音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2019年01月07日
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テーマ: 洋楽(3318)
派手さはなくとも病みつきになる好盤


 『枯れ木(Bare Trees)』は、1972年発表のフリートウッド・マック(Fleetwood Mac)のオリジナル・アルバムとしては6作目に当たる。当初はピーター・グリーンを主役にブルース・ロック路線だった彼らだったが、そのグリーンは 『ゼン・プレイ・オン』 を最後にバンドを去る。これと重なって同作から参加したのがダニー・カーワン(Danny Kirwan)で、やがてボブ・ウェルチも参加して新体制へと変わっていく。

 そんなバンドの変遷の中で、本盤はカーワンが主導し、かつ彼の在籍最後(カーワンもまた飲酒が原因の神経衰弱で脱退を余儀なくされる)の作品となったものである。そのようなわけで、アルバム全体のうち半数の曲をカーワンが担当し、その他はボブ・ウェルチやクリスティン・マクヴィー(ジョン・マクヴィーの妻で元 チキン・シャック のメンバー)らの曲が占める。

 全体的に地味な印象で、どぎつい派手さはない。どちらかというと淡々としていると言ってもいいかもしれない。上記のようにブルース・ロック路線ではなくなっているので、そういうイメージに当てはまるギターの聴きどころのようなものも目立ってあるわけではない(ただし、そういうイメージに拘らなければギターの聴きどころは多い盤であるとも思う)。ともあれ、どこかしら、ややマニアックな淡々とした雰囲気の演奏にのみこまれて中毒症が発症しそうというのが筆者の印象である。2つの全盛期に挟まれているからといって忘れ去られるのはもったいない盤で、例えば、1.「チャイルド・オブ・マイン」や、表題曲の5.「枯れ木」なんかはその中毒症の入口である。

 あと、注目の曲としては、6.「悲しい女(センティメンタル・レイディ)」。アメリカやカナダでシングルとしてヒット(ビルボード8位、キャッシュボックス4位)したことから、本盤の中では比較的知られたナンバーである。アルバム全体のトーンからするとやや異なる気もするが、ボブ・ウェルチのよさが発揮された名ラヴ・ソングである。それから異彩を放つのはクリスティン・マクヴィーによる2曲、3.「ホームワード・バウンド」と8.「あなたの愛を(スペア・ミー・ア・リトル・オブ・ユア・ラヴ)」。特に前者の疾走感のカッコよさには、個人的に完全にKOされてしまう。


[収録曲]

1. Child of Mine

3. Homeward Bound
4. Sunny Side of Heaven
5. Bare Trees
6. Sentimental Lady
7. Danny's Chant
8. Spare Me a Little of Your Love
9. Dust
10. Thoughts on a Grey Day

1972年リリース。




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Last updated  2019年01月07日 23時48分56秒
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