私の人生論 (思考が運命になる)

私の人生論 (思考が運命になる)

2015年06月05日
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カテゴリ: 千の朝
f683



 「魔性の歴史といふものは人々の腦裡に幾千となく蜃氣棲を現はし、またその部分部分を切離して、種々様々にこれを配列し、また自らは姿を晦ましておいて、所謂時代政治屋を操り、一寸思案してはこの人形政治家に狂態の踊ををどらせる。

 踊らされる者は、こんな踊こそ自分等の目的を達することの出来る見事にして且つ荘重なものであると思込んでしまふ。

 斯くして魔性の歴史といふものは人々を歩一歩と思ひもよらぬ險崖に追詰むるのであるが、然し荒れ狂ふ海が平穏にをさまるときのやうに、狂踊の場面から静かに醒めて来ると、どんな者共でも、彼等の狂踊の場面で幻想したことと、現實の場面で展開されたこととは、まるつきり似もしない別物であることに氣がつき、ハテ、コンナ積りではなかつたと、驚異の目を見張るやうになつて来るだらうと思ふ。

- 少し書き過ぎの嫌はあるが、まあ言うてみれはこんなものかな、呵々」

「昭和の精神史」 竹山道雄 新潮叢書





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最終更新日  2015年06月05日 06時22分31秒
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