2003年03月27日
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ドラッカーがマネジメントのために繰り返す質問のひとつに「われわれの仕事とは何か?」というものがある。
これは、顧客の目を通して、外側から内側を見る「マーケティング的発想」に基づいた問いかけであり、
自身のコア・コンピタンスが何かを問いかけるのと同時に、それを外からの視点でとらえるものである。
また、この問いは、次につづく2つの問い、
「顧客は誰か?」「顧客は何に価値を見出すか?」と大きく関連するものである。
つまり、この3つの問いは、以下のように言い換えることができる。

 ○ 何を売るのか?
 ○ 誰が買ってくれるのか?
 ○ 何故、買ってくれると思うのか?



さて、「われわれの仕事とは何か?」の問いは、組織への問いであるが、
おなじように、われわれは自身の自己管理マネジメントを行なうに際して、
こう問い掛けることができるだろう。
「わたしの仕事は何か?」と。
そして、当然、この問いにも2つの問いが続く。
「わたしの仕事は誰のためのものか?」
「わたしの仕事を必要とする人は何に価値を見出すか?」と。

昨日、友人と話していて、
世のなかには、視点があちこちブレてしまう人とそうでない人の2種類がいるといった話になった。
視点があちこちブレてしまう人は、ようするに自分が何をやっているのかを本質的に分かっていなかったり、
自分が何が得意で、自分のどこが人に認められているか、役に立っているかがわかっていないのだ


ブレをなくすためには、2つの方法がある。

まずは感覚的、経験的になんとなく自分にとっての3つの問いの答えを知っている場合だ。
ただ、この場合、完全にブレてしまうことはなくても、まだある程度のブレ幅がある。
ついつい自分がそれほど得意としないものや、自分がやるべきではないことに手を出してしまったりする。
特に人に頼まれたりしてしまうと、ついついという具合に。

出せる結果も大したものではなく、相手の満足もそれほど多くは望めない。

もうひとつは3つの問いへの答えを完全にわかっていて、それを意識して行動している場合だ。
この場合ははるかにブレ幅が小さくなる。
ようするに自分が得意とし、相手からももっとも喜ばれることを、
常に100%に近い状態で行なえるようになるということだ。
そして、自分で意識してそれをコントロールできるようになれば、
相手に対しても、それによる満足の提供をこちらから提案できるようにもなる。
そうすることで逆に、得意でないことを頼まれることも減り、
結果として、さらに自分のパフォーマンスが発揮できるようになり、
相手からの信頼も勝ち取れるようになる。
ブレないということは、それだけ良い方向への循環を加速させることになるのだ。
もちろん、その反対にブレ幅が大きければ、悪循環に陥る。

もちろん、「わたしの仕事は何か?」の問いに対する答えは常に一定ではない。
むしろ、そんなものに一定の答えなど存在しない。
人と関わり、その時間が長くなればなるほど、相手が求めることも変化してくる。
そういう変化の中で「わたしの仕事は何か?」への答えを固定化させてしまうことは、
他の2つの問い、
「わたしの仕事は誰のためのものか?」「わたしの仕事を必要とする人は何に価値を見出すか?」
を無視したものになるだろう。
それを考慮しながらも、自分のコア・コンピタンスについては常に考え、
そこからブレることのないよう、自己管理マネジメントを行なうことが重要だろう。






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最終更新日  2003年03月27日 15時37分57秒
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