2003年07月01日
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
すべてが相対評価となるこの時代、人は「機能」ではなく「個性」を買います。
こう言ってしまうと「機能も立派な個性ではないか」と
おっしゃる方もいるかもしれません。
もちろん、そのとおりです。機能も立派な個性のひとつです。
ただし、その機能が明らかに他とは違うことを、他人が認識すれば、です。

個性とは、他人から見た「他との相違」です。
他と違っていればいいわけではなく、
他と違っていることを他人が認識できるものが個性です。
個性における相違はきわめてエモーショナルなもので、

相手が違うと感じているかが重要だったりします。
その意味では、個性とは自分のものでありながら、
他人にわかってもらえなければ存在しない、間接的な価値だと言えます。
ここ数年、ブランドが
経営、マーケティングにおけるトレンドのように扱われていますが、
実はブランドもこうした間接性をもっています。
そして、この間接性ゆえに、
「ブランドはむずかしい」という声も数多く聞かれますし、
多くの企業がブランド構築に苦心されているようです。

人は「機能」ではなく「個性」を買います。
では、個性とブランドは同じものなのでしょうか?

すべての企業は個性を持っていると思いますが、
決してすべての企業がブランドを有しているとは言えません。
また、ブランドには個性が不可欠ですが、
個性さえあればブランドになるわけではありません。
ブランドには個性以上のものが必要です。


その企業や商品に個性を感じることがあります。
その個性を気に入れば(魅力的に思えば)、
人はその企業と契約を交わすかもしれませんし、
その商品を購入するかもしれません。
では、当の企業、商品が目の前にない場合はどうでしょう?
一度、その個性を知った人なら
その企業や商品を思い出すことはできるでしょう。
しかし、思い出すのにもきっかけが必要です。
また、どういう個性でどう魅力を感じたかを覚えていなければ、
企業や商品のことは思い出しても魅力が蘇ることはないでしょう。

一方で、多くの優れたブランドは優れた連想を数多く有するものです。
そして、その連想はブランドが目の前にないときでも、
あるきっかけでふと蘇ったりします。
個性は企業が1つの一貫した方向性さえ有してさえいれば
自然発生的にもできるものですが、
ブランドは単に方向性を共有するだけで
自然発生的に生まれるものではありません。

ブランド論の第一人者であるデービッド・A・アーカーは、
ブランドを戦略的に管理するための、
そのブランドがターゲット顧客にどのように受け入れられるべきかという
ビジョンとしてのブランド・アイデンティティを策定する
必要があると言っています。
ブランド・アイデンティティ、つまりはブランドの個性です。
ブランド構築とは、ブランド・アイデンティティを元に
効果的なコミュニケーションを計画的に行なうことで、
顧客のブランド連想を豊かにする活動だと言えます。

ブランドはあくまで中長期的な視点で計画的に構築するものです。
それは自然にはできません。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2003年07月01日 11時47分09秒
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

バンビ614

バンビ614

コメント新着

王様@ 潮 吹 きジェットw サチにバ イ ブ突っ込んだ状態でジェット…
リナ@ 今日は苺ぱんちゅ <small> <a href="http://kuri.backblac…
しおん@ ヤホヤホぉ★ こっちゎ今2人なんだけどぉ アッチの話…
地蔵@ 驚きのショックプライスw コウちゃんがこないだ教えてくれたやつ、…
ヒゲメタボ@ クマたんと呼ばれてます(^^; 最近はこれが流行ってるって聞いたので …

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: