サルには無理な「起業と会社成長に活かす時代の流れのとらえ方!」

サルには無理な「起業と会社成長に活かす時代の流れのとらえ方!」

2005/09/11
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カテゴリ: 日経ビジネス
今号は、「日経ベンチャー」9月号と「日経ビジネス」9.5号から記事
を紹介します。


■ 目 次
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
[1] 「日経ベンチャー」9月号から
[2] 「日経ビジネス」9.5号から
[3] 編集後記
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■ 内 容


─────────────────────────────  

 最近の全国産業天気図でも、地方の景気は曇天模様の厳しさを反映
 しており、「東京や大阪で商売している人が羨ましい」と嘆く
 地方の経営者が一段と増えているといわれる。

 しかし、狭いながらも広い日本である。「地方の壁」など無い!
 と吠える5人の猛烈な経営者がいるという。その内の4人を紹介
 します。

 ★人気のたこ焼きチェーン「築地銀だこ」展開するホットランド(
  http://www.hotland.co.jp/)の本社は群馬県の桐生市にあるが
  1997年から8年で直営・FC合わせて約330店舗、売上は116億円


   地方のビジネス環境の厳しさを「少ない人口でリピート率を
   高めること、そして地元に根付くこと」を考え抜き自信を得て
   からの東京の進出は容易であったと佐瀬守男社長は振り返る。

 ★ジーンズの素材デニム生地の一貫生産メーカーのカイハラ
  (http://www.kaihara-denim.com/)は、繊維アパレル業界の「製造

  固執する。

   貝原潤司社長は「少々高くても、良い生地を作り納得してもらう
   には、地域の人々と共に歩む。地方は土地が安く手に入る
   メリットもある」と県内6工場体制をとる。

 ★日本の有数の米産地で昨年の中越地震発生地の近くの新潟県魚沼に
  本社を構える雪国まいたけ(http://www.maitake.co.jp/)は
  大平善信社長の主力商品マイタケが全国的に有名である・

   大平社長の成功は、天然マイタケの人工栽培による生産に
   従来の農協を通さず、自前の流通経路を作り上げたことによる。

 ★10代後半から20代前半の若い女性を対象にした婦人服で急成長
  を遂げ「婦人服のユニクロ」の異名をとるハニーズ
  (http://www.honeys.co.jp/は、福島県いわき市に本社を置く
  東証一部の会社である。

   当社は、デザイナー等25人を毎週火、水曜日に東京の繁華街に
   調査に行かせたり、全国420店舗からのFAXレポート提出や
   会社経費でファッション雑誌を購読する50人の社内モニター制
を導入している。江尻義久社長は「物流を『アウトソーシング
したほうがいい』は都会の発想で、地方は自前がいい」という。


(コメント)

 ●地方を本拠に全国的に事業を展開する上記の会社に共通している
  ことは、1)地方の安いコスト(土地、人件費、物価)を活用
  している。2)地方の人のもつ勤勉性や高い能力 3)共働き
  比率の高さ=女性の活用度の高さ 4)テストマーケティング場=
  失敗しても素早く撤退が可能でリスクが低い。
  が挙げられるのではなかろうか。

 ●しかし、何よりも彼らの事業の底辺には『地元への愛着であろう』
  それぞれが、自分が育った地元の活性化や繁栄或いは地元への
  恩返しを願っている。

 ●その典型的な人と言えば、カト吉(http://www.katokichi.co.jp/)
  の加藤義和社長であろう。
  瀬戸内海での水産加工から冷凍食品分野で今やジャカルタ、中国に
  工場を持つも、本社は香川県観音寺市に構えたままである。

 ●今やインターネットや携帯電話等の普及そして新幹線、空港の整備
で、「東京と地方」の距離は殆ど無いも等しくなっている。
  現に北海道の水産加工会社が「楽天」市場を通して以前のルートの
  何倍もの売上げをあげている。

 ●最新の「日経ビジネス」9.12号は特集『工場は日本へ帰る』で
  工場の国内回帰を掲載しているが、この受け皿は豊富な人材と安い
  人件費の地方であろう。現に九州は今空前の工場建設ラッシュが
  続いている。

 ●これからの地方の牽引役は、県や市役所でなく大学であり若手の
  経営者であり、彼らが東京等大都市に流失した研究者や経営者・
  ビジネスマンの呼び戻しや研究会を積極的に図ることでは
  なかろうか。



[2]「日経ビジネス」9.5号から 
─────────────────────────────  

 あの土地バブルが弾けてから10数年になり、大手銀行の不良債権の
 処理も漸く終了し、「土地バブル」を忘れかけようとしている。

 しかし、東京では新たに「マンションバブル」が膨張しているという。
 それを「日経ビジネス」9.5号がとりあげている。

 ★04年7月東京都立大学跡地に建った総戸数772戸の大規模
  マンション「深沢ハウス」の内売れ残りの2棟124戸を
  不動産ファンド運営のパワーマネージメント(東京都港区)が
  取得した。

 ★「六本木ヒルズ」の近隣の27階建てのタワーマンションを
  今年4月東京証券所に上場するREIT(不動産投資信託)の
  日本レジデンシャル投資法人がセコムホームライフから約85億円
  で購入したとも例示している。

 ★そして今やどのマンションがファンドに落ちるのかが不動産業界の
  話題で持ちきりの「ファンドバブル」時代であるという。
  更にバブル崩壊後絶えて久しい「地上げ屋」まで息を吹き返して
  いるという。

 ★現在のマンション価格は、年間の家賃収入/物件価格 X 100=
  利回り(%)を尺度としている。バブル期の「土地神話」に対し
  「利回り神話」と言われる。

 ★しかし、その利回りを支える家賃が10~15%にも及ぶ「値引き」
  現象が都内で起きているという。「賃貸マーケットの変調」の
  背景は取得したマンションを賃貸する投資ファンドが相次ぎ、
  賃貸物件の供給が増えたことによる。
  彼らの説明資料に使う「想定利回り」は「空想利回り」という人
  もいる。

 ★今後の懸念は、投資ファンドが「金利上昇」と「賃料下落」に
  どれだけ耐えれるかである。REITの借入比率が50%では、
  「調達金利1%UP」と「賃料収入25%DOWN]で配当がゼロになると
  予想する。

 ★最近はまたマンションを所有する「サラリーマン大家さん」の
  なし崩し的な賃料引下げが相場の崩すという懸念が浮上している。


(コメント)
 ━━━━
 ●漸く「バブル」の悪夢から目を覚めたかと思いきや、世界的な
  過剰流動性や銀行の貸出先不足がまたしても、東京都心のオフィス
  ビルにミニバブルをつくり、次いでマンション業界にファンド
  バブルをもたらそうとしている。

 ●バブルの膨張を停止したり防止は、金融行政等に頼るしかないが
  これからマンションを所有しよう或いは既に所有している人は
  今号特集の後半の「駅別マンション購入安全度」を参照して
  売却や移転を検討する必要があるかもしれない。

 ●更に本誌で警告しているが、自分のマンションに投資ファンドが
  入り込んだ場合に備え、少なくとも管理組合の有無、管理規約を
  調べておくべきである。

 ●少子化や団塊世代の退職、予知されている東海地震による人口の
  都心回帰のリスク、外国に見られる東京のスカート(周辺)地域へ
  のビジネス機能の分散そして豊かなライフスタイル指向等を考える
  とマンションの所有より賃貸がこれからは一段と増加すると考える。

 ●いずれにしろ「バブル」の再来だけは回避してもらいたい。
  そのためには素人は、安易に「不動産」で浮利を追わないことで
  ある。REIT(不動産投資信託)の購入も含めて!




[3]編集後記
─────────────────────────────

今日は、日本の将来を決める近年にない大切な「衆議院選挙」です。

今回の期日前投票が前回の「不在者投票」を上回る関心の高さですが

この選挙結果で明日からの仕事に張り合いがでるか、手につかない事態

になるか?

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        会社を成長・永続させる経営研究塾

                代表 蛯谷 正治

     ブログ http://blog.melma.com/00120950/
        又は http://plaza.rakuten.co.jp/bizchart/

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Last updated  2005/09/11 03:38:50 PM
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