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2023.12.07
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カテゴリ: 観照 & 探訪
南門
藤田美術館の北西側に旧藤田邸の庭園が広がっています。
藤田美術館前その続きにある大阪城北詰駅の出入口を通りすぎると、 この門(南門) が見えます。 かつての藤田邸の表門 (四脚門)です。右側の控柱に 「藤田邸跡公園」の木札 が掲げてあります。今は公園の南門になっています。

調べてみますと、この本邸と庭園が所在した藤田邸跡公園は、 2004年に大阪市の都市公園「桜之宮公園」の一部として開園され て現在に至るそうです。 (資料1,2)

今回もこの南門を起点に整理してご紹介致します。


南門の近くに、 開園時間が午前10時から午後4時 まで、臨時休園ありと明記した駒札が建てられています。 午後四時に門が閉められます 。(茶室の写真を撮っているとき、美術館のスタッフの方に閉門のことをご案内いただきました。)

南門を入ると、北西方向に延びる通路が少し先で二手に分岐します。


南門を公園内から眺めた景色 。四脚門であることがよくわかります。






中門 が遺構として残されています。

先ほどの分岐点での右側の通路は、この公園の南半分位に広がる広場を楕円形に周回できる通路になっていて、通路の北西辺で、庭園に向かう幾つかの通路に分岐していきます。
右側の通路を、反時計回りに藤田美術館の方に進みます。

途中で振り返った景色 。この景色の右側が楕円形の大きな広場です。


通路の進行方向の景色 。通路の右側に前回ご紹介した 茶室「光雪庵」が見えます
木々の向こうに見える のっぽのビルは 地図で確かめますと OAPタワー(OAPプラザ) です。

この地には、かつては「大長寺」という寺院があった とか。明治17年(1885)に発生した淀川の大洪水で大長寺は荒廃。その地を藤田傳三郎が買い取り、同時に大長寺には新たな土地を寄進したと言います。そして、明治26~29年(1893~1896)にかけて最初の邸を造営したそうです。 (資料1)

多宝塔から石灯籠の配置されたエリアは前回ご紹介しました。
その石灯籠の 北西側が藤田家旧庭園としての広がり を見せています。回遊式庭園です。
現在はその庭園そのものを散策できませんが、 この庭園部分に木組みの回廊(遊歩道) が設けられています。

この遊歩道は南東から北西方向に曲折しながら、庭園の今は涸れた池と回遊路の上を横切っていて、庭園を見下ろす形で眺めることができます。

庭園の風景
一段高くなった遊歩道

遊歩道を歩みます。



現在のこの 旧庭園部分はかなり荒廃している感じ です。
この遊歩道が跨がっている池部分は枯れていますが、昔日の雰囲気を留めています。かつては、滝石組みから水が流れおち谷川に見立てた流路を流れて、池に水が流れ込んでいたのでしょう。

この旧庭園は、明治9年(1876)藤田組を組織し、多くの事業に関わり関西を代表する実業家となった藤田傳三郎が、この網島の地に本邸を建てるのと同時期に築庭が開始されたと推定されています。明治43年の新本邸建設時にさらに整備されて庭園が完成したそうです。大阪で代々造園業営む庭師で、 作庭者は6代目梅園梅叟(バイエンバイソウ) と言います。 (資料1,2,3)

「庭園は藤田本邸の東部やや北寄りにある。この場所は淀川左岸の平坦な地形であったことから、作庭にあたっては起伏に富んだ地形を人工的につくり出し、この高低差をうまく生かしたものとなっている。戦後長く手入れされない状態であり、周辺部はかなり変形しているところもあるが、築山や石組みなど主要な部分は良好な状態で残っている。」 (資料3)



         遊歩道の傍の枯れた池の所で撮った景色だったと思います。

遊歩道から、庭の散策路に移って池の傍を歩みます。


現在の 公園の中心になっている池に架かる石造の反り橋 が近くに見えます。


石橋の上から池の南方向の景色 です。
この石橋から南半分の池の半ばまでが、「大阪市『名勝』指定区域」となっていて、その指定区域の中央に遊歩道が設けてあるのです。

池の北辺


石橋を渡って、振り返った景色

紅葉がいい!

池の西側を南に進んで、途中で北方向を眺めた景色


公園化にあたって整備された結果かもしれませんが、 池の南辺への手前に 池が西側に少し張り出していて、 石橋が架けてあります

      こちらの石橋から眺めた 池の南端側の景色

池を離れて、公園内のメインの通路を進みます 。広場を囲む通路から時計回りの方向に南から北に向かう通路です。


このメインの通路の西側には、公園の境界が南北方向に 設けてあります。
後日、地図を確認して知ったのですが、 境界の外側は「桜之宮公園」の最南端 です。
そして、公園の向こうに 「大川」 が流れています。


池の北側を西から眺めた景色  パノラマ合成しました。 ​​ ​​ ​​
      円錐形の屋根の小ぶりな休憩所が設けてあります。


道沿いに進むと、北端に 北門 がありました。
桜之宮公園側からこの藤田邸跡公園に出入りできるようになっています。


北門からは、歩んできたメインの通路より一つ東側の少し幅の狭い通路を歩むことにしました。
こんな道標が立っています

石橋の傍まで戻ってきました 。石橋の西詰から 池の南方向を眺めた景色 です。
池の南端の一隅

    池に沿って南に歩み、 振り返って撮った景色
    来願に見えるのはこの 公園の東屋でメインの休憩所 です。

南の石橋から北を眺め ますと、池の西岸傍にも、円錐形の屋根の小さな休憩所があります。

閉門時間近くになりましたので、この辺り探訪・散策の区切りをつけました。

帰路に見かけた井戸
ここに本邸があった頃には、どういう位置にあった井戸なのでしょう・・・・。

公園化の整備で変化したエリアもあることでしょうが、広々としてゆったりと庭園を楽しめる公園です。
異なる季節に、藤田美術館の再訪とともに訪れてみたいと思います。
桜之宮公園と大川の周辺も歩いてみたいな・・・そんな気分です。

ご覧いただだきありがとうございます。

参照資料
1)​ 旧藤田邸庭園(藤田邸跡公園) ​ :「おにわさん」
2) ​ 藤田庭園跡公園 ​ :ウィキペディア
3) ​ 旧藤田邸庭園 ​  :「大阪市」

補遺
藤田傳三郎について ​   :「藤田美術館」
藤田傳三郎と藤田神社
藤田伝三郎 ​   :ウィキペデキア
藤田傳三郎と藤田神社 ​  :「藤田神社」
OAP 大阪アメニティパーク ​ ホームページ

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探訪&観照 大阪市 藤田美術館と庭 -1 展示:妖と護 へ
探訪&観照 大阪市 藤田美術館と庭 -2 美術館の庭 へ






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Last updated  2023.12.07 16:11:27 コメント(2) | コメントを書く


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