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この地に住み付いてから30年以上、我が家に薬の入った箱を置いていって、2~3月に一度程度の頻度で、取り替えに来る薬屋さんがいます。
こういう商売をなんて言うんでしょうね。「越中富山の万金丹」なんていう言葉を聞いたことがありますが、江戸時代の初期からこういう商売はあったようですね。
以前は良く風邪をひいたり、擦り傷をつくったりで、結構この薬箱のお世話になっていましたが、年を取るにつれて、どういうわけか、だんだん風邪を引かなくなりましたし、激しい行動もしなくなって、擦り傷も減りました。
そういうことで、ほとんど使わないのに、古くなった薬は取り替えなければならないらしく、律儀にやってきます。
私みたいな客ばかりだと、さっぱり儲けにならないのに、どうやってこの商売が成り立っているのだろうかと心配になります。
来れば、玄関先でちょっとした世間話などもすることもあって、そうすると、なんか気の毒に感じるのが人情というもので、少しは使ってあげなきゃという気になるのですね。
風邪薬の葛根湯やキズ絆創膏程度なら、まあ使わないこともないかと、箱から取り出して、使ったことにしてあげています。わたしはお人好しなのかな?
考えてみれば、私の子供の頃、こうして魚などを売りに来る顔なじみの行商人が何人かいて、母親と世間話をしていたことを思い出します。懐かしいですね。