音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2024年08月13日
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テーマ: 洋楽(3406)
ストレートで素朴なシンガーソングライター作品


 トニー・コジネク(Tony Kosinec)は、イギリス生まれ、カナダ育ちの歌手でシンガーソングライター。1960年代末から1980年代にかけて5枚ほどのアルバムを残しているようだが、筆者が調べた限りでは、その詳しい素性は定かではない(せっかく日本で1990年代にCD化されたのだから、その際に詩的な文章ではなくきちんとした情報をライナーに収めて欲しかった)。ともあれ、一部のコアなファンにひそかに知られた盤として、彼の代表作とされているのが、1970年リリースの『バッド・ガール・ソングス(Bad Girl Songs)』である。

 本盤に収められているのは、共作を含めるとすべてがコジネク本人による楽曲である。そして、この盤で彼の楽曲をプロデュースしたのは、ジェームス・テイラーやリンダ・ロンシュタットの作品を手掛けたことでも知られるピーター・アッシャーである。シンプルなサウンドかつストレートな歌で何気ない日常を歌い、さりげないアレンジの工夫、さらには、どこかしらビートルズの影響も感じさせるアレンジがいい。

 注目したい楽曲をいくつか挙げておきたい。冒頭の1.「ワールド・スティル」は、彼の作風と本盤のアレンジの工夫の両方がよく生かされたナンバー。6.「'48デソト」は本盤の中では比較的躍動感のあるナンバー。このことは、裏を返すと、静かにあるいは素朴に歌うシンガーソングライター然とした楽曲が多いということでもある。よくも悪くも、その辺の好みは聴き手によって分かれそうだと思うが、興味深いのは、このスタイルが作られたものではなく、“天然”と思しきところ。つまり、朴訥なシンガーソングライター的スタイルは、演じているというよりは素であるという感じがする。そうしたタイプの作品を志向するリスナーには、お気に入りの盤になりそうな気がする。


[収録曲]

1. The World Still
2. I Use Her
3. Bad Girls
4. Come and Go

6. '48 DeSoto
7. Gemini at Pains
8. Me and My Friends
9. Dinner Time
10. Wheatfield
11. The Sun Wants Me to Love You
12. My Cat Ain't Coming Back

1979年リリース。




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トニー・コジネク / バッド・ガール・ソングス [CD]

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Last updated  2024年08月13日 05時41分41秒
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