音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2022年04月09日
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テーマ: 洋楽(3405)
現代UKバンドのギタリストによるファースト・ソロ作


 ダンカン・ロイド(Duncan Lloyd)は、2000年にマキシモ・パーク(Maxïmo Park)を結成したイギリス出身のギタリスト。マキシモ・パークは、2003年にポール・スミスを迎え、2005年にファースト作を発表し人気を獲得していく。その一方で、ダンカン・ロイドがバンド活動と並行して制作し、2008年にリリースしたソロ・アルバム作品が、この『シーイング・ダブル(Seeing Double)』である。

 21世紀に入り、サイケやパンクどころか、オルタナの名で括られたり分類されたりするロックすらも一巡した後の時代。そんな時代的な流れの中で、それがうまく消化され、音に体現されている好盤というのが、このアルバムを最初に聴いたときの、筆者の第一印象だった。実際、彼の中には1990年代のインディー・ロックやガレージ・ロックなどリアルに体験した音楽と、それ以前のロック史の積み重ね(邦盤ライナーによれば、例えばキャプテン・ビーフハートなんかにも触れている)の双方が流れていると言えそうだ。

 特に注目したいナンバーをいくつか挙げておきたい。筆者が気に入っているのは、1.「セヴン・レターズ」や4.「ナイトフライ」といった、本盤収録曲の中では“やや地味”なナンバー。表題曲の8.「シーイング・ダブル」もどちらかと言えば、その流れに近いかもしれない。あと、アコギに持ち替えての6.「ヴィクトリー・アンド・サレンダー」と、10.「アナザー・チャンス」は、いずれもシンプルながら聴き手を妙に惹きつける魅力があり、聴けば聴くほどソングライティングのよさに頷いてしまう。

 日本盤ではさらに地味な2曲が追加されているが、それらを含めても総収録時間は38分弱。本来の10曲だけなら30分ちょっとなので、一気に聴けてしまう。それでもって、この長さの中に詰まっている曲の密度は、なかなか濃いものだと言えると思う。


[収録曲]

1. Seven Letters
2. Make Our Escape
3. Suzee

5. Misfit
6. Victory and Surrender
7. You Are Partly to Blame
8. Seeing Double
9. 3 Times Over
10. Another Chance
~以下、日本盤ボーナス・トラック~
11. All Ours (I Guess I’m at a Loss, Part 2)
12. Waiting for Thee

2008年リリース。




 ​
【国内盤CD】ダンカン・ロイド / シーイング・ダブル




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Last updated  2022年04月09日 17時55分21秒
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