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2024.06.27
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カテゴリ: 観照

 (部分拡大図)
前回「刀剣と龍」に着目しました。刀は腰に差します。
そこからの連想で、 「印籠と根付」に龍が見られるか を調べてみました。

冒頭の印籠は 「蟠龍鳳凰蒔絵螺鈿印籠」 と称されています。江戸時代・19世紀の作品。
根付螺鈿銘「杣田造」とのこと。東京博物館蔵   (資料1)
印籠の上の丸い 根付に、鳳凰の図柄


 (部分拡大図)
こちらは 印籠の反対側の面 です。 表裏両面で幡龍の図柄 となっています。


 (部分拡大図)
雲龍木彫印籠   江戸時代・19世紀 東京博物館蔵  (資料2)

 (部分拡大図)
印籠の反対側の面 です。
   底裏線刻銘「小松光方」/根付:線刻銘「光方」です。



珠取龍蒔絵印籠 (資料3)
こちらは印籠の形が少し変わっています。水滴のような形状です。
3本爪で宝珠を掴んでいる龍の図柄です。

印籠の裏面は、中央に人物像、周囲に 雲龍文 が描かれています。
さて、この人物は誰なのでしょう? 


龍濤木彫印籠  第二尚氏時代・19世紀 東京国立博物館蔵  (資料4)
この印籠は、時代表記から推測しますと、かつての琉球王国からの渡来品のようです。


印籠の根付 に、 龍頭 が彫刻されています。


印籠の両面で、 一体の龍と波濤文 が彫られています。

既に、根付という言葉を上記で使っています。
根付とは 「帯にはさむ、たばこ入れ・印籠などのひもの緒につける細工物。[広義では、<腰ぎんちゃく>をも指す」​ (新明解国語辞典・三省堂)と説明されています。

そこでさらに、 根付に龍を見られるか を探してみました。

ネット検索中に出逢った根付関連のサイト 「京都 清宗根付館」 で、根付の分類を解説されています。その分類上の1つ、​ 「形彫(かたぼり)根付」の掲載事例 が、 龍と格闘する武人の形彫り です。ここで龍と出会いました。 (資料5)

根付の世界でも、龍に絡んでおもしろい作品をいくつか見つけました。


龍太鼓木彫根付  線刻銘「為隆」 江戸時代・18世紀 東京国立博物館蔵  (資料6)
 黄楊の木が使われています。


龍宮牙彫根付  線刻銘「景利」 江戸時代・19世紀 東京国立博物館蔵   (資料7)
 こちらは象牙を形彫りした根付です。


龍仙人木彫彩色根付  吉村周山作 江戸時代・18世紀 東京国立博物館蔵  (資料8)
  檜が使われ、彩色されているそうです。
 この仙人像の正面だけを見ると、なぜ龍仙人なのか、ピンと来ませんが、


   仙人像の側面と背面を見ますと、ナルホドです。


   龍仙人木彫根付 線刻銘「美兼」 江戸時代・19世紀 東京国立博物館蔵   (資料9)
  公開されているのはこの1葉だけですが、上掲の根付から類推ができますね。


蟠龍木彫根付  線刻銘「風昇」 江戸時代・19世紀 東京国立博物館蔵  


   龍頭立兜牙彫根付 線刻銘「神子斎」 江戸時代・19世紀 東京国立博物館蔵  (資料11)

ネット・オークションでは、結構、根付が出品されているようです。
少し眺めてみると、龍を形彫りした作品も散見されます。ここでは触れませんが・・・・・。

この辺りでご紹介を終わります。
ご覧いただきありがとうございます。


参照資料
1) ​ 蟠龍鳳凰蒔絵螺鈿印籠 ​ :「国立博物館所蔵品統合検索システム(ColBase)」
2) ​ 雲龍木彫印籠 ​  :「ColBase」
3) ​ 珠取龍蒔絵印籠 ​ :「ColBase」
4) ​ 龍濤木彫印籠 ​    :「ColBase」
5) ​ 根付とは ​   :「京都 清宗根付館」
6) ​ 龍太鼓木彫根付 ​ :「ColBase」
7) ​ 龍宮牙彫根付 ​    :「ColBase」
8) ​ 龍仙人木彫彩色根付 ​ :「ColBase」
9) ​ 龍仙人木彫根付 ​      :「ColBase」
10) ​ 蟠龍木彫根付  ​      :「ColBase」
11) ​ 龍頭立兜牙彫根付 ​   :「ColBase」

補遺
印籠 ​   :ウィキペディア
根付 ​   :ウィキペディア
京都 清宗根付館 ​ ホームページ
根付(ねつけ)のもつ本来の意味と新しい使い方とは? ​  :「The Ichi」

 ネットに情報を掲載された皆様に感謝!

(情報提供サイトへのリンクのアクセスがネット事情でいつか途切れるかもしれません
その節には、直接に検索してアクセスしてみてください。掲載時点の後のフォローは致しません。
その点、ご寛恕ください。)

こちらもご覧いただけるとうれしいです。
観照 インターネットで【龍/Dragon】探しの旅へ 」一覧表





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Last updated  2024.06.30 12:54:25
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