ぶたりしあす
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それは、電車の中での事。乗車率150パーセント位の狭い車内で一人家路へと向かっていた時だった。バンッ!電車が急停車をしたせいで、後ろに立っていた人と思いっきりぶつかってしまった。「痛ってーなー」と思って後ろを睨みつけるとそこには、背の高く、短髪で、華奢な割にがっちりした腕の、自分好みの好青年が立っていた。シャープに整った顔は、元水泳選手の宮下純一にそっくりだ。申し訳なさそうに彼は僕の方を向くと、僕は何だか照れくさくなった。前を向き直して、一駅二駅過ぎた頃だろうか。自分の手のひらの上に柔らかく暖かいものがのしかかった。周りをよくよく見ていると、さっきぶつかった青年が僕の手をぎゅっと握っていた。その握られた手を僕は強く握り返した。電車は更に、一駅、二駅と過ぎていった。切ないほど強く握られていた手を離したくはなかった。この時間が永遠にあればと思った。でも、そんな願いも空しく、自分が降りる駅に着いてしまった。握られていた手を振りほどき、外に出ると彼が僕の後ろをついてきた。そして、僕らが一緒に向かった先は…って言う妄想をしてたら、もうこんな時間になってますた。お腹すいたー。
2009/09/03
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