ハードロックとヘヴィメタルというのは、その境界線が時に不明瞭で、国やら時代やら、あげくの果てには評論家によって定義が大きく異なったりする。1979年にイギリスの音楽誌で“NWOBHM”(ニュー・ウェイヴ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィメタル、New Wave Of British Heavy Metal)なる言葉が現れ、この辺りから“ヘヴィメタル”という表現が一般化していったようである。こうした時期を代表する盤の一つとして筆頭に挙げられるのが、ジューダス・プリースト(Judas Priest)の『ブリティッシュ・スティール(British Steel)』だと言えるだろう。