音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2021年12月06日
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自然体のカッコよさの極致


 “人は第一印象が8割”などと言われることもあれば、その一方で、“人は見かけじゃない、中身だ”などと言われたりもする。見てくれがすべてではないにしても、見かけだけを繕うのには限界がある。裏を返せば、“中身”は何らかの形で“外見”に反映されるというのもまた真なのかもしれない。

 そんな真理(?)を知ってか知らずか、中身をそのままにさらけ出したかのような作品と言えそうなのが、ロリー・ギャラガー(Rory Gallagher)の『ブループリント(Blueprint)』である。ソロとしてのスタジオ第3作(1973年発表)で、“自然体”のロリーの姿がそのままアルバムになったかのような、つまりは、彼の“人となり”が、そのまんま音楽化されたという印象を筆者は抱いている。

 上記のような観点から、注目したい曲をいくつか挙げてみたい。何と言っても筆頭は、1.「ウォーク・オン・ホット・コールズ」。この曲を聴くたびに思うのだけれど、これと同じパフォーマンスをそんじょそこらのミュージシャンがやっても、ただのキザ野郎になってしまう。ロックに、ブルースに、ギターに生きる彼の自然体だからこそ、聴き手はそこに魅力やカッコよさを見ることができるのだと思う。

 続いて、5.「レイス・ザ・ブリーズ」はギターがなかなか聴きどころになっているのだけれど、このプレイもまた体から自然と滲み出ている感じがとくに伝わってくる。ギターだけではない。上の1.に加えて、6.「セヴンス・サン」のヴォーカルも自然体。決して、ヴォーカリストとしての技量がどうとかという問題ではない(どちらかというと彼のヴォーカルは詞を言い放つというか歌い放すような調子である)。このリズムや楽器と完全にシンクロした歌い手という側面も、筆者が思うにロリー・ギャラガーの外せない魅力なのである。

 ついでにあと二点ばかり、付け加えておきたい。アコースティックな演奏もロリー・ギャラガーの魅力で、本盤では、3.「バンカーズ・ブルース」とインスト曲の7.「アンミリタリー・トゥー・ステップ」が注目。それから、2000年のリマスターによって最後の2曲が追加されているが、これら2曲もアルバム本編の収録曲に負けない好曲・好パフォーマンスだと思う。


[収録曲]

1. Walk on Hot Coals
2. Daughter of the Everglades

4. Hands Off
5. Race the Breeze
6. Seventh Son of a Seventh Son
7. Unmilitary Two-Step
8. If I Had a Reason
~以下、リマスターCDのボーナス・トラック~
9. Stompin' Ground
10. Treat Her Right

1973年リリース。




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ブループリント +2 [ ロリー・ギャラガー ]


【輸入盤CD】Rory Gallagher / Blueprint 【K2018/3/23発売】(ロリー・ギャラガー)




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Last updated  2021年12月06日 01時37分41秒
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