音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2014年02月18日
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テーマ: 洋楽(3405)
驚きの質を誇る未発表音源集


 1991年にリリースされたスティーヴィー・レイ・ヴォーン(Stevie Ray Vaughan)の未発表音源集がこの『ザ・スカイ・イズ・クライング』。既に別の機会(参考記事: 『ファミリー・スタイル』 『テキサス・フラッド~ブルースの洪水』 )に紹介したように、彼はエレクトリック・ブルースのひとつの頂点を築いた白人ギタリストで、1990年に航空事故で亡くなっている。

 本盤はスティーヴィー死去の翌年、兄のジミー・ヴォーンが未発表音源をセレクトして編んだ追悼盤である。亡くなったアーティストのみならず、現役の大物についても、未発表音源の“蔵出し”というのは近年よくあるパターンで、スティーヴィーの場合は没後すぐにそうした未発表音源の新規リリースをやったわけだ。とはいえ、近年のいろんなアーティストの未発表音源リリースを聴いてみてしばしば感じるのは、残念ながらその多くは、結局のところ“蔵出し”に過ぎない。つまりは、いくら演奏レベルやその内容がよくても、やっぱりアウトテイクであって、正式リリース盤にかなわないという事態である。

 ところが、不思議なことに、このアルバムは全くそうした例に当てはまらない。音源としては、1984~89年の録音を再編集したものだが、編集盤にありがちな“出涸らし”感はゼロと言っていい。つまるところ、とにかく質が高い未発表音源集なのである。

 1.「ブート・ヒル」はこれぞ彼らしい演奏の一つ。かと思えば、表題曲の2. 「ザ・スカイ・イズ・クライング」 はブルースマンらしい曲調でギターを抱えた姿が目前に浮かぶ。4.「リトル・ウィング」は、かのジミヘン・ナンバーだけれども、これまた外せない名演奏。かと思うと、ジャズ・ギタリストのケニー・バレルの8.「チトリンズ・コン・カルネ」では、ブルースだけにに止まらないギタリストとしての懐の深さが顕わにされているといった印象。

 死後の未発表音源集ということもあり、アルバムとしての統一感には必ずしも期待できないかもしれない。けれども、個々の楽曲の演奏の質の高さは、そこいらのアルバムよりもはるかに上を行っている。飛行機事故という衝撃的な亡くなり方で、しかもその直後に編まれた盤ということもあって、余計に思い入れが入ってしまうかもしれないが、“もっと聴きたかった”、“もっと演奏していてほしかった”とうい思いを新たにさせてくれる1枚だと思う。







1. Boot Hill
2. The Sky Is Crying
3. Empty Arms
4. Little Wing
5. Wham
6. May I Have a Talk with You
7. Close to You
8. Chitlins con Carne
9. So Excited
10. Life by the Drop

1991年リリース。







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