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カテゴリ: Tomoest
これを当たったといっていいものか迷いますが、とにかく当たったんです。

『ハルヒ』のDVD限定版の第2巻を買ったのですが、それの特典にトレーディングシールがついているんです。
それで今回シールが余分に…じゃなくてシークレットシールが入っていました。

へんな言い方ですが、ようやく報われた感じがします。でもこのシールって使い道ないですよね…!?

それではまた…。


<upに12時間ずれた>
話があまり進展していません。寄り道中ってところでしょうか。
巴の剣道の話なんですが『おかえり』の第4話ぐらいで書こうと思っています。
まだまだ先の話かもしれませんが…。




そう言って理沙が差し出したのは『新陰流武芸帖』の3巻…?

ニコーッと満面の笑顔で近づいてくる。
あれは酔っ払いの笑顔だ。
危険極まりない微笑というのはこのことかもしれない。


とっさに言い訳めいたものを酔いかけた頭で考えてしまった。

確かに私の家には一部屋をまるまる図書室として使うぐらい本があり、その中に漫画があっても違和感ないと思う。
私だって漫画を読むときはある。だから不思議なことでもなんでもない。
そうこれは個人的な趣味なんだからね。別にいーじゃない。
私が学生の頃、剣道をやっていたのは理紗も知ってることだし、剣術家ならそういうの興味あると思う。
そうよ。それそれ、剣術家だから何かと勉強になるのよ。

…って、私が剣術家!? 自分の道場も持たないのに!? 剣道初段で!? ちょっと無理があるかな…。



うーっ、やっぱり無理があるか。


別にその本自体は恥ずかしい本でもないんだけどね。
ただの時代劇漫画なんだけど、その話の途中に暗殺剣の使い手が出てきてその流派が楓流、
つまり私の師匠と同じ流派だから気になって買った本だ。

これはもともと職場の休憩室に置いてあった普段は私が見ない類の漫画雑誌に連載されていて、

つまり言い訳じゃないけど私だって漫画を読むときがあるということ。


それにしても…、理紗に見つかったなぁ…。まぁいいか。


多少の後ろめたさがあるのは、問題がその見ない類の漫画雑誌にあるからだ。
たぶん女性読者はかなり少ないと思われるそれにはかなり性的表現が多い漫画が多くて、
俗に言うエロ本っていうのはこれかと思った。

でも部下の矢部君に言わせるとただの青年漫画誌だそうなので雑誌棚にあっても問題ないらしい。
よく見ると公序良俗に反しないって主張するように並んでいたっけ。
私だってさすがにこの年で赤面するほどうぶではないけど、やっぱり抵抗ってもんがあるのよ。

『課長代理にお薦めするのはセクハラですかね?』とか言われて、
『別に…大丈夫なんじゃない。』と強がって答えてみたけど、
内心は非常にドキドキしてたりして、嫌な汗をいっぱいかいてたのを覚えてる。
いつもは爽やかな好青年であるはずの矢部君がニヤニヤと含み笑いをして、
私がいつも以上にクールな表情でパラパラと読んでる光景が蘇った。

本を読むことに関しては貪欲な私の性格上、途中で放り出すなんてことはせず、
何割かある強烈な性的描写に耐えながらも最後まで読みきった自分を褒めたいぐらいだ。
こんなもの中世ヨーロッパじゃ研究されつくされているんだから、その手の文献なら私の知識の範疇だ。
そう強がる私ではあったけど、さすがに漫画は生々しい。現代ってところが余計にリアルだし…。

悪気はないにしても『こいつ、上司にセクハラだ!』って思った。
立場が逆なら訴えてやりたいところだけど、そこが中間管理職の辛さなんだよね。
こういう精神的な部分っていうのは扱いが難しくて、我が社でも専門の対策委員会が設置されているぐらいだ。
うちの課のそのセクハラ対策委員が立場上、私なわけで、その私に向かって言うってことは彼も承知。
だからあんな風に聞いてくるんだろうな。
だからと言って私がセクハラと断定してしまうと、あれらの本が強制撤去されてしまうので、
それはあの本たちが可哀想だし、あれに憩いを求めている他の社員にも迷惑な話だ。
それにしても憩いを求めるって…。いやいや男の人はそうなんでしょうけど、仕方ないよね。


うーん…。そうじゃなくって問題の雑誌よりこの漫画の話よ。

あー変なこと思い出しちゃった。気づかないうちに、私、飲み過ぎてるのかな?


『新陰流武芸帖』はただの時代劇なんだから後ろめたいことなんてないはず。
作者が古い文献から資料を集めているのだろうかと思うぐらい設定がしっかりしている。
ただ楓流に関していうならばかなりリアルな剣さばきなのだが、さすがに奥義だけは嘘くさい。
名前は合っていてもデタラメな剣の使い方がユニークと言うか苦笑してしまう。
もっとも暗殺剣だから資料に残らないんでしょうけどね。
残っててもあの動きを漫画で表現出来るとは思わないけど、出来たらすごいかも!?

そういう意味では私は本物を師匠にさんざん叩き込まれただけに少し歯がゆかったりもする。
それじゃあ人は斬れないよね…と、つい危ないことを考えてしまう。
日本刀は斬ることに特化した剣なのだから下手に骨を折るような斬り方はしない。
漫画だから見た目に派手な斬り方をしているんだろうけどね。

でもこの現代では全く役に立たない暗殺剣なんてねー。今だから笑って済ませる話だ。
使えるのは良くて時代劇の殺陣とか演武ぐらいかな。
逆に危なすぎて護身用にも使えない。それに関しては刀を持てない現代社会でよかったと思う。
私にとってはわずか40センチの特殊警棒でさえ、立派な殺人凶器だ。殺しはしないけど…。
まあ相手がナイフとかの凶器を持っていれば話は別。
多少の手加減無しに凶器を持った手を破壊ぐらいはする。それくらい正当防衛の範疇よね。
素人なら手の動きは平面上で捉えられるから手首から肘の内側を裂けば終わり。
あとは動脈から流れ出す大量の血が相手の動きを封じてくれる。

つまり武器を持つ手ほど無防備なものはない。だから素手で襲われるよりかえって安心なんだから。
でも素手なら素手で対処の仕方があって、こっちに隙をワザとみせて誘い込めば、
捕まえようと相手が延ばした腕がそのまま…。


いや、そういう物騒な話じゃなくって…。

駄目だ、思考がまとまらない。


「あれっ? 『新陰流武芸帖』の3巻? それってどこにあったの?」

私の口から出た言葉はなんとも当たり障りのないものだった。



                          …つづく。





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最終更新日  2006/08/28 12:25:08 PM
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