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maito3377さん
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十返舎一九を初めて真剣に読んだのは、高校を出て一年してからだ。
当時は浪人生で予備校に通っていた。
場所は京大の隣、百万遍にあった。
京都駅には、現在のルネッサンスビルのあたりに市電の外回り線の駅があった。
そんな昔の話だ。
市電は塩小路通りから七条通りを東に向かい、京都女子大の前で大きくカーブする。
上り坂であったために市電は加速と減速の微妙な接点を探りつつカーブするのである。
時には脱線をすることもあった。
脱線と言ってもそんな大げさなものではなく、車輪がレールから外れる。
そんな感じの脱線だ。
乗客はみんな降りて、脱輪の程度によっては一気に嵌め込んでしまう。
市電はまた何事もなかったように走り出すのだ。
その市電はのんびりしたもので、いつもガラガラだった。学生の通学が一段落した頃に乗っていたと言うこともあったろう。
買い物に出かける初老の夫人や仕事に疲れたサラリーマンが多かった。
予備校はもちろん始まっていたが、私がいい加減だったのだ。
市電の中では手持ちぶさたで(予備校生なら単語の一つぐらい覚えろよ)いつも本を読むことにしていた。
岩波の文庫・・・何だか偉くなったみたいでバカな予備校生をカモフラージュするには良かったのかも知れない。
☆一つ100円★一つ70円の時代だった。
その頃、確か「東海道中膝栗毛」は☆☆☆の300円ものだったか。
今でも書庫のどこかに眠っているはずだ。
市電に揺られながらのんびりと読んだ古典だ。今の高校生でも読むのかな。
今回、和本で手に入れた。もちろん読むのが主ではない。資料として。
何となく懐かしい。
☆★
追記
この本は和本の中では小型に属すると思われる。
縦178ミリ、横110ミリの大きさ。
挿絵も初版とは違っており中身も大きさも違う。俗に言う異本というものらしい。
出版年は不明、江戸後期から明治初期か。
印があり米沢大町 川村 金銀不用とあり。
米沢大町は山形県米沢の米沢城の城下町、伊達政宗の生まれた城としても有名。
どうやらその地方の方の持ち物だったようだ。
和本の印に金銀不用という文字が入っているものもあるが、これは一体どういう意味を持っているのだろう。「売り物に非ず」と言うことで、愛蔵書という意味なんだろうか。
當年新板
業起 杤面屋弥二郎兵衛
講元 神田八丁堀 杤面屋喜太八
なんだか、笑っちゃう。
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