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学校では教えてくれない ゆかいな漢字の話 (14歳の世渡り術)
おや? 聞いたことあるシリーズですね!
ときめき百人一首と同じ仲間。(過去記事参照)
最近読書離れしていたので、リハビリと称し
軽い気持ちで読めるものを選んだ…
はずですがね、結局また駆け込みで読んでいます。
なぜ忙しくなるとわかっていて読まないのか…
〈はじめに〉
『鬼滅の刃』の登場人物の名前から
嘴…はし。くちばしのこと。
↑イスカという鳥のくちばしが少し食い違っている
「イスカのはし」物事が食い違うこと
栗花落…つゆり。←梅雨入りが変化した語。
栗の花が落ちる頃なので栗花落、墜栗花と書く
ついり、と読むことも。
大字…壱、弐、参… 間違えや書き換えを防ぐ
日本語と漢字の関わり
1世紀…漢字と出会う
5世紀…漢字を使い始める
9世紀…漢字から平仮名、片仮名がうまれる
→日本語を書くための文字として使い続けている
〈この漢字、読めますか?〉
古事記から、神様の名前
波比岐神…ハヒキノカミ
→ハ…端 宅地の端から端へ線を引いて区画をする
→宅地の神とみられる
火須勢理命…ホスセリノミコト
→スセリ…ススム、スサマジイ →勢いがある
邇邇芸命ニニギノミコトと木花咲耶姫の子
(ヒ…田偏に比、メ…売 コノハナサクヤヒメ)
一夜にして妊娠したので不貞を疑われ
大きな産屋を作り火をつけて3人の神を産む
火照命ホデリノミコト、火須勢理命、
火遠理命ホオリノミコト
火という字は他の語と複合するとホと読む
漢字の意味をいかして使う
→訓を使う、表意的に使う
漢字の意味は捨てて音を使う使い方
→音を使う、表音的に使う
数字を使った苗字(難訓姓氏辞典より)
四月一日…わたぬき。綿貫、綿抜、四月朔日など
陰暦のこの日に綿入れから綿を抜く(衣替え)
八月一日…ほづみ。穂摘、八月朔日、穂積など
陰暦のこの日頃に稲の穂を摘む
八月十五日…なかあき。中秋。
一尺八寸…かまつか。鎌の束(柄)の長さ。約54cm
ジェームス・カーティス・ヘボン(1815〜1911)
幕末に来日。宣教師、医師として活動
聖書を日本語訳、和英辞典出版
明治学院大学のもとの学校を創設、初代総理
ヘボン式ローマ字。平文と記載されることも
アーネスト・サトウ…イギリス公使館職員
生麦事件の6日前に来日
ドイツ人の父、イギリス人の母をもつ
蔵書印は「英國薩道蔵書」…表音的
バジル・ホール・チェンバレン(1850〜1935)
『日本事物誌』日本についての事典
日本語のハンドブックを出版
蔵書印は「英 王堂蔵書」…表意的
バジルは聖人バシレイオス、ホールは堂
フランク・ホーレー(1906〜1961)
イギリスの言語学者。日本古典籍の収集家
蔵書印は「寳玲文庫」…表音的
ドナルド・キーン(1922〜2019)
日本文学、日本文化の研究者
鬼怒鳴門(キーン・ドナルド)と書く
命日の2/24は「黄犬(キーン)忌」
サミュエル・スマイルズ『自助論』
→日本語訳『西国立志編』中村正直
300人以上の欧米人の成功した話を集めたもの
外国人名を漢字表記
舌克斯畢…シェイクスピア
牛董…ニュートン
加利列窩…ガリレオ
哥倫布…コロンブス
(ウェッジウッドは難しいので省略)
福澤諭吉『世界国尽』せかいくにづくし
伊須蘭土…アイスランド
新地位蘭土…ニュージーランド
阿爾蘭…アイルランド
阿留世里屋…アルジェリア
新賀堀…シンガポール
戸里堀…トリポリ
巴羅貝…パラグアイ
武良尻…ブラジル
部根重良…ベネズエラ
俳句では植物名を漢字で表すことがしばしば
躑躅…ツツジ
蒲公英…タンポポ(ホコウエイ…中国名)
土筆…ツクシ 12世紀頃この書き方を確認
林檎…リンゴ 檎はキンと読む
薔薇…バラ ショウビとも。バラは日本語
馬酔木…アセビ 万葉集にも。哺乳動物が避ける
葉の煎じた汁は殺虫剤に。毒性あり
鳶尾…イチハツ エンビとも。中国原産
刺草、蕁麻…イラクサ。葉と茎に棘あり
イラ=トゲ。刺さったときイライラ
イラクサの炎症に似ているのが蕁麻疹
万年青…オモト 江戸時代に栽培が流行
櫟、椚、橡、櫪…クヌギ カブトムシが樹液を吸う
ツルバミとも。橡はトチとも
仙人掌、覇王樹…サボテン 後者は夏目漱石が使う
海石榴…ツバキ 今は椿。両者とも万葉集にあり
動物の漢字
海豹…アザラシ
海驢…アシカ 驢…ロバ(驢馬)の驢
海豚…イルカ
膃肭臍…オットセイ アイヌ語オンヌプを膃肭と表す
その臍が漢方薬とされ名前が膃肭臍
儒艮…ジュゴン 英語dugongに漢字をあてた
猟虎…ラッコ 海獺とも。獺はカワウソ
鳥の漢字
信天翁…アホウドリ 自分で魚を捕れない、運任せ
鸚哥…インコ
鸚鵡…オウム
金糸雀…カナリア カナリア諸島付近の鳥
翡翠…カワセミ
雲雀…ヒバリ
時鳥、杜鵑、子規、不如帰…ホトトギス 杜宇、蜀魂
万葉集では霍公鳥(郭公)
ホトトギスは鳴いて血を吐いた(中国の伝承)
→正岡子規が結核で吐血したときに俳号にした
百舌…モズ いろいろな鳥の鳴き声を真似る
昆虫の漢字
水馬…アメンボ (変換候補にありませんでした汗)
蟷螂…カマキリ 17世紀頃まではトウロウ(中国名)
天牛…カミキリムシ 中国名(これも候補になし)
蟋蟀…コオロギ
衣魚、紙魚…シミ 紙や衣類を食べる小さな昆虫
魚のような形をしている
蝸牛…カタツムリ
蚯蚓…ミミズ
蜻蛉…トンボ
蜘蛛…クモ
鳳蝶…アゲハチョウ
文豪の使った漢字
〈夏目漱石の『門』より〉
不図…ふと
屹度…きっと
先刻…さっき
経過…なりゆき
失敗った…しくじった
逡巡って…ためらって
到底…とても
→漢語を和語に使うことが多い
〈森鴎外の『即興詩人』より〉
凹騎…ふたりのり
谺響…こだま 谺だけでこだまと読む
掬びて…むすびて
記えん…おぼえん
太く…いたく
直…すなお
四字熟語
安車蒲輪…老人をいたわり手厚くもてなすこと
安車→座って乗れるよう仕立ててある車
蒲輪→蒲の穂で車をくるみ揺れないようにする
暗箭傷人…ひそかに人を陥れたり中傷する卑劣な行為
暗箭→暗闇から矢を射ること
瓦釜雷鳴…賢者が用いられず能力のない者が高位にいる
瓦釜→素焼きの釜、小人物のこと
含飴弄孫…晩年の気楽な生活のこと
飴を舐めながら孫と遊ぶ→のんびり隠居生活
漁網鴻離…求めるものが得られず求めないものを得る
魚を捕まえるための網に鴻おおとりがかかる
魚目燕石…外観は似ているが中身は違い価値がない
燕石→河北省の燕山の石
懸頭刺股…刻苦して勉学に励む
懸頭→頭を懸ける
漢の孫敬が首に縄を結び梁に懸けて勉強した
刺股→戦国時代の蘇秦が読書中錐で股を刺した
膏火自煎…財産や才能があることでかえって災いを招く
膏→あぶら 火力が強すぎて燃え尽きる
射将先馬…大きなものを得るときはその周囲から
十日一水…入念に作品を仕上げること
杜甫の詩。続きは五日一石
島崎藤村の『春』の四字熟語
穏着沈黙、快語満堂、活火激発、挙動遊戯、謹厚慎重、
傲世逸俗、秋風蕭条、酔生夢死、鮮美透涼、沈痛慷慨、
反抗憤怒、優勝劣敗 など
一章だけでこれだけあるとは…(T_T)
面白いけれど一度の変換で出てこない、
読み方がわからず手書き入力などしていると
時間はあっという間にすぎていきます…
間に合うのか…
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