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カテゴリ: Tomoest
その34 ~意外~



「あれ? お茶が4つ? なんでなん?」

理紗が尋ねる。

それは無理もない。どう見たってこのテーブルには私と金糸雀しかいない。

私がこれからやろうとすることなんて理紗には想像出来るわけなんてないからだ。


「実はもう一人、事情を聞きたい人がいるから…。」


「どこに?」


理沙はテーブルに焼きあがったクレープがのった皿を置きながら怪訝な表情を私に向けた。

どうしよう…。説明しずらいな…。





私が答えるより早くにベリーベルを指差された。

確かにそこには誰も座ってないのにお茶が置いてあるからばれるのは当然なんだわ。


無言でうなずく私。なんと答えるべきなんだろう。


「べりーっべりぃ、やったっけ? 雛ちゃんの友達やろ?」


「えーっ! なんで理紗が知ってるの?」

正直驚いた。というよりこの手の怪奇現象もどきに弱い理紗が平然と言ってる方にもっと驚いた。


「巴、ウチかて雛ちゃんとは何度も会ってんねんで。知らんと思う?
 別に呪われたりするもんちゃうんやったら、ウチかて怖ないよ。
 でも巴、事情を聞くってできんの? これってフワフワと浮いてるだけやと思ってたけど。」

「あー、そうなんだ。雛苺と一緒にいるからわかっちゃうよね。そっかそっか。」

妙に感心してしまう。



第一、子供の頃はほとんど見なかったし、その存在を知ったのもかなり後だったからだ。

もともと雛苺自身は人工精霊の扱いが苦手みたいだったしね。

だからあまり表に出さなかったんでしょうけど。

最近になって頻繁に一緒にいるみたいだけど、それだって私が実体化なんてものをやったせいね。


「じゃあ驚かないように先に説明しておくね。それは人魂じゃなくって人工精霊なの。」



「あー、はずれてないと思うけど、気のせいにしといて。
 それだって創るのに何百年もかかったって書いてある本があるくらいだから。
 一応、人間の汗と涙と苦労の結晶なのよ。」

「ふーん…。確かに胡散臭いなあ。それで?」


「それでこれを実体化させることによって…、
 あっ実体化というのは人工精霊を人間と同じ形にかえることなの。
 そうすれば会話だってできるのよ。」


「便利やなぁ。っていうか日常に人工精霊なんておらんから意味ないけどな。」


すごくまともなことを言われている気がする。

たしかに日常にはこんなのいないし、見かけることなんてありえないからだ。


                      …つづく。






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最終更新日  2006/11/30 02:46:00 AM
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