音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2020年04月21日
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ソウル感のあるロックを聴かせる初ソロ作


 ブルース・スプリングスティーンのE・ストリート・バンドのメンバーとして活動してきたリトル・スティーヴンことスティーヴ・ヴァン・ザント(Little Steven, Steve Van Zandt)は、1984年にソロに専念すべくバンドを脱退した。けれども、その前の段階で実はソロ名義のファースト作を発表していた。そのアルバムというのが、1982年発表の本盤『メン・ウィズアウト・ウィメン(Men Without Women)』である。

 録音を開始したのは1981年末のことで、E・ストリート・バンド(B・スプリングスティーン自身も3., 4., 8.の3曲にコーラスで参加している)やアズベリー・ジュークス(盟友サウスサイド・ジョニーのバンド)、さらにはマイアミ・ホーンズのメンバーが参加した。さらに、1982年に入るとそれ以外のミュージシャンも集められ、夏には“ディサイプルズ・オブ・ソウル(ソウルの使徒たち)”としてライヴも行った。そして、上記の通り、“リトル・スティーヴン&ザ・ディサイプルズ・オブ・ソウル(Little Steven & The Disciples of Soul)”という名義で秋にリリースされたのが本盤ということになった。

 全体としては、B・スプリングスティーンやS・ジョニーのアメリカン・ロック然とした作品群とは毛色が異なり、ソウルフルなロックといった印象の盤である。もともと彼らの楽曲を手掛けていただけあって、収録の全曲がリトル・スティーヴンのペンによるものとなっている。

 個人的な趣味も含めつつ、もっともお勧めなのは、1. 「ライイン・イン・ア・ベッド・オブ・ファイヤー」 と7. 「プリンセス・オブ・リトル・イタリー」 。前者はスティーヴ節が全開のロック・ナンバーで、粘っこいヴォーカル(好みは分かれるかもしれないが、筆者はこれが大好きだったりする)が印象的である。対して、後者は叙情性のあるスロウ・ナンバーで、本盤特有のソウル感もよく出ている好曲だと思う。これら2曲に顕著に表れているが、アルバム全体を通じて、サウンドづくりと全体の中でのギターの使い方がうまいと個人的には強く感じている。本来的にはギタリストであるリトル・スティーヴンだが、“ギターを聴かせる”ことにはさほど執着せず、むしろ、“ギターを効果的に使う”ことを考えていたのではないかと思う。その結果、上記1.(特にエンディング)のようにギター・サウンドが強く出る曲もあれば、7.のようにおとなしく、しかし印象的カッティングは聴き手の印象に残るようにするなどの工夫をしたのだろう。

 他を見ても捨て曲はほとんどないのだが、敢えて聴き逃がせないナンバーをあといくつか挙げておきたい。3.「アンティル・ザ・グッド・イズ・ゴーン」は、ホーンが効果的に使われていて、ヴォーカルもじっくり聴かせる好曲。5. 「アンダー・ザ・ガン」 は、サウンド的にも内容的にも次作以降(『ヴォイス・オブ・アメリカ』や 『フリーダム―ノー・コンプロマイズ』


[収録曲]

1. Lyin' in a Bed of Fire
2. Inside of Me
3. Until the Good Is Gone
4. Men Without Women
5. Under the Gun
6. Save Me
7. Princess of Little Italy
8. Angel Eyes
9. Forever
10. I've Been Waiting






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