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2008.09.03
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カテゴリ: 読後感あれこれ


明治の終り、故郷を追われ北九州若松港に流れてきた男と女。
二人は最下層の荷役労働者となり、度胸と義侠心で荒くれ男を束ね、波止場の暴力と闘う。
男は玉井金五郎、女はマン。男の胸の彫青は昇り龍に菊の花。
港湾労働の近代化を背景に展開する波乱万丈の物語。
著者は本名玉井勝則、金五郎・マンの長男、実名で登場する。(上巻)

時代は昭和へと移る。
金五郎は若松市会議員となり、すでに押しも押されもしない貫禄の親分である。
しかし波止場の近代化の陰に、吉田親分との因縁の対立は徐々に深まる。
マンと彫青師お京、金五郎をめぐる女たちもしのぎを削る。
明治から昭和戦前に至る北九州若松を舞台に展開するロマンティシズム溢れる波乱万丈の物語。
完結。



新聞の書評欄で発売を知り、昔の新聞連載大人気小説ということで
読んでみたくて購入したのはいいが、2年以上寝かせていた・・・。

主人公の玉井金五郎は、ふとした好奇心で腕に刺青をするがヤクザではない。
妻のマンと2人、貧乏にめげず懸命に働いて、争いは好まず正義感が強く人助けを厭わない。

そのため人に好かれ頼られていくが、それを面白く思わぬ悪人たち(こっちはヤクザ)に
理不尽に挑まれても、労働者の過酷な労働条件改善のためには、体を張って闘う熱い男だ。

妻、マンも仕事では男には負けない!と身を粉にして働き、女であるということだけで
男より賃金が安いとは不公平だと考える賢い女。

ここで「党生活者」が現れれば、マンは平林たい子になるかもしれないのだが、
飯場の飯炊きでは、共産主義に触れる術もなく・・・。

上巻はなかなか面白く、時代が明治だと言うのにちっとも古さを感じなかった。
下巻になると金五郎も大出世して、政治がらみの場面が多くなり、話がややもたつく気がするが
筋としては当然の流れで、雰囲気を損ねるものではない。

なお金五郎は女性には堅く、どんなに迫られても困るだけで相手にしないのも、
読んでいてさわやかだ(笑)

『蟹工船』に、人物をきちんと描いて娯楽性を持たせたら
こんなに面白くなるよー、と思ったり。。。?


この小説は、東映のヤクザ映画になったり、村田英雄の演歌にもなっている♪

波も荒けりゃ心も荒い。
度胸ひとつの若松港
恋も未練も波間に捨てて
それが男さ、それが男さ
花と龍~~~♪

たしかこのような歌詞だと・・・。

いつの世も民衆は強いリーダーを求めてやまないものでありんすスマイル





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最終更新日  2008.09.04 00:31:59
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Re:『花と龍』 火野葦平(09/03)  
ばあチャル  さん
さすが読子さん、しぶいですね。火野葦平とはね。わたしには文学史上の作家さんです(汗)

だいたいおいて読子さんが1ヵ月にお読みになる30冊余の中で1冊ぐらいが私の読んだことのある本ですよ。まいった、まいった!
(2008.09.04 19:03:29)

Re:『花と龍』 火野葦平(09/03)  
きたあかり  さん
こんばんはぁ~♪

火野といえば正平じゃないですか・・というぐらい火野葦兵は遠い存在です。 ただ、「花と龍」村田英雄、「麦と兵隊」東海林太郎。このコラボレートは大ベストセラーの証ですよね。 (2008.09.04 21:43:08)

Re[1]:『花と龍』 火野葦平(09/03)  
読子  さん
ばあチャルさん

>さすが読子さん、しぶいですね。火野葦平とはね。わたしには文学史上の作家さんです(汗)

こんばんは。
私の読む「マン」=花と龍、
ばあチャルさんの「マン」=魔の山。この幾千里もの隔たりは(笑)

>だいたいおいて読子さんが1ヵ月にお読みになる30冊余の中で1冊ぐらいが私の読んだことのある本ですよ。まいった、まいった!

我ながら読書傾向が偏頗な気がしてますが、大衆小説に淫して止められず。2年越しの未読本が減ってホッとしました(ついでにブログへの気力も回復)
(2008.09.04 22:07:13)

Re[1]:『花と龍』 火野葦平(09/03)  
読子  さん
きたあかりさん

>こんばんはぁ~♪

こんばんは。まだ蒸しますねー。

>火野といえば正平じゃないですか・・というぐらい火野葦兵は遠い存在です。 ただ、「花と龍」村田英雄、「麦と兵隊」東海林太郎。このコラボレートは大ベストセラーの証ですよね。

火野正平・昔の女たらし。小鹿みきが尽くして捨てられた男(猿みたいな顔なのになぜモテル?)当時の謎(笑)

昔は流行小説と映画と歌謡曲が連結していたのですね。
今は国民愛唱歌(?)が生まれる小説なんてないよね~
古いやつだとお思いでしょうが、古い本が面白いので
止められません~~。

-----
(2008.09.04 22:26:51)

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