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という本を読みました。著者は05年の芥川賞受賞作家です。
主人公はおそらく親に捨てられた施設出身の刑務官。彼の心の葛藤(はさまれていたキャッチコピーには「人間の光と闇」とあります。)ー最後はめでたく?穏やかに治まっていくーが描かれています。
受刑者S(連続婦女暴行犯)の主人公への言葉
「 倫理や道徳から遠く離れれば、この世界は、まったく違ったものとして、人間の前に現れるんです。ー
太字はインテグラル、以下同 ー
まるで何かのサービスのように。まあ私の場合、勇気を必要としましたけど。ちゃんと計画を練れば、簡単に捕まるものじゃない・・・。~(中略)私は自分を解放しました、すごかった。人生がまったく別のものになった。風俗のように、同意のもとのセックスでは、もう興奮しなくなっていた。興奮。いいですか?人生のキーワードは、興奮ですよ」
「自分の好みや狭い了見で、作品を簡単に判断するな」
「自分の判断で物語をくくるのではなく、 自分の了見を、物語を使って広げる努力をした方がいい。
そうでないと、お前の枠が広がらない」
主人公の未成年殺人犯への言葉
「いい、いいからお前は控訴しろ。裁判でのお前の供述と違う。控訴してもお前の死刑の判決は変わらない。でも事実を言わなければならない。事実を言ってから、死刑になれ。俺は死刑にはどうしても抵抗を感じるよ。死刑には色々問題があるのもそうだけど、 人間と、その人間の命は、別のように思うから。
・・・・殺したお前に全部責任はあるけど、そのお前の命には、責任はないと思っているから。お前の命というのは、本当は、お前とは別のものだから。~」
上司の主人公への言葉
「~俺が言いたいのは、死刑を、もっと確かなものにして欲しいということだよ。 マスコミや世間が騒ぐか騒がないかで、影響されるようじゃたまらない。
年齢だってそうだ。被害者からすれば、それが十七歳だろうか十八歳だろうが、関係ない。なのに、十八歳を一日でも過ぎれば死刑で、一日でも達してなければ死刑にできない。だいたい、十八歳ってなんだ」
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