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2009年07月02日
テーマ： エコライフの工夫♪(812)
カテゴリ： 自然
同級生のＭ氏は温泉街から外れた農村部の出身です。子どものころ、しばしば老母に手をひかれ、山中の温泉街にやってきたのですが、その目的はなにか分かりますか？
うんこを買いに来たのです。
年配の方ならはは～ん、とナットクして頂けるでしょう。当時の農家にとって人の糞尿は大事な肥料でした。人間の消化器は完全に養分を吸収するわけではなく、しかも人体に不要でも食物にとって大切な栄養素が含まれているとか。そこで、農家の方々は遠路より糞便を取りに来られたのです。しかも、わずかとはいえちゃんと代金を置いていきました。つまり、当時のうんこは立派な「有価物」だったのです。それが、農作物の肥料として再利用され、数世紀にわたる循環型社会を形成していたのです。
ところが、都市化が進むとともに排泄物の大量蓄積は公衆衛生上の問題を引き起こします。「カネ目当てから親や土地を棄て、都会で糞をためて疫病の巣窟を作り上げたのが近代社会だ。浄化槽や下水処理、本来は不要であったインフラに無駄であり莫大な経費が注入された。それが今地方まで及んでいる。結局エコエコと正義感ズラをしている連中が、その利権をむさぼっているにすぎない」というのがＭ氏の主張です。
農薬や化学肥料をやめ、都会のガーデニングや作物栽培には自分のウンコや小便をふりかける。それでどうだ。非衛生的だって？ なにを言ってるんだ。半世紀前の当時、Ｏ157やノロウイルスがあったかね？ とＭ氏はフン憤しながら私に言いました。
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