音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2016年08月22日
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テーマ: Jazz(2003)
カテゴリ: ジャズ




「モーニン」 や「ダット・デア」、あるいは「ディス・ヒア(ジス・ヒア)」の作者としても有名なソウル・ジャズのピアノ奏者、ボビー・ティモンズ(Bobby Timmons)。これまでこのブログでは、 J・ジェンキンスとC・ジョーダンとの共演盤 、そして彼名義の名盤 『ジス・ヒア(This Here Is Bobby Timmons)』 を取り上げている。今回は、同盤の次の年(1961年)に実況録音されたトリオ編成による『イン・パーソン(In Person)』というライヴ演奏盤を取り上げてみたい。

 上でソウル・ジャズと書いたけれども、ティモンズのピアノの特徴を抽象的な“ジャンル”ではなくて、もう少しわかりやすく言い表す方法はないものかと思ったりすることがある。少々大胆な意見かもしれないが、彼のピアノは“いかに鍵盤を感動的に叩くか”が主題ではないだろうか、などと思ったりすることがある。誤解のないように言うと、美しいフレーズが飛び出すことはもちろんあるし、でも、ただ粘っこいとかいうわけでもない。要は、ゴスペルやブルース、はたまたソウルといったルーツに根ざした独特の間合いと感覚があって、結果的にピアノを“弾く”というよりは、鍵盤をどう“叩く”かが、ネックになっているのだろうという気がするからである。

 聴きどころと言えそうな曲をいくつか挙げておきたい。1.「枯葉(Autumn Leaves)」は超有名曲だけれども、淡々とした演奏の中にボビー・ティモンズ節が満載で、本盤中でベスト曲だと個人的には思う。4.と10.はともに「ダット・ゼア」なのだけれど、1分弱のテーマのみの演奏。ただしCDでは追加曲として、フル・レングス・ヴァージョンも収められている(これがなければ、この有名曲に期待する人には少々ストレスになりそう)。さらに、ちょっと変わったところでは、9.「ソフトリー・アズ・イン・ア・モーニング・サンライズ(朝日のようにさわやかに)」。ロン・カーターのベースが大活躍の一方で、ボビー・ティモンズの控えめなピアノがうまく調和している。ついつい聴き手というものは先入観に振り回され、ボビー・ティモンズと言えば、ソウルとかファンクとかのイメージで聴きどころを求めてしまいがちだけれど、本盤については、上記の1.や9.に注目するというのもいいのかもしれないと思ったりする。


[収録曲]

1. Autumn Leaves

3. Goodbye
4. Dat Dere (Theme)
5. They Didn't Believe Me *CD追加曲
6. Dat Dere (Full-length) *CD追加曲
7. Popsy
8. I Didn't Know What Time It Was
9. Softly, As in a Morning Sunrise
10. Dat Dere (Theme)


[パーソネル、録音]

Bobby Timmons - piano
Ron Carter - bass


1961年10月1日録音(ヴィレッジ・ヴァンガードでの実況録音)。




  ​
ボビー・ティモンズ・トリオ・イン・パーソン+2 [ ボビー・ティモンズ ]





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Last updated  2016年08月22日 02時59分01秒 コメントを書く


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