2002年10月15日
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さて、さっき掲示板の返事を書いているうちに、

例えば、こういうことがありますよね。
誰かと話をしていて、「あっ、それ、わかるわかる」みたいな。
その場合の「わかる」はイコール共感ですよね。
「わかる」のひとつの形が共感であるのは確かだとして、
誰かに「わかってもらう」という場合、それはやっぱり相手の共感を得たいということに
なるのだろうか?

コミュニケーションということを考えると、「わかってほしい」=「共感を得たい」という

「伝える」ということの中には、おなじもの(イメージ)を相手と共有するということが
含まれるのかもしれない。
だとすると、「わかる」ということは、「共感」というと感情面に限定されすぎているが、
「共有」といえばかなり近いのかもしれない。
その場合、前にも書いたが、言葉という非常にあいまいで、正確性を書いたツールで
伝達をしなければならないために、自分と相手のあいだにおなじものを「共有」することが
困難になり、それがそもそも「わかりやすさ」の障害になるということだろうか?
あるいは、「わかりやすさ」を意識しないコミュニケーションにおいては、
そもそも相手に「共有」してもらう意識が希薄になっているということかもしれない。

う~む。なにか話が具体性を欠いていて、これはこれで非常にわかりにくい話になっている気がする。
方向転換をしよう。


「わかってもらう」方と「わかる」方になにかしらの知識の共有を前提にしているのだと思う。
それは言葉というツールの共有のことではなく、伝える内容において、
なにかしら日常的な経験による知識の共有や、
読んだことある、聴いたことある、観たことあるといったような
より純粋に知的な面での知識の共有といった意味で。

おなじ映画を観ていたり、その映画そのものは観ていなくても関連する映画を観ていたりといった
前提がなければ、「わかる/わからない」という話はそもそも成り立たないだろう。
以前にも日記でもとりあげたゴダールの映画(特に70年代以降のもの)などは、
それ自体、多くの知識(映画に対してのみならず、様々な文化・芸術に関する知識)を
前提にしている部分が多く、それゆえ「難解」と評が口にされることが多いが、
実は、それは「難解」以前に、知識の所有という前提によって、
観るものを限定しているといったほうがいいのかもしれない。
そう。ゴダールの映画は「わかりにくい」というより、
「わかりやすい/わかりにくい」の前に、知識の所有という前提となるルールが存在しているだけなのだ。

そういった意味において「わかりやすさ」には実は知識というものが大きく関係する。
「共有」が成り立つには、双方の知的環境がある程度、一致している必要がある。
もちろん、それは双方がまったくおなじ知的環境にある必要があるというのではなく、
重なる部分が文字どおり部分的にあればいいのだろう。
「わかりやすく」話すために、まず前提となる部分について話をしたりする必要があるのは
そういう意味においてだ。
何かを伝える前にはまずその前提について話しておかなければならない。
会話において、伝えたい核心部分にいたるには、
まず前提となる予備知識としてのディテール部分を外堀を埋めるように相手に伝えておく必要がある。
だが、しかし、このまわりくどい方法をとらざるをえないことにより、
話はわかりにくくなり、ひどい時には話が核心にいたる前に、
聞く側が話す側に興味を失ってしまうことにもなるのだろう。
ある人の話がわかりにくいという場合には、おそらくそういった要因によるものも多々あるだろう。

さて、そういうことを踏まえながらも、話は絶対に「わかりやすく」したほうがいい。
なんであれ「わかりやすい」話以外、人に共有されることはないのだから。





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最終更新日  2002年10月17日 20時12分06秒
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