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小説は20代前半ごろまではよく読んでいたが、その後30年間はあまり読んでいない。書店で何回か立ち読みしたこの本をブックオフで買ったのは、少し読んだことがあり、よくわからなかった氏の小説が世界中で読まれているのはどうして?と思う、そういう楽しいとは言えない動機からである。
この本は18編ーインタビューの数え方として「 編 」が正しいのか自信ないーのインタビューから成る。
インテグラルの印象: 正に神秘的な創作方法
p55「~僕は自分の中にも 底の底の方で物語が湧いている んだってことを、たまたま偶然見つけた人間だから、その幸運について感謝する気持ちがすごくあるんです。~自分の中の物語性のようなものは、僕にとってはこれまで生きてきたごく普通の人間としての日常とは別なところで、一種の 神秘的なもの として存在しているんです。~」
インテグラルの印象: ちょっと残念な気がした。村上氏はニューエイジ・スピリチュアルには興味ないという。
ー「~あなたの小説はとてもリアリスティックなときもあれば、とても形而上的になるときもある。」
p21「僕は奇妙な物語を好んで書きます。どうしてかはわからないけどそういうweirdnessに煮とても惹かれるんです。僕個人について言えば、僕は極めてリアリスティックな人間です。ニューエイジみたいなものには全く関心がないし、~信じる信じない以前に関心が持てない。~不思議なことですね~ この世界やこの社会のリアリティーを描こうとすればするほど、それは非リアリスティックな物語になっていく。ー 強調はインテグラル、以下もー~」
論理的に説明できないものごとに遭遇したことはありますか?
p174「僕は論理的な解析ということに、あまり重きを置いていません。むしろ論理的に解析できない、説明できない、という種類のものごとを好みます。しかし超自然的なものごと、オカルト的なものごとを愛好するわけではありません。僕はそういう種類のものごと~にはほとんどまったく興味をもっていません。~僕が個人的に興味を持っているのは、 人間が自分の内側に抱えて生きているある種の暗闇のようなものです。 ~僕はそれらのものごとをしっかりと観察し、物語というかたちで、そのままリアルに描きたいのです。解析したり、説明したりするのではなく。」
ー神戸出身のひとりの男がグローバルな作家だと言われる所以はどこにあると自分は考えますか?
p188「 僕は僕の心の中に深く暗い豊かな世界を抱えているし、あなたもまたあなたの心の中に深く暗い豊かな世界を抱えている 。~我々は 場所とは関係なく 同質のものを、それぞれに抱えていることになります。そしてその同質さをずっと深い場所まで、注意深くたどっていけば、我々は共通の場所にー物語という場所にー住んでいることがわかります」
次の二つは普通の人が言ったらオカルト扱いされそうな発言ではないか。
ー~あるいは兵士が生きたまま皮を剥がれるときでも?そういうシーンを書いていて、動揺はしませんか?
p25「~何かについて描写すると き、僕は必ず その場に物理的に居合わせます 。 ー 強調はインテグラル、以下同ーそこがどんなな場所であるのか、僕には手にとる ようにわかります。その暗闇を実感もします。~」
ーところで、小説の中で人が消えるのは、今回に限らないですね?
p53「そうで すね。僕は 現実でも 、ある日誰かが消えてもおかしくないと思って生きている。~」
インテグラルの印象 :そうかこういう人なんだ。本人が言うのだから納得する。
p352「~僕はごく普通に生活している人間です。地下鉄に乗って、そのへんをぶらぶら散歩して、スーパーで買い物をして、食事を作ります。机に向かってものを書いているときは、僕はあるいは特別な存在になるのかもしれません。でもそれ以外の時間、僕は普通のそのへんの人間にすぎません。~」
まだ全部を読んでいない。次はこの本に書いてあることとニューエイジ・スピリチュアルとの相似について書くかもしれない。
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