを見てみると以下の通りだ。

2017年 36分36秒
2016年 35分50秒
2015年 36分20秒
2013年 36分43秒
2012年 40分19秒
2011年 35分23秒
2010年 34分38秒

ラップタイムは35分以内なることは少ない。エイドの利用を増やし確実にカラダを休ませながら刻んでいるペースなのが明らかだ。それにより脚をしっかりと後半まで残すことができている。今回は貯金がないなとの認識があったので、ラップタイムが34分44秒で35分以内だったことは良いのだが、実際にはオーバーペースだったと言うことになる。
なんとかそれをリカバーできたのは、54km以降しっかりと自分のリズムに戻すことができたので、脚が動くようになってからは心配はなかった。もちろん突然のゲリラ豪雨には驚いたが、ここでは『気持ちのスイッチを入れ直し』雨を楽しむことに徹することができたので、ワッカ原生花園の強風や寒さにも負けずに走り切れたと分析する。

補給に関しては【固形物を前半から積極的に❗】【パラチノースを軸としたINPARA GEL】と後半からの【INPARA Challengerでの給水】【トラとダルマを20km毎に3粒ずつ】を徹底したお陰で全く問題なかった。実際には日中暑かったので氷を頬張って内臓が冷える感覚もあったが、食べることに関しては問題なく、レース後の力石モードにもならずに最終的にレース後の回復も早く、唇にヘルペスができてしまうこともなかった。レース後リカバリーとしては、【Challenger】での水分補給を心掛けた。と言うのも、完走後は食べ物を欲している状態だが急激な血糖値上昇はカラダに負担も大きいので、ゆっくりとエネルギーをカラダに取り込む考え方だ。結果ご飯を食べた後も眠くならずに、23時からのサッカーW杯も前半だけだか眠くもならずに観戦できた。これからも【パラチノース】をベースとした補給の考えた方を追求してみたいと思った。

ウエアリングに関しては雨が降る前までは完璧✨アンダーに着用した【ゼロフィットドライウィーブ】は暑さの中でもカラダをクリーングさせてくれるので2枚着ている不快感がない。そして冷たさを感じずに温度調整をしてくれる感じた。
雨が降ってからは豪雨だったので(恐らくファイントラックを着用していても染み込んだと思うが)一旦は濡れる感じにはなったが、雨が小康状態になってからは、冷たいことはなく芯から冷えることを防いでくれた。
またアウターの【rericランジャージ】はバックポケットがとても便利だった。正直そのままの着用での揺れに関しては起きてしまうのだが、ゼッケンベルト(今回はウエストポーチ)のコードでうまく押さえることで揺れも軽減できると感じた。ベースのポーラテックの速乾性もGood❗これまでのランウエアにはないデザイン性なのでレース勝負服としてこれからも着用したい。

今回で25年目、26回目で22回目の完走となった。四半世紀サロマ湖に通っているが今回の天候の変化は初めての経験だ。完走率73.1%は前半かなり走りやすい状況だったので、速い方のリタイアが少なかった結果だろう。もし雨が降らずに風だけであれば80%以上はいく大会だったと思う。
18歳で参加した自分も現在43歳(9月で44歳)となる。大会には3000名を越える参加があり、たくさんのランナーに声を掛けて貰える。それがとても力になる。プレッシャーには感じていないのでどんどん声を掛けて欲しい。やはりサロマ湖は自分にとっては特別な場所。この大会のタイミングでしか訪問できないのは残念なことではあるが、機会を作って家族で観光に来てみたい。いつのことになるやら(^_^;)今年も新たなサロマ湖の姿を見ることができた。また来年どんなサロマ湖になるか楽しみだ。

これで悪夢のランスマリタイア2014年以降は4回連続完走❗またサロマ湖には暑さがやって来る。その時には2014年のリベンジをしっかりとしたい。皆さんから『ランスマ昨日観てきました❗』と言われると『それ、僕がリタイアしたやつですね(笑)』と既に自虐ネタになっているが、あれを経験してのグランドブルー獲得なので、まだまだ30回への道は長い。あと8年経つと僕も51歳❗グランドブルーメンバーのその先へ✨目標までの道程はまだ長い。

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