音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2019年09月17日
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テーマ: 洋楽(3405)
デイヴ・ウォーカー再在籍時の迫力ライヴ盤


 サヴォイ・ブラウン(Savoy Brown)は、キム・シモンズ率いるブルース・ロック・バンド。1965年から既に半世紀以上存続しており、メンバーも次々と入れ替わっているが、初期のこのバンドのヴォーカルはクリス・ユールデンで、ファンの中には彼のヴォーカルこそサヴォイ・ブラウンの声だという人も少なくないだろう。

 ユールデンは1970年にバンドを去り、その後に短期間(1971~72年)ヴォーカルを担ったのはデイヴ・ウォーカーだった。そのウォーカーもまたすぐにバンドを抜けてしまうのだけれど、1980年代後半になって、再びウォーカーがサヴォイ・ブラウンに合流している(1986~91年)。この時期のライヴ・パフォーマンスを収録したのが、この『ライヴ・アンド・キッキン(Live and Kickin’)』なる盤である。

 そのようなわけで、この演奏がサヴォイ・ブラウンというバンドを象徴しているかと言われると、そうは言い難い。実際、代表盤を1枚・2枚挙げよと言われたなら、初期の盤に落ち着くことだろう。とはいえ、本ライヴ盤は、演奏レベルが高く、バンドとしてのまとまりも見事に体現されており、聴き逃がすにはもったいない好パフォーマンスを提示している盤なのである。

 CD時代だけあって70分を超える全11曲(うち1トラックはメドレー)が収められている。圧巻は6.「メドレー(グレイテスト・ヒッツ)」。バンドの代表的ナンバー5曲を演奏しており、最後はキム・シモンズのギターソロで締め括っている。演奏後の余韻とMCが若干間延びしているように思うが、これがなかったら完璧と言っていいように思う。他に注目したい演奏としては、筆者的にサヴォイ・ブラウンの持ち曲としてお気に入りの2.「悲しいへだたり(アイ・キャント・ゲット・ネクスト・トゥ・ユー)」。元はテンプテーションズのヒット・シングルだが、ウォーカー脱退直後のアルバムで披露されたナンバーをこの編成で取り上げているというのは、時代の移ろいを感じさせる。あと、アルバム末尾の11.「ブギー(ヘイ・ヘイ・ママ)」も聴き逃がせない。この曲の演奏における勢いと迫力、そしてシモンズのギターを中心としたパフォーマンスの高さも、本盤の重要な聴きどころと言っていいように思う。


[収録曲]

1. Heartbreaks Make You Strong
2. I Can't Get Next To You
3. 15 Miles To Go

5. Since You've Been Gone
6. Medley (Greatest Hits)
 (A). I'm Tired
 (B). Hard Way To Go
 (C). Louisiana Blues
 (D). Street Corner Talkin'
 (E). Hellbound Train
 (F). Guitar Solo
7. Bad Intentions
8. Poor Girl
9. Wang Dang Doodle

11. Boogie (Hey Hey Mama)

1990年リリース。




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Last updated  2019年09月17日 09時14分49秒
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